SiTime、AIデータセンター向けMEMSベースのクロックジェネレータ「Chorus」を発表
マイナビニュース2024年5月13日(月)17時2分
SiTimeの日本法人であるSiTime Japanは5月13日、AIデータセンター向けクロックジェネレータとしてMEMSベースのクロック・システム・オンチップ(ClkSoC)となる「Chorus(コーラス)ファミリー」を発表した。
同ファミリは、クロック、発振器、振動子技術を統合したチップで、従来のスタンドアローン型の発振器やクロックと比べて半分のパッケージサイズ(4mm×4mm QFN。MEMSダイは0.4mm×0.4mm、CMOSロジックとのワイヤボンディングによるスタック構造)ながら最大10倍の耐久性を実現することが可能なほか、最大4個のスタンドアローン型の発振器を置き換えることにより、タイミングソリューションに要する基板面積を最大50%削減することできるという。また、位相ジッタ(標準)は70fsおよび150fs(12kHz~20MHz)の2製品を用意。周波数は1MHz~700MHzまでプログラム可能かつ最大4つの差動(LVPECL、LVDS、LPHCSL)または8つのLVCMOS出力が可能で、電源電圧も1.8Vのほか、2.5Vおよび3.3Vに対応。これらのプログラマブルな設定は内蔵の不揮発性メモリに出荷時もしくはカスタマ側でSPIを経由して書き込むことが可能だという。
同社では、これらのさまざまな機能の統合かつプログラマブルな仕様によりシステムクロック・アーキテクチャの簡素化ができるため、設計期間を最大6週間短縮することができると説明しているほか、同社が2023年に買収したAura Semiconductorのタイミング製品と組み合わせることで、高度に差別化されたソリューションの包括的ポートフォリオを提供することも可能だとしている。
SiTimeのマーケティング担当上級副社長を務めるPiyush Sevalia(ピユッシュ・セヴァリア)氏は、「あらゆる環境で常に動作する、正確かつ信頼性の高いクロック信号の提供が近年の電子機器市場では重要であり、そこにマッチする高精度タイミングを提供することで、よりスマート、より速く、より安全な電子機器を実現することが可能となる。例えば5Gの活用では、よりカスタマに近い現場での展開が必要となるが、道端などに機器が設置されれば、振動などの環境要因については、設置者のコントロールの範疇を超える可能性が高く、そうしたシーンでも高精度を実現する必要がある。また、自動運転車などでは、高速かつ高精度な信号を維持し続ける必要があり、外部要因に対する十分な耐性を有する必要がある」とし、SiTimeはそうした高精度タイミングニーズに対応することを目的とした製品展開を進めてきていることを強調する。
また、その提供する価値として「低位相ノイズ・低位相ジッター、高安定性・低アラン偏差・長いホールドオーバー、省電力、低Df/DT・低衝撃/振動感度・経年劣化の抑制・信頼性の向上、小型化」などが考えられ、それぞれにマッチした異なる技術を開発する必要があるとし、同社でもMEMS技術を中心に、プログラマブルなアナログ半導体技術、そしてそれらをパッケージ化する技術などを培ってきており、そうしたニーズに対応することを可能としてきたと自社のこれまでの取り組みで生み出してきた技術の強みを説明する。またそうした技術についても例えば、シリコンMEMSの強みである価格優位性に加え、TSMC(アナログ半導体部)やBosch(MEMS部)といったファウンドリパートナーやパッケージングを担当するASEなどのOSATパートナーと協力する形も含め、これまでに5億ドルを投じて研究開発を進めてきた結果が、現在の第5世代MEMS/アナログプロセスであるとし、今後も進化し続けることでMEMSタイミング市場でのリーダーポジションを堅持し続けることを目指すとしている。
なお、同社ではChorus自体はAIを中心とする次世代データセンター向けに開発したが、柔軟性が高い製品であるこを踏まえ、自動車や産業、航空・防衛などクロックデバイスを活用するさまざまなシーンにも対応可能としており、自動車のAEC-Q100のようなそれぞれの産業向け認証の取得も今後進めていくと予定としている。
すでに2製品ともにアーリーアクセスの顧客にサンプル出荷を開始しており、通常のサンプル出荷についても2024年下半期より開始する予定だとしている。
同ファミリは、クロック、発振器、振動子技術を統合したチップで、従来のスタンドアローン型の発振器やクロックと比べて半分のパッケージサイズ(4mm×4mm QFN。MEMSダイは0.4mm×0.4mm、CMOSロジックとのワイヤボンディングによるスタック構造)ながら最大10倍の耐久性を実現することが可能なほか、最大4個のスタンドアローン型の発振器を置き換えることにより、タイミングソリューションに要する基板面積を最大50%削減することできるという。また、位相ジッタ(標準)は70fsおよび150fs(12kHz~20MHz)の2製品を用意。周波数は1MHz~700MHzまでプログラム可能かつ最大4つの差動(LVPECL、LVDS、LPHCSL)または8つのLVCMOS出力が可能で、電源電圧も1.8Vのほか、2.5Vおよび3.3Vに対応。これらのプログラマブルな設定は内蔵の不揮発性メモリに出荷時もしくはカスタマ側でSPIを経由して書き込むことが可能だという。
同社では、これらのさまざまな機能の統合かつプログラマブルな仕様によりシステムクロック・アーキテクチャの簡素化ができるため、設計期間を最大6週間短縮することができると説明しているほか、同社が2023年に買収したAura Semiconductorのタイミング製品と組み合わせることで、高度に差別化されたソリューションの包括的ポートフォリオを提供することも可能だとしている。
SiTimeのマーケティング担当上級副社長を務めるPiyush Sevalia(ピユッシュ・セヴァリア)氏は、「あらゆる環境で常に動作する、正確かつ信頼性の高いクロック信号の提供が近年の電子機器市場では重要であり、そこにマッチする高精度タイミングを提供することで、よりスマート、より速く、より安全な電子機器を実現することが可能となる。例えば5Gの活用では、よりカスタマに近い現場での展開が必要となるが、道端などに機器が設置されれば、振動などの環境要因については、設置者のコントロールの範疇を超える可能性が高く、そうしたシーンでも高精度を実現する必要がある。また、自動運転車などでは、高速かつ高精度な信号を維持し続ける必要があり、外部要因に対する十分な耐性を有する必要がある」とし、SiTimeはそうした高精度タイミングニーズに対応することを目的とした製品展開を進めてきていることを強調する。
また、その提供する価値として「低位相ノイズ・低位相ジッター、高安定性・低アラン偏差・長いホールドオーバー、省電力、低Df/DT・低衝撃/振動感度・経年劣化の抑制・信頼性の向上、小型化」などが考えられ、それぞれにマッチした異なる技術を開発する必要があるとし、同社でもMEMS技術を中心に、プログラマブルなアナログ半導体技術、そしてそれらをパッケージ化する技術などを培ってきており、そうしたニーズに対応することを可能としてきたと自社のこれまでの取り組みで生み出してきた技術の強みを説明する。またそうした技術についても例えば、シリコンMEMSの強みである価格優位性に加え、TSMC(アナログ半導体部)やBosch(MEMS部)といったファウンドリパートナーやパッケージングを担当するASEなどのOSATパートナーと協力する形も含め、これまでに5億ドルを投じて研究開発を進めてきた結果が、現在の第5世代MEMS/アナログプロセスであるとし、今後も進化し続けることでMEMSタイミング市場でのリーダーポジションを堅持し続けることを目指すとしている。
なお、同社ではChorus自体はAIを中心とする次世代データセンター向けに開発したが、柔軟性が高い製品であるこを踏まえ、自動車や産業、航空・防衛などクロックデバイスを活用するさまざまなシーンにも対応可能としており、自動車のAEC-Q100のようなそれぞれの産業向け認証の取得も今後進めていくと予定としている。
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