ジュリアーノ・アレジ、日本初レースで表彰台。複数年かけて結果を残すために御殿場で一人暮らしを開始
2021年シーズンから日本のモータースポーツシリーズに本格参戦を開始したジュリアーノ・アレジ(TOM’S)。4月3〜4日に富士スピードウェイで行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第1大会が、彼の日本でのデビュー戦となった。
日本での初めてのレースを終えた感想を聞くと、少し意外な回答が返ってきた。
「まずは3年ぶりにグリッドガール(レースクイーン)を見られたのが嬉しかったね。だから、以前の雰囲気に戻ったなと思った」
近年ではF1がグリッドガールを廃止して話題となったが、日本では国内の主要カテゴリーで今でも多数のレースクイーンが活躍している。スーパーフォーミュラ・ライツも例外ではなく、ジュリアーノにとっては、レースクイーンのいるグリッドが、新鮮だったようだ。
第1戦と第3戦で3位表彰台を獲得するも、目標としていた優勝には届かなかった。さらに第2戦では3番手を走行中、11周目のパナソニックコーナーでスピンを喫して大きく後退、最終的に6位でチェッカーを受けるなど、少なからず課題は残るレースとなったが、それでもアレジは開幕富士大会をポジティブに捉えている。
「シーズンのスタートという点では、良かったと思う。もちろん、まだ良くしないとけないところはたくさんあるけども、方向性としては悪くなかったと思う」
「もちろん優勝したい気持ちはあったから、この結果に満足はしていない。悔しい部分もあるけど、すごく悔しいというわけではない。本当に小さな部分をうまくやれば、きっとトップは捕まえられると思う。次の鈴鹿では、トップを掴み取るために、全力でプッシュしていきたい」
今シーズンは日本を拠点にレース活動をするジュリアーノは、御殿場に部屋を借りて一人暮らしを開始、普段からTOM’Sのファクトリーを頻繁に訪問して、レースの準備に努めている。この1年のみで、ヨーロッパに戻るのではなく、複数年かけて日本のレースで成功していきたいと考えているようだ。
「今は御殿場に住んでいる。これは僕にとってすごく選択だったと思う。日本でレースをするのが初めてだし、チームのほとんどの人が英語を話せないから、僕が日本語を学ぶ必要がある。僕自身が日本語をもっと勉強しなきゃいけないと思っているし、チームの近くにいて、いつもファクトリーにいくことでみんなとの関係性も構築できる」
「僕は日本にきて、レースキャリアをしっかりと築いてきたい、1年だけ日本で走るということではないんだ。日本のレースで結果を残すというのが、目標だ。だから、もっともっと頑張らないといけない。
「特に予選のペースはもっと上げていかなければいけない。このクルマは決勝でのオーバーテイクが非常に難しいから、予選で前にいることが重要となる」
「でも、決して悪くないシーズンのスタートを切ることができたと思うから、この流れを維持しつつ、もっと細かいところを分析して、次の鈴鹿につなげなければいけない」
続く、第2大会の舞台は鈴鹿サーキット。3月の公式テストでも速さを見せていただけに、ジュリアーノの初優勝を見られるチャンスも、ここで出てくるかもしれない。
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