フェラーリがさらなる体制強化。元F1ドライバーのダンブロジオを若手育成グループのリーダーに任命か
F1プログラムのあらゆる分野において、トップに返り咲こうとするフェラーリの意欲は持続している。次にチームに加わるのは元F1ドライバーのジェローム・ダンブロジオだ。彼はイタリアのチームに加わり、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のリーダーになることに同意していると伝えられている。
ダンブロジオは2022年にフォーミュラEに参戦していたロキット・ベンチュリ・レーシング(現マセラティMSGレーシング)のチーム代表を務め、チームランキング2位を獲得した後2023年にメルセデスF1に加入した。
チーム代表を務めるトト・ウォルフはその当時、テクニカルディレクターのジェームズ・アリソンに対し、最終的に将来のチーム代表になるよう説得を試みたが失敗。次なる案としてダンブロジオをドライバー育成担当ディレクターとして雇用し、実すべてのレースでウォルフの後ろにつかせることで仕事の要領を学ばせ、最終的にウォルフから仕事を引き継がせようとしていた。
しかし、ウォルフ代表はメルセデスをトップに戻すまで辞任しないと決めたようだ。そのためダンブロジオは、自身が昇進できる可能性が低くなっていることに気づいたのかもしれない。
かなりの情報通でもあるフェラーリのフレデリック・バスール代表はそこにすぐさま飛びついたようで、チームに近い情報筋によると、彼はすでにダンブロジオとの条件に合意しているという。ダンブロジオは、メルセデスでの“ガーデニング休暇”が終わり次第、すぐにスクーデリアに加わるという話だ。
加入時期は定かではないが、休暇期間が最も長い傾向にあるのがエンジニアだということを踏まえると、彼は今年の夏休み前のベルギーGPあたりにはFDAの責任者となるべくマラネロのファクトリーに着任するのではないだろうか。
これにより、現在責任者を務めているベテランエンジニアのジョック・クリアがアカデミーの技術面すべてを引き続き担当し、ダンブロジオは若手ドライバーと直接仕事をし、FIA F2やF3、フォーミュラリージョナル、F4の各チームとの交渉を務めるという流れが妥当ではないだろうか。
多忙を極めることになりそうなダンブロジオだが、バスール代表はチームにおいて、彼がさらに大きな価値をもたらす役割がほかにないかどうか、進歩を見守り続けることは間違いない。
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