MotoGP:カタール公式テスト2日目のトップはクアルタラロ。マルケス兄は転倒喫し14番手で終える
MotoGPクラスのカタール公式テスト2日目がロサイル・インターナショナル・サーキットで行われた。2日目を制したのは、セパン公式テストの3日間でトップタイムを記録したファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)。マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は転倒を喫し、苦しい状況が続いている。
カタール公式テスト中の2月23日、アプリリアはロレンツォ・サバドーリをテストライダーに起用することを発表した。サバドーリは2019年、電動バイクレースMotoEに参戦したライダーで、2週間前にマレーシアのセパンで行われたシェイクダウンテストと公式テストにも参加していた。
アプリリアは、レギュラーライダーのアンドレア・イアンノーネがドーピング検査で陽性反応が出たことにより、暫定的な出場停止処分を受けている。2週間後に迫る開幕戦カタールGPには、テストライダーのブラッドリー・スミスの起用が濃厚という状況だ。なお、新たにテストライダーとして加入が決まったサバドーリは、カタール公式テストには参加していない。
では、カタール公式テスト2日目について触れていこう。トップのクアルタラロのタイムは、1分54秒038。クアルタラロはこの日もロングランを行わず、5周から7周のラップを刻み、終盤にトップタイムをマークしている。「昨日よりもよかった」と手ごたえを感じている様子だ。
初日同様、ヤマハ勢は好調さを維持している。トップのクアルタラロ、マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は3番手、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)は4番手。バレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)はやや離れたポジションで9番手だが、4人のライダーがトップ10圏内につけている。
ビニャーレスはこの日も走り込み中心のテストだったようだ。10ラップほどのロングランを3回行っている。ベストタイムの1分54秒264はロングラン中にマークしたものだった。
一方、ホンダ勢は厳しい状況が続いている。マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は8コーナーの切り返しで転倒を喫し、タイムも伸び悩んでトップから1.055秒差の14番手。マルクのこうした苦境は、全快していない右肩が要因にあるという。「現時点では、マレーシアよりも少し、苦しんでいる。その原因を探ろうとしているところ」と、状況が楽観的ではないことを示唆した。
チームメイトのアレックス・マルケスは初日には体調を崩していたといい、少し回復したという2日目は19番手で終わっている。ホンダとしてはカル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)が2020年型RC213Vを走らせているものの、クラッチローもこの日、2コーナーでクラッシュ。両腕の擦過傷、そして右腕の腫れを負って指を動かすことができなかったといい、その後はテストを切り上げた。開幕前の最後のテストとなる3日目は、負傷を抱えたライダーとルーキーによって行われる事態となっている。
2日目、ホンダ勢のなかで最上位につけたのは、ここまで本調子ではなかった中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)だった。マルク同様、オフシーズン中に手術した右肩の状態により、厳しいテストを強いられてきた中上。しかしカタール公式テストの2日目は、1分54秒759の10番手タイムを記録した。「ゆっくりとではありますが、体調は完全な状態に戻りつつあります」と、コメントも前向きだ。
初日にトップタイムを記録したアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)は2番手。午前中に軽い転倒を喫したが、その影響はほぼなかったようだ。ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)もおおむね満足したテスト内容となったようだが、7番手にポジションがとどまったのは、最後のアタックでクラッシュを喫したためだという。
ドゥカティ勢最上位は、フランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)の5番手。そして2020年シーズンからレアーレ・アビンティア・レーシングに加入したヨハン・ザルコが6番手につけている。ただ、ファクトリーチームのアンドレア・ドヴィツィオーゾとダニロ・ペトルッチがそれぞれサテライトチームの後塵を拝しているのが気になるところではある。
カタール公式テスト3日目は、2月24日現地時間13時から20時、日本時間19時から翌2時にかけて行われる。
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