トロロッソ・ホンダ甘口/辛口ダブル評価 F1バーレーン&中国GP編
トロロッソ・ホンダの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レースごとに、週末のトロロッソ・ホンダのコース内外の活躍を批評します。今回は2018年F1第3戦中国GPを、ふたつの視点でジャッジ。
————————–
予選でピエール・ガスリーがQ1敗退。レースでは2台そろってスタートでポジションを落としてしまう。さらにその後もペースは上がらず、1回目のピットストップを終えた21周目の段階での順位はブレンドン・ハートレーが19番手、ガスリーは20番手と最後尾を走行していた。挙句に2台が接触。
中国GPのトロロッソ・ホンダに良いところはまったくなく、1台が15位で完走し、もう1台はガレージでレースを終えるという結果は、奇しくも開幕戦と同様の成績だった。
しかし、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは「メルボルンの後とは、状況はちょっと違う」という。
「というのも、われわれにはバーレーンGPでのパフォーマンスがあります。あれはなんだったのか? なぜ良かったのか? もちろん、メルボルンでもわれわれはペースが上がらなかったので、上海だけでなくメルボルンの走りももう一度しっかりと分析し、どうしたら、バーレーンのようなパフォーマンスを取り戻すことができるように努めたい」
中国GPだけを見たら、「非常に残念な結果」なのだが、これから18戦を戦ううえで大切なことは、1戦1戦を点で見るのではなく、線で見つめることである。
そこで気になるのは、ガスリーのパフォーマンスの波だ。
ハートレーの予選はオーストラリアGPが16位、バーレーンGPが11位、中国GPが15位といい意味でも悪い意味でも安定しているのだが、ガスリーはオーストラリアGPが20位、バーレーンGPが6位、中国GPが17位と変動が激しい。この差はいったいなんなのか?
考えられる要因のひとつが、コース経験の違いだ。2年前にGP2(現在のF2)に参戦し、昨年は主に日本でスーパーフォーミュラを戦っていたガスリーにとって、オーストラリアと中国は初めてのコースだった。これがセットアップを煮詰めていくうえで、迷いや誤解を生む結果となったのではないか。
オーストラリアGPも中国GPも、経験という観点からいえば、ガスリーにとっては貴重な体験であり、多くのことを学んだ一戦となったはず。
次のアゼルバイジャンGPは、ガスリーにとって2016年に走った経験があり、レース2で2位に入ったこともある相性のいいサーキット。雪辱を果たしてもらいたい。
辛口コラムはF1速報WEBで掲載中!
トロロッソ・ホンダ辛口コラム バーレーン&中国GP編:激しい浮き沈みのなかで露呈したチームの未熟さ
「ホンダ」をもっと詳しく
「ホンダ」のニュース
-
ホンダとの再タッグ控える42歳アロンソの魅力と2年後の懸念。中国で高まるF1機運【中野信治のF1分析/第5戦】4月30日14時50分
-
ヨハン・ザルコ、ホンダの試作マシンは「まだ一歩を踏み出したと言えない」/MotoGPへレステスト4月30日13時30分
-
バイク名車列伝 第7回 ホンダ「CB750F」はノーマルよりカスタムが高評価? 中古事情を聞く4月30日11時30分
-
上位占めるドゥカティが好調。ヤマハは空力を大幅にアップデート、ホンダは再登場のパーツで走行/ヘレス公式テスト4月30日7時40分
-
ホンダ:ミルが12位「マシンの改善が進んでいる。テストで課題解消にトライする」/第4戦スペインGP決勝4月29日6時6分
-
ホンダ:ミル、9位でポイントを獲得「マシンのフィーリングがよく、いい走りができた」/第4戦スペインGPスプリント4月28日6時56分
-
【巨人】3軍先発は木下幹也、4番は亀田啓太…ホンダ戦スタメン4月27日13時30分
-
【富士最高速チェック:GT500】ニッサンZが上位に。ホンダ・シビックは結果が分かれる/スーパーGT分析4月27日12時14分
-
ホンダ、コンパクトSUV「ヴェゼル」をマイナーチェンジ4月27日10時52分
-
なぜホンダ初の量産EV「ホンダe」はたった3年で生産終了になったのか…「欧州ジャーナリストの絶賛」の裏側4月27日10時15分