ロッシ、ビニャーレスなどヤマハライダーたちがタイに集結。ヤマハ2018年体制発表
2月15日、ヤマハがタイ・ブリーラムで『ヤマハ・モータースポーツ・メディアカンファレンス』を行い、ヤマハが展開する国内外のレース体制を発表。バレンティーノ・ロッシやマーべリック・ビニャーレスなど、ヤマハライダーたちが一堂に会した。
ヤマハが発表会を行ったのは、2月16日からMotoGPクラス公式テストが行われるタイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキット。MotoGPやスーパーバイク世界選手権(SBK)、全日本ロードレース選手権などを含めた、国内外の参戦体制が発表された。
MotoGPに参戦するモビスター・ヤマハMotoGPは、既報のとおりバレンティーノ・ロッシとマーべリック・ビニャーレスがエントリー。ビニャーレスは1月後半に行われたチームの参戦発表で、ヤマハとの契約を2020年まで延長したことが発表されている。
注目されたモンスター・ヤマハ・テック3のライダーラインアップ。モンスター・ヤマハ・テック3からMotoGPクラスに参戦予定だったジョナス・フォルガーが1月中旬に2018年シーズンの欠場を発表したことにより、シートがひとつ空席となっている。ただ、これについては今回触れられず、発表はまた別の機会となるようだ。
SBKを戦うパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームからは、2017年に引き続きアレックス・ロウズとマイケル・ファン・デル・マークが参戦。ロウズとファン・デル・マークの組み合わせでチャンピオン獲得をねらう。
■全日本ロードレース選手権は中須賀、 野左根が継続参戦
また、全日本JSB1000クラスの参戦体制が正式発表された。ファクトリーチーム、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの顔ぶれは中須賀克行、野左根航汰のふたりで変わりはない。中須賀は2017年、最高峰クラス6連覇をかけて臨んだがレギュレーションの変更により17インチとなったタイヤに苦しみ、ホンダの高橋巧にチャンピオンを奪われた。
とはいえ2017年シーズン後半には4連勝を挙げて本来の強さを見せており、2018年シーズンは序盤から王者奪還に向けて優勝を目指してくることは間違いない。中須賀は「チャンピオン奪還をねらいます。自身のタイトル数を8回に伸ばしたいですね」と2018年に向けて決意を新たにした。
中須賀のチームメイトである野左根は2017年、全日本とともに世界耐久選手権(EWC)やMotoGP第15戦日本GPへ代役参戦した。「2017年はEWCにも参戦したので、全日本は1戦欠場しました。2018年はJSB1000にフル参戦するので、新たな気持ちでチャンピオンを目指したいです」と意気込む野左根。経験を積んだ野左根と、中須賀とのチームメイト対決も盛り上がることだろう。
そんなふたりのライダーをまとめるのは、引き続き吉川和多留監督。吉川監督は「2017年の前半はミスが重なり、タイトルを逃してしまいました。今年はそこを修正して、タイトル奪還に向けて頑張ります」と逃したタイトルを取り戻すことを宣言した。
そして、ヤマルーブ・レーシング・チームに新たに加入したのは前田恵助。ヤマルーブ・レーシング・チームはヤマハの若いライダーの育成を目的としており、プロライダーに必要な技術やテクニックなどが練習できる環境を提供している。
野左根、藤田拓哉に続いて起用された前田は2017年の全日本ST600クラスチャンピオン。最高峰クラス参戦初年度となる2018年、ヤマハJSB1000ライダーの一角として活きのいい走りを見せたいところ。
「2018年は挑戦の年になります。ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームのふたりについていけるように、頑張りたいです」と前田。ヤマルーブ・レーシング・チームの監督を務める難波恭司も、「前田の活躍に期待していてください」とコメントした。
アジアロードレース選手権のSS600クラスには、ヤマハ・レーシングチーム・アセアンから伊藤勇樹とケミン・クボが参戦。伊藤は2017年シーズン同選手権にてランキング4位、クボはランキング17位を獲得した。2017年、タイトル獲得に迫った伊藤は、緊張した面持ちながらも「とても楽しみです。すべてを楽しみたいし、チャンピオンを獲りたいと思います」と2018年に向けた抱負を語った。
また、発表会ではヤマハのモータースポーツ戦略である『ブランド価値の向上』、『先進技術の獲得』、『モーターサイクルレースの健全なる普及』にも言及。2017年シーズンの成果を振り返りながら若手ライダーの育成に力を入れていることをアピールした。
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