アウディが初のステージ1-2。ローブは3番手、総合首位アル-アティヤを猛追/ダカールラリー8日目
1月10日、元日からサウジアラビアで開催されているダカールラリー2022の“ステージ8”が行われ、チーム・アウディスポーツのマティアス・エクストローム(アウディRS Q e-tron)が自身初のステージウインを達成した。また、チームメイトのステファン・ペテランセル(アウディRS Q e-tron)がこれに続き、アウディ勢が今大会初のワン・ツー・フィニッシュを果たしている。
ダカールラリーの競技8日目は、アル・ダワディミから南部のワディ・アド・ダワシルへ移動する830kmのルートの内、395kmのスペシャルステージで争われた。砂丘を駆け抜けるこのステージでは、エクストロームとペテランセルにカルロス・サインツ(アウディRS Q e-tron)を加えたアウディ勢が序盤から好ペースを発揮。一時はワン・ツー・スリー体制を築いてみせた。
ステージ中盤にはバーレーン・レイド・エクストリームのセバスチャン・ローブ(BRXハンターT1+)にトップを奪われるも、ペテランセルが239km地点で元WRC王者を逆転。終盤にかけては砂丘の中でボンネットを失った2021年王者に代わり、エクストロームが首位に浮上し僚友を従えるかたちで初のステージ優勝を飾った。
「ステージ序盤はとても良かったが、砂丘ではかなり慎重になってしまい、遅すぎたとさえ思う。リズムがまったく良くなかったんだ」と語るのは、四輪部門ではダカール・ルーキーのエクストローム。
「集団に追いついた後は自信がつき、しばらくはヤジード(・アル・ラジ/オーバードライブ・トヨタ)の後ろを走っていた。今日は自分好みの1日だったから、彼が僕らを解放してくれることを望んでいた。彼が放してくれた直後から僕は激しくプッシュし始めたんだ。その後は本当に、本当に楽しいドライブができたし、エミル(・バーグヴィスト)はステージのすべてにおいて素晴らしいナビゲーションを披露してくれた」
サインツは、総合3番手でアウディのトップ3独占を阻止したローブから3秒差のステージ4番手に。5番手にはTOYOTA GAZOO Racingの若手ヘンク・ラテガン(GRダカールハイラックスT1+)が続いている。
競技初日から総合首位の座を守り続けているナッサー・アル-アティヤ(TOYOTA GAZOO Racing/GRダカールハイラックスT1+)は、パンクに加えて後輪駆動をなくすトラブルに見舞われスローダウンを余儀なくされた。これによりトップから10分09秒遅れることとなり、総合2番手につけるローブとのギャップは約7分縮まり37分58秒となった。
■ガスガスのサンダーランドが1日で総合首位を奪還
四輪部門・市販車クラスを戦うトヨタ・オートボデー勢はこの日、ロナルド・バソ(トヨタ・ランドクルーザー200)がクラス首位、チームメイトの三浦昂(トヨタ・ランドクルーザー200)が同2番手でフィニッシュした。部門総合順位では三浦が39番手、バソが43番手とそれぞれポジションを上げている。
トラック部門の排気量10リットル未満クラス首位を走る、日野チームスガワラの菅原照仁(日野600ハイブリッド)はステージ18番手でフィニッシュしたが、先行したライバル勢にペナルティが出された関係で16番手に繰り上がった。総合でも前日からひとつ順位を上げ16番手となっている。
二輪部門では、前日のステージ7終了時点で総合4番手に下がっていたサム・サンダーランド(ガスガス・ファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)が今大会初のステージウインを記録し、総合首位に返り咲いた。
ステージ2番手はモンスターエナジー・ホンダのパブロ・キンタニラ(ホンダ CRF 450ラリー)、同3番手には総合2番手につけているマティアス・ウォークナー(レッドブル・KTMファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)が入った。総合でのサンダーランドとウォークナーのギャップは3分45秒だ。
なお前日、総合首位に立ったアドリアン・ファン・ビファレン(モンスターエナジー・ヤマハ・ラリーチーム/ヤマハWR450F)は、このステージで10分遅れの9番手となり、トップから4分43秒差の総合3番手に順位を落としている。
ダカールラリーの競技9日目、11日(火)に行われる“ステージ9”はワディ・アド・ダワシルを起点とするループステージで、ステージの走行距離は287km。リエゾン(移動区間)を含む1日の総走行距離は491kmだ。
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