ブランパンGT:メルセデスAMGがタイラウンド完全制覇。ニッサンGT-Rがシリーズ初表彰台
2018年のブランパンGTシリーズ・アジアは5月12〜13日、タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで第2ラウンドが行われ、グループM・レーシングのメルセデスAMG GT3勢が開幕4連勝を飾った。
グループMのメルセデス勢は予選から圧倒的な速さを発揮し、予選Q1では999号車AMG GT3が、予選Q2では888号車がAMG GT3がポールポジションを獲得し、決勝レースへ臨んだ。
■レース1
迎えた60分のレース1、ポールポジションからスタートした999号車AMG GT3はじわじわとギャップを拡大。レース開始から35分が過ぎ、ピットレーンがオープンするころには3.5秒のギャップを築いてみせる。
しかし、セパンでの第1ラウンドでも勝利を挙げている999号車AMG GT3にはピットストップでサクセスペナルティが課されるため、全車がピットを済ませると2番手に後退。トップにはFFFレーシングの19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が浮上した。
レース終盤は、この2台にハブオート・コルサの27号車フェラーリ488 GT3を加えた3台による優勝争いが繰り広げられるかと思われたが、19号車ウラカンはピットストップ時の制止時間が短かったとしてストップ・アンド・ゴー・ペナルティを課されて優勝争いから脱落。
これでトップに浮上した999号車AMG GT3は、そのまま逃げ切り優勝。2位に27号車488 GT3、3位にアブソリュート・レーシングの3号車アウディR8 LMS GT3が入った。
GT4クラスはポールポジションからスタートしたBMW Team Studieの木下隆之/砂子塾長組81号車BMW M4 GT3とグループMの666号車メルセデスAMG GT4がオープニングからポジションを入れ替えながら優勝争いを展開。
しかし、トップを走る666号車AMG GT4が1コーナーでスピンしたことで、砂子塾長操る81号車M4 GT4がトップに浮上。木下にバトンタッチした後もリードをキープしたが、第1スティントで出されたフルコース・イエロー時に適切な対応を行わなかったとしてドライブスルーペナルティを課されてしまう。
これでトップに666号車が返り咲くと、そのままチェッカー。2位にクラフト・バンブー・レーシングの77号車ポルシェ・ケイマンGT4・クラブスポーツMR、3位にJWDユニックス・レーシング・チームの22号車ポルシェ・ケイマンGT4が続いた。
■レース2
レース1の翌日、13日(日)に行われたレース2ではポールシッターの888号車AMG GT3がオープニングから快走するが、後方にはハブオート・コルサの28号車フェラーリ488 GT3が続き、この2台がトップ争いを展開する。
28号車フェラーリはトップの888号車AMG GT3に迫るとマシンを左右に振ってプレッシャーをかけていくがオーバーテイクには決め手が足りず。レース折り返しとなりピットレーンオープンの時間を迎え、一足先にピットへ向かった。
一方888号車AMG GT3は10分間のピットウインドウ終了間際までピット作業を引っ張る作戦に出てペースアップ。ピットを終えると14秒のギャップを手にした。
レース後半は、大量リードを手にした888号車AMG GT3がペースをコントロール。最終的に2番手に上がってきたFFFレーシングの19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3に対し、3.7秒ものギャップをつけて優勝。グループMの週末完全制覇に貢献した。
3位は上位陣がペナルティなどで崩れるなか、10番手から着実にポジションを上げてきたKCMGの23号車ニッサンGT-RニスモGT3が獲得。これによりニッサンGT-RはブランパンGTアジアで初の表彰台を手にしている。
また、8番手からスタートしたKCMGの18号車ニッサンGT-Rは、スタートドライバーを担当した松田次生が序盤からオーバーテイクショーを展開し、セカンドスティントを担当する谷口行規にステアリングを引き継ぐまでに3番手まで浮上。ステアリングを引き継いだ谷口もペースを落とさず、4位でチェッカーを受けた。
GT4クラスは前日のレース1同様、666号車AMG GT4と81号車M4 GT4が優勝争いを展開したが、81号車M4 GT4はレース序盤にメカニカルトラブルが発生してしまい戦線離脱を余儀なくされる。
これで後方からのプレッシャーがなくなった666号車は安定したペースで周回を重ね、24.326秒のマージンを持って連勝。2位にチーム・iレースウィンの72号車AMG GT4、3位にBMW Team Studieの82号車M4 GT4が続く形となった。
マレーシア、タイでのレースを終えたブランパンGTアジアは、第3ラウンドから日本連戦へ突入。6月30〜7月1日に鈴鹿サーキットで第3ラウンド、7月21〜22日に富士スピードウェイで第4ラウンドが行われる。
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