NASCAR第8戦:降雨で2デー開催のブリストルでブッシュ連勝。トヨタがランキング首位に
モンスターエナジーNASCARカップは4月15〜16日、第8戦ブリストルが行われ、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)が第7戦に続き連勝を飾った。
『世界最速のハーフマイル』とも呼ばれるテネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイを舞台に争われたNASCAR第7戦は、決勝日は断続的な雨がサーキットを襲う形に。これにより予定より30分ほど遅れた現地13時33分に500周の決勝レースがスタートした。
レースは序盤から有力ドライバーがクラッシュに巻き込まれる荒れた展開に。まずスタート直後の4周目、中団を争っていたマイケル・マクドウェル(フォード・フュージョン)とチェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)の接触に端を発する多重クラッシュが発生。これに2017年チャンピオンのマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)も巻き込まれた。
また、ステージ1終盤の117周目にはジェイミー・マクマレー(シボレー・カマロZL1)とトレバー・ベイン(フォード・フュージョン)らが絡むクラッシュがあり、これに、ここまで99周に渡りラップリーダーを務めてきたライアン・ブレイニー(フォード・フュージョン)が巻き込まれてしまい、戦線離脱を余儀なくされた。
これにより125周目までのステージ1はブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)がトップチェッカーを受けている。
続く250周目までのステージ2は、200周を過ぎたころに雨が本降りとなったため赤旗中断。レースが成立する全予定周回数の50%、250周に達していなかったため、レースは翌月曜日へ持ち越された。
■レースは20周弱のスプリント戦に。ブッシュとラーソンが一騎打ち
翌月曜日もサーキット上空には厚い雲がかかり、スタート直前には雹混じりの雨も降り出すコンディション。予定より30分遅い13時30分過ぎにステージ2残り33周からレースは再開。このステージ2もケゼロウスキーが制している。
迎えた500周目までのステージ3はステージ2を2位で終えたブッシュと、5位で終えたカイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)が一騎打ちを展開していく。
ステージ3は大きなクラッシュなどもなくグリーンフラッグ下でバトルが続いてたが、レース残り30周を切ったところでケゼロウスキーの左フロントがバーストし、イエローコーションが出される。この間に2番手だったブッシュも含め、ピットインしてフレッシュタイヤを装着。レースは22周のスプリントバトルに発展した。
3番手でコースに戻ったブッシュはレース残り15周となった485周目に2番手を走るリッキー・ステンハウスJr.(フォード・フュージョン)を攻略すると、492周目には首位ラーソンとテール・トゥ・ノーズに。
そして495周目、バンパーをタッチさせながらターン1〜2を抜けた2台は、続くターン3への進入でもわずかに接触。これでラーソンのラインがワイドになったタイミングでブッシュがインからオーバーテイクし、トップに浮上した。
トップに立ったブッシュは、そのまま逃げ切りトップチェッカー。第7戦テキサスに続いて今シーズン2勝目を挙げた。
「最後のイエローコーション前、僕たちのマシンはカーナンバー42(カイル・ラーソン)ほどペースが良くなかった」とブッシュ。
「原因はタイヤの摩耗だと思っていたから、タイヤを交換したあとは全力でプッシュした。20周弱のスプリントレースだったけど、カーナンバー42を交わすことだけを考えていたよ」
「(オーバーテイクしたターン3〜4で)ラーソンのマシンがルーズになっていることは分かっていた。マシンがアウトに膨らまないよう抑え込むのに必死だったけど、あの時はわずかにアウトへ膨らんだんだ」
「仕掛けるなら今しかないと思った。レースは残り5周もあったから反撃される可能性もあったけど攻めるべきだと思ったんだ。結果的にラーソンは僕についてこれなかったから安心したよ。(軽い接触はあったが)フェアなバトルだったと思うし、これがレースだ」
今回の勝利でブッシュはカップシリーズ通算45勝目を獲得。またブリストルでは現役最多の7勝目を手にしている。
また、このブッシュの勝利で、トヨタはマニュファクチャラーズランキングでトップに立った。2位のフォードとは6点差だ。
モンスターエナジーNASCARカップの第9戦は4月21日、バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで行われる。
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