公式テスト初日午後トップタイムのRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GT。多くの課題も今後に期待
スーパーGT岡山公式テストは3月6日、10時から午前のセッション1、14時から午後のセッション2が行われた。セッション2では専有走行の時間帯、アタックを行うマシン、行わないマシンと分かれたが、そんななか、2021年からダンロップにタイヤをスイッチしたRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GTを駆る大湯都史樹が1分18秒121をマーク。午後のトップで終えた。
2021年、新たに笹原右京のパートナーとして、2020年にスーパーフォーミュラでも優勝を飾った大湯が加わり、さらにタイヤをダンロップへとスイッチするなど、変化とともに新シーズンを迎えたTEAM Red Bull MUGEN。カーボンブラックの3月専用カラーリングで登場した岡山公式テストで、開幕に向けた準備を進めた。
昨年はヨコハマを履きGT500のルーキーイヤーを戦っていた笹原は、ダンロップタイヤについて「キャラクターは全然違いますね。タイヤメーカーそれぞれの特徴というか、味付けの違いをすごく感じます」と変化を語った。
「タイヤの違いが多すぎるので、現段階ではデータを集めている段階です。もちろん100パーセントはつかめていないし、今後気温が上がったらどうなるかも分かりません。その点はまだ理解が必要ですし、それに合わせたクルマをどうするかが課題です」
そんな課題に取り組むべく、3月6日の公式テスト初日に臨んだRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GTだが、午前はフィーリングが良くなく、タイムも上がらなかった。「ふたりで『今日はダメか?』なんて言っていました(苦笑)」と笹原。
午後のセッション2に向けセットアップを調整し、良い方向には向かったが、「感触はそこまで良いわけではない(大湯)」という状況。さらにアジャストし、笹原から大湯にステアリングを委ね専有走行に臨んだ結果、出たのが1分18秒121というタイムだった。
「アタックの後は『さすがにトップではないだろう』と思っていましたが、戻ってきてトップタイムだったので驚きました。でも良い流れで一日を終えられたと思いますし、気分はいいですよね。チームとしても良かったのではないでしょうか」と大湯は初日を振り返った。GT500ルーキーとしてもインパクトを残せたのは間違いないだろう。
また、笹原は「昨年は同じタイヤのNSX-GTが1台しかおらず、タイヤが悪いのかクルマが悪いのか分からないときがあった。2台あるのはすごくメリットですね」と同じダンロップを履くModulo NSX-GTの存在がプラスになるという。2台はデータ共有も行うようで、2020年にみせた速さはさらに加速するかもしれない。
フレッシュなふたり、そして新たな要素であるダンロップと非常に楽しみな存在となった2021年のRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GT。ライバルにとっても脅威の存在となりそうだ。
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