メルセデスF1チーム、2020年末までにカーボンニュートラルを目指す。環境意識高いハミルトンも賛同
F1チャンピオンシップ王者であるメルセデスチームは、2020年シーズン末までに二酸化炭素排出量をネットゼロに抑えることを目指すと宣言した。
メルセデス・ベンツは火曜日に、ブラックリーの施設およびブリックスワースに位置するエンジン部門ハイパフォーマンス・パワートレインズのファクトリーでの、持続可能なビジネス戦略を明らかにした。
改革、効率性および新技術によって推進されるこの計画は、2030年にカーボンニュートラルを目指すF1の独自目標を10年早く達成しようとするものだ。
「自動車産業全体が大きな変化のただ中にあり、ダイムラーは持続可能なモビリティを実現するうえでの責任があり、そうした道を先導する立場にある」とメルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは述べた。
「我々はレーストラック上でメルセデスを代表する存在としてスリーポインテッドスターをつけて走っている。我々のモータースポーツにおける基盤が、より持続可能な将来へ向けた改革への、迅速かつオープンマインドな実施事例となることを望んでいる」
「それはレースマシンのハイブリッドおよびバッテリー電気技術のみならず、レーストラックや製作ファクトリーにおける日々のビジネス手法にまで至るものだ。我々はこの変化の最前線に立つことを望んでいる」
「我々は今年の夏までに、すべてのエネルギーを再生可能な資源から得ることになる。このことを非常に誇りに思っている」とウォルフは付け加えた。
「2020年末までに、我々チームの二酸化炭素排出はネットゼロになるだろう」
環境問題に強い関心を持つルイス・ハミルトンは、サステナビリティ追求を熱心に支持している。6度のF1世界チャンピオンであるハミルトンは昨年プライベートジェット機を売却して移動を減らしているほか、植物由来の食事制限も続けている。
「僕個人にとってサステナビリティはとても重要なことだ。世界中で人間が直面している環境問題をますます気にかけるようになった。前向きな影響を与えたいし、自分の役割を果たしたいと思っている」とハミルトンは語った。
「食事を野菜中心に変え、移動の仕方を変え、フライトの回数を減らしている。それにプラグインハイブリッドと電気自動車のメルセデスに乗るようになった。僕が関与している他の活動でもサステナビリティを中心に据えている。トミーヒルフィガーとの新しいファッションコレクションもそのひとつだ」
「メルセデスがサステナビリティに関して責任を担い、メルセデスグループ全体が問題に対処するために大きな努力をしているのは素晴らしいことだ。僕もそうした変化に対して有意義な貢献をしたいと思っている」
モータースポーツは自動車産業の大規模なパラダイムシフトに追従する可能性がある。ハミルトンは将来のF1における電化の可能性についても言及した。
「僕たちはV8から脱却し、現在使用している燃料は以前よりも3分の1少ない」とハミルトン。
「将来、非常に興味深い展開が起こることになるだろう。もしF1がどこかの時点で“FE1”になったら? おそらく僕の現役中にはならないだろうけどね」
「でも先々には、そうなっていくだろう。とても明るい将来になると思うよ」
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