トヨタのロバンペラ、WRC初優勝への期待高まるも本人は冷静「雪には自信を持っている」
TOYOTA GAZOO Racing WRTでWRC世界ラリー選手権2年目のシーズンを過ごしているカッレ・ロバンペラは、2月26〜28日に行われる第2戦アークティックで初優勝を目指しているが、それ以上のプレッシャーがあることを認めている。
WRC初の北極圏イベントとして来週末に開催されるアークティック・ラリー・フィンランド。ロバンペラはこのイベントで自身9回目のWRCトップクラスでのスタートを切ることになるが、フィンランドの人々は20歳のドライバーが母国で初優勝を挙げることに期待している。
約1年前のWRCスウェーデンで、ロバンペラはチームメイトであり通算7度のワールドチャンピオンに輝いたセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)を破って19歳139日目にしてWRC最年少表彰台を獲得した。同大会は彼にとってWRカーで参戦した2回目のWRCイベントだった。
そんなロバンペラは来週末、フィンランド北部で昨年成功を収めた雪と氷に覆われたラリーを迎える。彼は昨年1月、WRCアークティックの姉妹イベントであるアークティック・ラリー・ラップランドで、トヨタ・ヤリスWRCを駆り優勝を果たした。そのため史上最年少でのWRC初優勝に向けた期待が高まっている。
「もう少し(初優勝への)プレッシャーがあると思ったが、それほど感じていない」とWRC.comに語ったロベンペラ。
「プレッシャー自体は大したことはないよ。一方、フィンランドの人たちの興奮をより大きく感じるんだ」
「他のラリーよりも多くのことをフォローしているし、僕を頼りにしてくれているから、そこでうまくやる必要がある。雪路は通常、僕にとっていい場所だし自信を持っているよ」
その一方、ロバンペラは昨年のラップランドでの勝利がWRC初の北極圏イベントに向け、大きなアドバンテージになるとは考えていないという。彼にとって役立つのは今月初めに行われた2日間の事前テストだ。このテストはユバスキャラとロバニエミの近くでそれぞれ実施され、若手フィンランド人は「うまくいった」と事前の走行を総括した。
「ユバスキャラに初めて来たとき、クルマはすでにフィーリングが良かった。先週のロバニエミでのテストでは、ラリーに向けたセットアップの準備をしていた。とにかく、クルマの調子はかなり良いと思う」
「去年のラリーで優勝しているのでそれが役に立つところもあると思うが、全体的にはあまり助けにはなっていない。昨年走ったステージもあれば、逆走するものや、新しいステージもある。だから大きなメリットはないよ」
新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったラリー・フィンランドの代替イベントである第2戦アークティックは、今季から採用されているピレリの新しいタイヤで迎える初めての純スノーラリーであり、ロバンペラはタイヤメーカーの変更に順応するために多くのテスト時間を費やしている。
「ピレリタイヤのフィーリングは良かったよ。昨年使ったミシュランのものとはまったく違うけどね」
「僕たちがしなければならなかった一番の課題は、新しいタイヤでの正しいセットアップを見つけることだった。タイヤの構造が少し違うため、それがセットアップやドライバーのフィーリングにも影響を与えているんだ」
「ミシュランとの違いは大きいね。ピレリの場合はタイヤのスタイルが大きく変わっている。そういったことをまだ多く学ぶ必要があるんだ。学ぶことは簡単だけどタイヤに合ったマシンを作るには、もっと大きな仕事をしなければならない」
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