元ポルシェ・モータースポーツ責任者、ズーリンデンがLMDhパートナーのマルチマチックに加入
ポルシェ・ファクトリー・レーシングの責任者を務めていたパスカル・ズーリンデンがポルシェ退社後、カナダのマルチマチック社に加わり同社のパフォーマンス・エンジニアリング・ディレクターに就任することが明らかになった。
2021年10月にポルシェを離れたズーリンデンは、3月1日からマルチマチックのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(MSVO)部門で新たな役職に就く。これは、彼がMSVOのラリー・ホルト副社長の直属の部下となることを意味する。
彼の就任は、マルチマチックとポルシェが、先週ドイツのヴァイザッハで最初のロールアウト・テストを終えたドイツメーカーのLMDhプロトタイプの開発に取り組んでいる期間に行われる。
ズーリンデンが所属するMSVO部門は2020年に設立された。同部門では以来、ニッチの車両の開発、およびモータースポーツ・プロジェクトに焦点が当てられている。
「私たちは長年にわたってパスカル(・ズーリンデン)と仕事をし、また競争してきた」と語るのは、マルチマチックのホルト副社長。
「彼は優れたテクニカルパートナーであると同時に、(WEC世界耐久選手権やIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で)我々がフォードGTでポルシェ911 RSRに挑戦したときに優れたライバルであることが証明された」
「パスカルはモータースポーツに精通したエンジニアであり、レースクラフトに対する直感が非常に強く、競争という高いプレッシャーにさらされるなかでチームを牽引するための素晴らしいアプローチを持っている人物だ」
「私たちは彼をMSVOチームに迎えることができとても幸運に思っている。ポルシェとは多くのモータースポーツプログラムのパートナーであり、パスカルの加入は両社の関係を強化することになる」
ファクトリー・モータースポーツ・ディレクターに昇進する以前、ズーリンデンはポルシェのLMP1プログラムのリードエンジニアとして919ハイブリッドに携わっていた。
39歳のフランス人はアウディスポーツ経て2014年にポルシェに入社。4年後の2018年にはファクトリー911 RSR GTEプログラムの責任者に就任している。
ズーリンデンは、「私は新しい仕事を本当に楽しみにしている」と述べ、「私を信頼してくれたラリー(・ホルト副社長)とマルチマチックに感謝しているんだ」と続けた。
「もちろん、私はモータースポーツやこの分野以外でも長年、ライバルやパートナーとしてマルチマチックをフォローしてきた。その会社のサクセスストーリーを継続させるために、レーストラックの内外で部門を主導する役割を果たすことは私にとって特別なことだ」
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