LMP2のパワー向上が決定。車重も減らされラップタイムは「1秒以上アップ」予定/ELMS
2024年のELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズでは、最高峰に位置づけられるLMP2カテゴリーにおいて、出力の増大や車重の軽量化など、パフォーマンス向上が果たされることが決定した。
バルセロナ、ポール・リカール、イモラ、スパ・フランコルシャン、ムジェロ、そしてポルティマオとヨーロッパのサーキットを転戦して4時間の耐久レースを6戦行う予定の2024年のELMS。今季は43台もの年間エントリーを集める盛況ぶりを見せるとともに、宮田莉朋、佐藤万璃音、木村武史、濱口弘らが参戦予定ということもあって、日本からの注目度も上がっているシリーズだ。
2024年のELMSはLMP2、LMP2プロ/アマ、LMP3、LMGT3という4クラスで編成されるが、WEC世界耐久選手権からクラスが廃されたことに伴う流入もあってLMP2カテゴリーの参戦台数が増加。現在は、2クラス計21台が参戦する予定となっている。
そして3月22日にシリーズが明らかにしたところによれば、全車がオレカ07・ギブソンのパッケージで争うLMP2およびLMP2プロ/アマにおいて、性能向上措置が実施されることとなった。
今年、ギブソン製4.2リッターV8エンジンの出力は540bhpから580bhpへと引き上げられ、車重は950kgから930kgへと引き下げられる。また、燃料タンクは69リッターから75リッターへと引き上げられる。
この結果、ラップタイムでは1秒以上の短縮が見込まれるとしている。
これは、昨年まではハイパーカークラスとの階層化を図るためにLMP2車両のパフォーマンスが抑制されてきたが、WECからLMP2が廃されたことで、その必要がなくなったための措置と考えられる。
これらの措置はすべてELMSのレースのみを対象としたものであり、WECのなかでも例外的にLMP2クラスが設けられるル・マン24時間レースにおいては、エントリーするLMP2車両は昨年と同様の仕様で走行することになる。
2024年のELMSは4月14日、スペイン・バルセロナで開幕を迎える予定だ。
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