海外モバイルトピックス 第406回 iPhoneより軽い折りたたみスマホ登場、「開かないスマホ」を買う理由が見つからない
マイナビニュース2024年4月6日(土)11時30分
2023年は折りたたみスマートフォンが多数登場した年でした。2024年に入ってからも海外では新製品が登場しています。中国のvivoが3月に発表した「vivo X Fold3」は閉じれば普通のスマートフォン、開けば小型タブレットになる横折り式のモデルですが、重さはわずか219g。「iPhone 15 Pro Max」の221gより軽く、Googleの「Pixel 8 Pro」の213gとそれほど変わりません。それにも関わらずvivo X Fold3は折りたたみ式のスマートフォンなのです。
スマートフォンとしての性能も高く、チップセットは1世代前になりますが高性能なクアルコムのSnapdragon 8 Gen 2を採用しています。バッテリー容量は5,500mAhと大きく、80Wの急速充電に対応。そしてディスプレイは閉じたときが6.53インチ 2,748×1,172ピクセル、開くと8.03インチ 2,480×2,200ピクセルとなります。なお開いたときのディスプレイサイズは横折り式スマートフォンとして最大サイズです。
驚くべきは本体サイズで、重さは前述したようにわずか219g。また大きさは閉じた状態で160×72.7×10.2mmとなります。厚みが約1cmとはいえ、普通のスマートフォンにケースをつけた大きさとほぼ変わらないでしょう。今みなさんが使っているケース付きのスマートフォン、これが横から半分に割れて開くことができるというわけです。
そして開くと160×142.7×4.7mmとなります。5mmを切る厚さのスマートフォンはなかなか無く、開いた状態で手にもってみると、まるで数枚たばねた紙を持っているという感覚かもしれません。ここまで本体サイズが薄くともヒンジの作りはしっかりとしており、また画面を自由な角度で留めて使えるフレックスモードにも対応します。
これだけ薄くて軽いとなるとカメラ性能が犠牲になりがちですが、vivo X Fold3のカメラは高性能です。広角が5,000万画素、超広角が5,000万画素、さらに2倍望遠も5,000万画素。なおvivoは老舗のレンズメーカー、カールツアイスと協業しており、ツアイスレンズのボケや色味を再現できます。また加えてフロントカメラは外側、内側どちらも3,200万画素とこれらも高画質です。カメラフォンとして考えてもvivo X Fold3は高性能であり、折りたたみスマートフォンではなく普通のスマートフォンとして購入を検討できるレベルの製品となっています。
2019年に発売になったサムスンの「Galaxy Fold」は大手メーカーによる世界初の折りたたみスマートフォンでしたが、重さは279gもありました。またGoogleが2023年に満を持して投入した「Pixel Fold」も重さは283gであり、折りたたみスマートフォン=重いもの、というイメージがつきまとってしまっています。なおサムスンの現時点での最新折りたたみモデル「Galaxy Z Fold5」は253gです。
ところがファーウェイが2023年3月に発表した「Mate X3」は重さが239gで、これは「iPhone 14 Pro Max」の240gより軽量なモデルであることを強く打ち出しました。このモデルの登場で折りたたみ=重い、という概念が大きく崩れ始めます。同年7月にHONORが発表した「Magic V2」は231gとさらに軽くなりました。
とはいえAppleはチタニウムボディーを採用することで製品自重を軽減し、iPhone 15 Pro Maxは221gとiPhone 14 Pro Maxより19gも軽量化を図りました。そして「折りたたみスマートフォンはやはり重いもの」とあらためて印象付けることもできたのです。ところが今回紹介するvivo X Fold3の登場で、再び「折りたたみのほうが軽い」が現実のものになったのです。
なおvivo X Fold3は画面に触れずとも操作できるジェスチャーコントロール機能も搭載しています。薄くするだけではなく操作性も高めるなど、新しい技術も積極的に搭載しています。使いやすさも備えた製品となれば、ますます買わない理由が見当たらなくなります。2024年はこれまでの折りたたみモデルの概念を大きく変える、新世代の折りたたみスマートフォンが次々と出てくるでしょう。
山根康宏 やまね やすひろ 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1,800台に達する。公式サイト:http://www.hkyamane.com/ この著者の記事一覧はこちら
スマートフォンとしての性能も高く、チップセットは1世代前になりますが高性能なクアルコムのSnapdragon 8 Gen 2を採用しています。バッテリー容量は5,500mAhと大きく、80Wの急速充電に対応。そしてディスプレイは閉じたときが6.53インチ 2,748×1,172ピクセル、開くと8.03インチ 2,480×2,200ピクセルとなります。なお開いたときのディスプレイサイズは横折り式スマートフォンとして最大サイズです。
驚くべきは本体サイズで、重さは前述したようにわずか219g。また大きさは閉じた状態で160×72.7×10.2mmとなります。厚みが約1cmとはいえ、普通のスマートフォンにケースをつけた大きさとほぼ変わらないでしょう。今みなさんが使っているケース付きのスマートフォン、これが横から半分に割れて開くことができるというわけです。
そして開くと160×142.7×4.7mmとなります。5mmを切る厚さのスマートフォンはなかなか無く、開いた状態で手にもってみると、まるで数枚たばねた紙を持っているという感覚かもしれません。ここまで本体サイズが薄くともヒンジの作りはしっかりとしており、また画面を自由な角度で留めて使えるフレックスモードにも対応します。
これだけ薄くて軽いとなるとカメラ性能が犠牲になりがちですが、vivo X Fold3のカメラは高性能です。広角が5,000万画素、超広角が5,000万画素、さらに2倍望遠も5,000万画素。なおvivoは老舗のレンズメーカー、カールツアイスと協業しており、ツアイスレンズのボケや色味を再現できます。また加えてフロントカメラは外側、内側どちらも3,200万画素とこれらも高画質です。カメラフォンとして考えてもvivo X Fold3は高性能であり、折りたたみスマートフォンではなく普通のスマートフォンとして購入を検討できるレベルの製品となっています。
2019年に発売になったサムスンの「Galaxy Fold」は大手メーカーによる世界初の折りたたみスマートフォンでしたが、重さは279gもありました。またGoogleが2023年に満を持して投入した「Pixel Fold」も重さは283gであり、折りたたみスマートフォン=重いもの、というイメージがつきまとってしまっています。なおサムスンの現時点での最新折りたたみモデル「Galaxy Z Fold5」は253gです。
ところがファーウェイが2023年3月に発表した「Mate X3」は重さが239gで、これは「iPhone 14 Pro Max」の240gより軽量なモデルであることを強く打ち出しました。このモデルの登場で折りたたみ=重い、という概念が大きく崩れ始めます。同年7月にHONORが発表した「Magic V2」は231gとさらに軽くなりました。
とはいえAppleはチタニウムボディーを採用することで製品自重を軽減し、iPhone 15 Pro Maxは221gとiPhone 14 Pro Maxより19gも軽量化を図りました。そして「折りたたみスマートフォンはやはり重いもの」とあらためて印象付けることもできたのです。ところが今回紹介するvivo X Fold3の登場で、再び「折りたたみのほうが軽い」が現実のものになったのです。
なおvivo X Fold3は画面に触れずとも操作できるジェスチャーコントロール機能も搭載しています。薄くするだけではなく操作性も高めるなど、新しい技術も積極的に搭載しています。使いやすさも備えた製品となれば、ますます買わない理由が見当たらなくなります。2024年はこれまでの折りたたみモデルの概念を大きく変える、新世代の折りたたみスマートフォンが次々と出てくるでしょう。
山根康宏 やまね やすひろ 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど取材の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1,800台に達する。公式サイト:http://www.hkyamane.com/ この著者の記事一覧はこちら
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