岩ニモマケズ/今季初戦での勝利/ヒョンデの底力【約3分で振り返るWRCケニア】
3月27日(水)〜31日(日)、WRC世界ラリー選手権第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、デイ2から築き上げたリードを守り切って総合優勝を飾った。
WRC公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/@wrc)では、圧倒的な速さと強さで持って大会を制したロバンペラの走りや、一方で多くのトラブルに見舞われた他陣営まで、4日間にわたって繰り広げられたサバイバル・ラリーの注目ポイントをまとめた動画が公開された。
開幕戦ラリー・モンテカルロから続いて公開された、『What You Missed At WRC Safari Rally Kenya 2024!』と題された今回のダイジェストには、広大なサバンナを舞台とした今大会の見どころが詰め込まれている。
デイ1ではワン・ツー体制を築くも、全車にアクシデントが起きる大苦戦となったヒョンデ・シェル・モービスWRT。元王者でもあるオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)がデイ2で無念のクラッシュを喫してしまったシーンは、ヒョンデ最後の望みが絶たれた瞬間でもあった。
痛手を負ったのはヒョンデのみでなく、デイ3になると各陣営が総じてサファリの猛威に苦しめられることになる。TGR-WRTのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、この日3度のタイヤパンクに見舞われてしまい、大きな後退を余儀なくされた。これから先もすぐにパンクするかもしれないタイヤを、何度も何度も交換していた姿には、このラリーのみならずタイトルがかかるシーズンを戦い抜く想いまでもがあらわれていた。
そして、SS16でティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)に起きたアクシデントも印象的であった。一抱えもある大きな岩が道を塞いでいたのだが、それが目に入ったときには、すでにマシンのスライドをコントロールしている真っ最中。なす術もなくマシンは大岩を蹴り飛ばし、リヤサスペンションは痛々しく曲げられてしまった。
しかし、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのメカニックは強固なチームワークを見せ、ヌービルのマシンを見事に修復。同ステージの再走となる最終SS19では、見事トップタイムを叩き出してリベンジを果たした。
最後には、WRC2クラスで2024年シーズン初のエントリーとなったガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2)や、総合優勝を飾ったロバンペラが最終SS後に見せた笑顔にて、晴れのケニアで繰り広げられた熾烈なサバイバルラリーは閉幕となった。
■What You Missed At WRC Safari Rally Kenya 2024!
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