「自分の存在価値はゴール」…東京五輪のみならず、A代表を目指す|小川航基(ジュビロ磐田/FW)
サッカーキング2020年4月20日(月)13時2分
小川航基はJ2開幕戦で2得点をマークした [写真]=Jリーグ
16日夜に緊急事態宣言が全国に拡大され、これまで活動を継続していたクラブも続々と無期限休止に入っている。ここまで練習を続け、その様子をユーチューブなどで配信する工夫を凝らしていたジュビロ磐田も「25日から5月6日までトップチームの活動を休止する」と発表。「週末の試合を考えなくていいことを前向きに捉えて前へ進もう」と選手を鼓舞していたフェルナンド・フベロ監督にとっても苦渋の決断だったに違いない。
半年ぶりに古巣に復帰し、J1昇格請負人になる覚悟で今シーズンに挑んでいる小川航基も、公式戦再開が定まらない現状に難しさを感じているのではないか。彼の場合、2月23日の今季J2開幕・モンテディオ山形戦でいきなり2ゴールという最高のスタートを切ったが、そこから長い中断に突入。出鼻をくじかれた格好になってしまった。3月は28日に行われた清水エスパルスとの練習試合など実戦の場が何度かあったものの、4月に入ってからは対外試合もできなくなり、練習も制限が加わるようになってしまった。
「ジュビロがJ1にいた時、自分は仕事らしい仕事が何もできなかった。去年の半年間(水戸ホーリーホックで)J2を経験して、今年このチームに戻ってきたので、今季はどれだけやれるかというのがすごい楽しみにしている点です」と意気込んでいた点取屋にとって、ゲームの機会から遠ざかるのは決して好ましいことではない。
それでも、本人は前向きなメンタリティを失っていない。
「僕自身はこの期間をポジティブに捉えています。この期間にどれだけモチベーションを高く保っていられるかが、再開後に大きな差となって表れてくると思うんです。今、自分がやらなければいけないのは、最後のところで集中力を切らさないようにすること。3月の静岡ダービー(1本目・2-3の敗戦)でもこっちが押し込んでいたのに、最後のところでポンと入れられて負けてしまった。『なんだかんだ勝っちゃう』という決定力はやっぱり必要ですね。やっぱり自分の存在価値はゴールだと思っているし、僕が決めないとチームも勝てないという自覚もある。再開した時には山形戦よりパワーアップした姿を見せたいです」としっかり先を見据えている。
小川ら1997年生まれの選手たちが不安視していた東京五輪サッカー代表の年齢制限問題は、国際サッカー連盟がU‐24に引き上げる方向性を示したことで、とりあえずはクリアできそうな見通しが立った。「そこは問題ないと信じて準備するしかない」と話していた彼自身もまずは安堵したことだろう。
ただ、延期された世界舞台のピッチに立てる保証は全くない。1年という時間があれば、ここまでU-23日本代表での実績がやや少なかった田川亨介や西川潤ら年下のストライカー陣にもアピールする時間が与えられることになるからだ。もちろん同い年の前田大然、1つ年下の上田綺世らも凄まじいモチベーションで挑んでくるはずだ。
そんな中、小川が生き残るためには、絶対的エースに相応しい実績を所属の磐田で残すこと。それしかないのだ。
「今はこういう状況ですけど、ジュビロで活躍して、森保一監督の目に留まって、本大会メンバーに選ばれて、東京五輪を迎える。それが理想的な形ですよね。ジュビロがJ1で勝ち続けて優勝する。1年でJ1に昇格できれば、そうなる可能性も高まってくると分かっています。その先にはA代表もあります。A代表は絶対に目指さなきゃいけないところだし、必ず入らなきゃいけないところなので、今の時間を大事にしなければいけないと強く思います」
本人もA代表に照準を合わせているというが、24歳というのは日の丸をつけて主軸を担っていなければならない年齢だ。2010年南アフリカ、2014年ブラジル、2018年ロシアと3度のワールドカップで活躍した本田圭佑、長友佑都、岡崎慎司の86年トリオも最初の世界舞台は23から24歳の時。現在の絶対的エース・大迫勇也も、W杯に初出場したのは24歳の時だった。
そう考えると、小川もこの1年間でもう一皮、二皮剥けなければならない。2019年12月のEAFF E-1選手権(釜山)・香港戦でハットトリックという豪快なA代表デビューを果たしたスケールの大きなFWには、それだけ大ブレイクする可能性がある。そこは自信を持っていいだろう。
「再開がいつになるか分かりませんけど、臨機応変な対応ができるようになることが今の目標です。ジュビロでもルキアンと2トップを組むのか、(三木)直土と組むのかでそれぞれの特徴が全然違いますけど、誰と組んでもいい連動を構築できるような関係性が必要だと思います。そうなるように自分がうまくリードしていきたい。努力していきます」
目の前にあることを一つひとつコツコツやることで必ず道は開けてくる。U-20日本代表で大ケガを負い、磐田で壁にぶつかり、水戸にレンタルに出されるという紆余曲折を味わった彼にはその意味がよく分かっているはず。新型コロナウイルスの問題も過去に経験したことのない困難ではあるが、いつかきっと希望が見えてくる。その時に輝きを放つべく、今は力を蓄えておくことが肝要だ。
半年ぶりに古巣に復帰し、J1昇格請負人になる覚悟で今シーズンに挑んでいる小川航基も、公式戦再開が定まらない現状に難しさを感じているのではないか。彼の場合、2月23日の今季J2開幕・モンテディオ山形戦でいきなり2ゴールという最高のスタートを切ったが、そこから長い中断に突入。出鼻をくじかれた格好になってしまった。3月は28日に行われた清水エスパルスとの練習試合など実戦の場が何度かあったものの、4月に入ってからは対外試合もできなくなり、練習も制限が加わるようになってしまった。
「ジュビロがJ1にいた時、自分は仕事らしい仕事が何もできなかった。去年の半年間(水戸ホーリーホックで)J2を経験して、今年このチームに戻ってきたので、今季はどれだけやれるかというのがすごい楽しみにしている点です」と意気込んでいた点取屋にとって、ゲームの機会から遠ざかるのは決して好ましいことではない。
それでも、本人は前向きなメンタリティを失っていない。
「僕自身はこの期間をポジティブに捉えています。この期間にどれだけモチベーションを高く保っていられるかが、再開後に大きな差となって表れてくると思うんです。今、自分がやらなければいけないのは、最後のところで集中力を切らさないようにすること。3月の静岡ダービー(1本目・2-3の敗戦)でもこっちが押し込んでいたのに、最後のところでポンと入れられて負けてしまった。『なんだかんだ勝っちゃう』という決定力はやっぱり必要ですね。やっぱり自分の存在価値はゴールだと思っているし、僕が決めないとチームも勝てないという自覚もある。再開した時には山形戦よりパワーアップした姿を見せたいです」としっかり先を見据えている。
小川ら1997年生まれの選手たちが不安視していた東京五輪サッカー代表の年齢制限問題は、国際サッカー連盟がU‐24に引き上げる方向性を示したことで、とりあえずはクリアできそうな見通しが立った。「そこは問題ないと信じて準備するしかない」と話していた彼自身もまずは安堵したことだろう。
ただ、延期された世界舞台のピッチに立てる保証は全くない。1年という時間があれば、ここまでU-23日本代表での実績がやや少なかった田川亨介や西川潤ら年下のストライカー陣にもアピールする時間が与えられることになるからだ。もちろん同い年の前田大然、1つ年下の上田綺世らも凄まじいモチベーションで挑んでくるはずだ。
そんな中、小川が生き残るためには、絶対的エースに相応しい実績を所属の磐田で残すこと。それしかないのだ。
「今はこういう状況ですけど、ジュビロで活躍して、森保一監督の目に留まって、本大会メンバーに選ばれて、東京五輪を迎える。それが理想的な形ですよね。ジュビロがJ1で勝ち続けて優勝する。1年でJ1に昇格できれば、そうなる可能性も高まってくると分かっています。その先にはA代表もあります。A代表は絶対に目指さなきゃいけないところだし、必ず入らなきゃいけないところなので、今の時間を大事にしなければいけないと強く思います」
本人もA代表に照準を合わせているというが、24歳というのは日の丸をつけて主軸を担っていなければならない年齢だ。2010年南アフリカ、2014年ブラジル、2018年ロシアと3度のワールドカップで活躍した本田圭佑、長友佑都、岡崎慎司の86年トリオも最初の世界舞台は23から24歳の時。現在の絶対的エース・大迫勇也も、W杯に初出場したのは24歳の時だった。
そう考えると、小川もこの1年間でもう一皮、二皮剥けなければならない。2019年12月のEAFF E-1選手権(釜山)・香港戦でハットトリックという豪快なA代表デビューを果たしたスケールの大きなFWには、それだけ大ブレイクする可能性がある。そこは自信を持っていいだろう。
「再開がいつになるか分かりませんけど、臨機応変な対応ができるようになることが今の目標です。ジュビロでもルキアンと2トップを組むのか、(三木)直土と組むのかでそれぞれの特徴が全然違いますけど、誰と組んでもいい連動を構築できるような関係性が必要だと思います。そうなるように自分がうまくリードしていきたい。努力していきます」
目の前にあることを一つひとつコツコツやることで必ず道は開けてくる。U-20日本代表で大ケガを負い、磐田で壁にぶつかり、水戸にレンタルに出されるという紆余曲折を味わった彼にはその意味がよく分かっているはず。新型コロナウイルスの問題も過去に経験したことのない困難ではあるが、いつかきっと希望が見えてくる。その時に輝きを放つべく、今は力を蓄えておくことが肝要だ。
(C) SOCCERKING All rights reserved.
「ジュビロ磐田」をもっと詳しく
「ジュビロ磐田」のニュース
-
磐田が0−2からひっくり返す! MF山田大記らのゴールで湘南撃破、6試合ぶりの白星に5月25日16時10分
-
ジュビロ磐田公認 試合展開・活躍選手予想supported by RELANESS、5月25日(土)湘南ベルマーレ戦を対象にスポーツ予想アプリ「なんドラ」で開催!5月21日13時16分
-
HATTRICK、ジュビロ磐田と初のアップサイクルプロジェクト「ジュビロ磐田 アップサイクルオークション」を開催!5月20日11時16分
-
ご当地ベアとJリーグのクラブマスコットのコラボベア【ジュビロ磐田のジュビロくん】2024新ユニフォームで登場 5/19発売5月17日14時0分
-
鳥栖マルセロ・ヒアンのプレーと比較も。イバルボがフリーに…長崎にも在籍5月14日11時40分
-
ジュビロ磐田公認試合展開・活躍選手予想 supported by 静岡銀行を5月19日(日)浦和レッズ戦を対象にスポーツ予想アプリ「なんドラ」で開催!5月13日12時46分
-
初の対戦クラブ同士のコラボ予想!5月15日(水) 北海道コンサドーレ札幌 対 ジュビロ磐田の試合展開&活躍選手予想をスポーツ予想アプリ「なんドラ」で開催!5月10日18時16分
-
2024.4.27ティーライフ創立40周年記念マッチ「ジュビロ磐田vsFC町田ゼルビア」に協賛しました!5月9日13時16分
-
磐田に痛手…得点ランク1位のFWジャーメイン良が1カ月程度の負傷離脱5月9日10時22分
-
横浜FM、3試合連続でリード守れずのドロー…磐田は敵地で貴重な勝ち点「1」獲得5月3日15時56分
スポーツニュースランキング
-
1カブス 今永がレッズ戦に先発 初回は3者凡退で2三振の立ち上がり 6試合ぶりの6勝目目指す スポーツニッポン
-
2批判殺到!一体、何が起こったのか…!? 大谷翔平、どん詰まり内野ゴロで“まさかの異変”が起きた… ヤ軍内野手が連日の痛恨エラー、ファンがブチギレ ABEMA TIMES
-
3「オフィシャルがいたのに…」物議を醸す畑岡奈紗の”失格処分”に韓国選手からも不満の声「翌日にDQを受けたことが気に入らない」 ココカラネクスト
-
4狩野舞子さん、石川祐希&高橋藍らバレー男子日本代表との2ショ披露「いつも綺麗」「みんなカッコいい!」と反響 スポーツ報知
-
5中体連、全中大会で9競技取りやめへ…27年度から水泳やハンドボールなど実施せず 読売新聞