日本代表がアジア杯白星発進! トルシエ監督率いるベトナムに苦戦も、南野が2G1Aで勝利へ導く
サッカーキング2024年1月14日(日)22時28分
2ゴール1アシストで勝利の立役者となった南野拓実(8番) [写真]=Getty Images
AFCアジアカップカタール2023・グループD第1節が14日に行われ、日本代表とベトナム代表が対戦した。
日本代表の3大会ぶり5度目のアジア制覇を目指す戦いの幕が上がる。FIFAワールドカップカタール2022終了後、“第2次森保JAPAN”として再始動した日本代表は、2023年の国際Aマッチ10試合を8勝1分1敗という好成績で終えた。今年に入り、1月1日には日本代表史上初の“元日決戦”と銘打たれたTOYO TIRES CUP 2024でタイ代表を5-0で撃破。国際Aマッチ9連勝を飾って、アジア杯の開催地となるカタールへ乗り込んでいる。
グループDの初陣で相見えるのはベトナム代表。かつて日本代表を率いたフィリップ・トルシエ監督が指揮を執るチームだ。昨年3月にトルシエ氏が監督に就任すると、直後は国際親善試合で3連勝を飾ったものの、10月シリーズで3連敗。11月に開幕したFIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選でもここまで1勝1敗という成績だ。
国際Aマッチでの通算対戦成績は日本代表から見て4勝1分無敗となっている。だが、直近の対戦にあたる2022年3月のFIFAワールドカップアジア予選では1-1と勝利を逃しており、それまでは3戦連続で1-0と難しい試合が続いた。前回大会の準々決勝では、堂安律がPKを決めて1-0で勝利していた。
日本代表を率いる森保一監督は、キャプテンの遠藤航を筆頭に、菅原由勢、守田英正、谷口彰悟らをスターティングメンバーとして送り出した。ゴールマウスを守るのは鈴木彩艶。2列目には伊東純也、南野拓実、中村敬斗と普段はリーグ・アンでプレーする“フランストリオ”が並び、最前線に細谷真大が入る。負傷明けの板倉滉、伊藤洋輝も問題なく先発に名を連ねた。久保建英や上田綺世がベンチから出番を待つ一方、コンディションの関係もあって中山雄太、冨安健洋、三笘薫がメンバーから外れている。
試合は立ち上がりからベトナム代表が非常にコンパクトな陣形で日本代表の攻撃を迎え撃つ。マイボール時には前に急ぎすぎることなく丁寧にボールを繋ぐ様子も目立ち、日本代表としてはなかなか効果的に前進できない時間が続く。
日本代表にとって良い形が見られたのは10分、最終ラインからボールを持ち運んだ谷口が縦につけると、引いた位置でボールを受けた中村が反転からスルーパス。左サイドの大外を駆け上がってきた伊藤にボールが渡ったが、クロスボールはブロックされた。だが、ここで獲得した左コーナーキックで、伊東が右足でインスイングのボールを供給。ファーサイドで待っていた板倉にはうまく通らなかったが、こぼれ球に反応した菅原が右足を振り抜く。ここは相手にブロックされたものの、こぼれ球に反応した南野がダイレクトで押し込む。序盤から苦戦を強いられた日本代表だったが、セットプレーから先手を取った。
良い入りを見せながら先手を取られたベトナム代表は、15分にグエン・ディン・バックが粘って左コーナーキックを得る。ド・フン・ドゥンが右足でニアサイドめがけたボールを入れると、待っていたグエン・ディン・バックが後ろに下がりながらバックヘッド。ファーサイドを狙ったシュートはGK鈴木の頭上を超えてゴールに吸い込まれた。ベトナム代表が試合を振り出しに戻している。
ここからなかなか日本代表は良い形で相手ゴールを脅かすことができなかったが、22分には敵陣でのボール奪取から、ペナルティエリア手前で守田からのパスを受けた南野が反転から左足を振り抜く。積極的なミドルシュートは枠の外へ。悪くないシーンを作った日本代表だったが、ここから流れはベトナム代表に傾きかける。
33分には日本代表陣内のスペースでルースボールに飛び出したグエン・ディン・バックが菅原に倒され、フリーキックを獲得。このフリーキックでベトナム代表はファーサイドにふわりとしたボールを送ると、待っていたブイ・ホアン・ベト・アインが競り勝ち、頭で先に触る。ゴール方向へ向かったヘディングはGK鈴木に触られたが、こぼれ球をファム・トゥアン・ハイが押し込み、ベトナム代表が試合をひっくり返した。
逆転を許した日本代表は、1点ビハインドのまま終盤に突入したものの、43分にはペナルティエリア手前中央で遠藤からのパスを受けた伊東がダイレクトで叩き、抜け出した細谷がボックスへ侵入。しかし、ここはトラップがうまく決まらず、フィニッシュもGKフィリップ・グエンに阻まれる。それでも、セカンドボールを回収して再びボールを繋ぎ、ペナルティエリア手前のスペースで守田からのパスを受けた遠藤がスルーパスを通す。反応した南野は足下にボールを止めると、ファーサイドに狙い澄ましたシュートを転がし、見事にゴールネットを揺らした。
さらに前半アディショナルタイム、敵陣中央のスペースで遠藤からのパスを引き出した南野が、前を向いて左へ預ける。ボールを受けた中村がカットインから右足を振り抜き、カーブのかかったコントロールショットを叩き込んだ。終盤の2得点で、日本代表が勝ち越しに成功してハーフタイムに突入した。
ハーフタイム明け、日本代表は細谷を下げて上田をピッチへ送り出す。1点リードとなった日本代表は慌てて攻めることなく、ボールを握る時間を増やしながら試合を優勢に進めていく。63分には中村に代えて堂安律を投入し、伊東が左サイドの2列目に回った。
その後も日本代表はベトナム代表のビルドアップに対して寄せるところと寄せないところの判断をしっかりとさせ、良い形での前進を許さない。南野や上田がゴールに迫る場面を作りながらも、リードを広げることはできずに終盤へ突入していく。
日本代表は77分、菅原と守田を下げて毎熊晟矢と佐野海舟を投入。84分には南野を下げて久保が送り出された。すると早速久保が絡んでチャンスが生まれる。85分、遠藤からのパスを受けた堂安が横へ繋ぐと、待っていた久保が左へ渡す。引き取った上田は対峙した相手をかわし、右足で強烈な一撃を突き刺した。交代で入った3選手が絡んでゴールを演出し、日本代表が勝利を決定付けた。
試合はこのままタイムアップ。日本代表は一時ベトナム代表に逆転を許すなどヒヤリとさせられたが、南野、中村の得点で前半のうちに逆転に成功すると、終盤に上田が仕留め、勝利をもぎ取った。“底力”を見せ、白星発進を飾っている。
次節は19日に行われ、日本代表はイラク代表と、ベトナム代表はインドネシア代表と、それぞれ対戦する。
【スコア】
日本代表 4-2 ベトナム代表
【得点者】
1-0 11分 南野拓実(日本代表)
1-1 16分 グエン・ディン・バック(ベトナム代表)
1-2 33分 ファム・トゥアン・ハイ(ベトナム代表)
2-2 45分 南野拓実(日本代表)
3-2 45+4分 中村敬斗(日本代表)
4-2 85分 上田綺世(日本代表)
【スターティングメンバー】
日本代表(4-2-3-1)
GK:鈴木彩艶
DF:菅原由勢(77分 毎熊晟矢)、板倉滉、谷口彰悟、伊藤洋輝
MF:遠藤航、守田英正(77分 佐野海舟);伊東純也、南野拓実(84分 久保建英)、中村敬斗(63分 堂安律)
FW:細谷真大(46分 上田綺世)
【ゴール動画】日本代表、ベトナムに苦戦も“底力”を見せる
日本代表の3大会ぶり5度目のアジア制覇を目指す戦いの幕が上がる。FIFAワールドカップカタール2022終了後、“第2次森保JAPAN”として再始動した日本代表は、2023年の国際Aマッチ10試合を8勝1分1敗という好成績で終えた。今年に入り、1月1日には日本代表史上初の“元日決戦”と銘打たれたTOYO TIRES CUP 2024でタイ代表を5-0で撃破。国際Aマッチ9連勝を飾って、アジア杯の開催地となるカタールへ乗り込んでいる。
グループDの初陣で相見えるのはベトナム代表。かつて日本代表を率いたフィリップ・トルシエ監督が指揮を執るチームだ。昨年3月にトルシエ氏が監督に就任すると、直後は国際親善試合で3連勝を飾ったものの、10月シリーズで3連敗。11月に開幕したFIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選でもここまで1勝1敗という成績だ。
国際Aマッチでの通算対戦成績は日本代表から見て4勝1分無敗となっている。だが、直近の対戦にあたる2022年3月のFIFAワールドカップアジア予選では1-1と勝利を逃しており、それまでは3戦連続で1-0と難しい試合が続いた。前回大会の準々決勝では、堂安律がPKを決めて1-0で勝利していた。
日本代表を率いる森保一監督は、キャプテンの遠藤航を筆頭に、菅原由勢、守田英正、谷口彰悟らをスターティングメンバーとして送り出した。ゴールマウスを守るのは鈴木彩艶。2列目には伊東純也、南野拓実、中村敬斗と普段はリーグ・アンでプレーする“フランストリオ”が並び、最前線に細谷真大が入る。負傷明けの板倉滉、伊藤洋輝も問題なく先発に名を連ねた。久保建英や上田綺世がベンチから出番を待つ一方、コンディションの関係もあって中山雄太、冨安健洋、三笘薫がメンバーから外れている。
試合は立ち上がりからベトナム代表が非常にコンパクトな陣形で日本代表の攻撃を迎え撃つ。マイボール時には前に急ぎすぎることなく丁寧にボールを繋ぐ様子も目立ち、日本代表としてはなかなか効果的に前進できない時間が続く。
日本代表にとって良い形が見られたのは10分、最終ラインからボールを持ち運んだ谷口が縦につけると、引いた位置でボールを受けた中村が反転からスルーパス。左サイドの大外を駆け上がってきた伊藤にボールが渡ったが、クロスボールはブロックされた。だが、ここで獲得した左コーナーキックで、伊東が右足でインスイングのボールを供給。ファーサイドで待っていた板倉にはうまく通らなかったが、こぼれ球に反応した菅原が右足を振り抜く。ここは相手にブロックされたものの、こぼれ球に反応した南野がダイレクトで押し込む。序盤から苦戦を強いられた日本代表だったが、セットプレーから先手を取った。
良い入りを見せながら先手を取られたベトナム代表は、15分にグエン・ディン・バックが粘って左コーナーキックを得る。ド・フン・ドゥンが右足でニアサイドめがけたボールを入れると、待っていたグエン・ディン・バックが後ろに下がりながらバックヘッド。ファーサイドを狙ったシュートはGK鈴木の頭上を超えてゴールに吸い込まれた。ベトナム代表が試合を振り出しに戻している。
ここからなかなか日本代表は良い形で相手ゴールを脅かすことができなかったが、22分には敵陣でのボール奪取から、ペナルティエリア手前で守田からのパスを受けた南野が反転から左足を振り抜く。積極的なミドルシュートは枠の外へ。悪くないシーンを作った日本代表だったが、ここから流れはベトナム代表に傾きかける。
33分には日本代表陣内のスペースでルースボールに飛び出したグエン・ディン・バックが菅原に倒され、フリーキックを獲得。このフリーキックでベトナム代表はファーサイドにふわりとしたボールを送ると、待っていたブイ・ホアン・ベト・アインが競り勝ち、頭で先に触る。ゴール方向へ向かったヘディングはGK鈴木に触られたが、こぼれ球をファム・トゥアン・ハイが押し込み、ベトナム代表が試合をひっくり返した。
逆転を許した日本代表は、1点ビハインドのまま終盤に突入したものの、43分にはペナルティエリア手前中央で遠藤からのパスを受けた伊東がダイレクトで叩き、抜け出した細谷がボックスへ侵入。しかし、ここはトラップがうまく決まらず、フィニッシュもGKフィリップ・グエンに阻まれる。それでも、セカンドボールを回収して再びボールを繋ぎ、ペナルティエリア手前のスペースで守田からのパスを受けた遠藤がスルーパスを通す。反応した南野は足下にボールを止めると、ファーサイドに狙い澄ましたシュートを転がし、見事にゴールネットを揺らした。
さらに前半アディショナルタイム、敵陣中央のスペースで遠藤からのパスを引き出した南野が、前を向いて左へ預ける。ボールを受けた中村がカットインから右足を振り抜き、カーブのかかったコントロールショットを叩き込んだ。終盤の2得点で、日本代表が勝ち越しに成功してハーフタイムに突入した。
ハーフタイム明け、日本代表は細谷を下げて上田をピッチへ送り出す。1点リードとなった日本代表は慌てて攻めることなく、ボールを握る時間を増やしながら試合を優勢に進めていく。63分には中村に代えて堂安律を投入し、伊東が左サイドの2列目に回った。
その後も日本代表はベトナム代表のビルドアップに対して寄せるところと寄せないところの判断をしっかりとさせ、良い形での前進を許さない。南野や上田がゴールに迫る場面を作りながらも、リードを広げることはできずに終盤へ突入していく。
日本代表は77分、菅原と守田を下げて毎熊晟矢と佐野海舟を投入。84分には南野を下げて久保が送り出された。すると早速久保が絡んでチャンスが生まれる。85分、遠藤からのパスを受けた堂安が横へ繋ぐと、待っていた久保が左へ渡す。引き取った上田は対峙した相手をかわし、右足で強烈な一撃を突き刺した。交代で入った3選手が絡んでゴールを演出し、日本代表が勝利を決定付けた。
試合はこのままタイムアップ。日本代表は一時ベトナム代表に逆転を許すなどヒヤリとさせられたが、南野、中村の得点で前半のうちに逆転に成功すると、終盤に上田が仕留め、勝利をもぎ取った。“底力”を見せ、白星発進を飾っている。
次節は19日に行われ、日本代表はイラク代表と、ベトナム代表はインドネシア代表と、それぞれ対戦する。
【スコア】
日本代表 4-2 ベトナム代表
【得点者】
1-0 11分 南野拓実(日本代表)
1-1 16分 グエン・ディン・バック(ベトナム代表)
1-2 33分 ファム・トゥアン・ハイ(ベトナム代表)
2-2 45分 南野拓実(日本代表)
3-2 45+4分 中村敬斗(日本代表)
4-2 85分 上田綺世(日本代表)
【スターティングメンバー】
日本代表(4-2-3-1)
GK:鈴木彩艶
DF:菅原由勢(77分 毎熊晟矢)、板倉滉、谷口彰悟、伊藤洋輝
MF:遠藤航、守田英正(77分 佐野海舟);伊東純也、南野拓実(84分 久保建英)、中村敬斗(63分 堂安律)
FW:細谷真大(46分 上田綺世)
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