ル・マン24時間:夜明けを迎えた16時間後。三度リーダーチェンジしたトヨタの2台がワン・ツー維持
6月15日、現地15時に始まった第87回ル・マン24時間レースの決勝は、スタートから16時間が経過。序盤の比較的安定した展開とは打って変わって、アクシデントが相次いだ夜の時間帯を超えて16日の夜明けを迎えたサルト・サーキットでは、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタTS050ハイブリッドがレースをリードし、これを2番手につけるセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組8号車トヨタが追っている状況だ。
レーススタートからここまで、TOYOTA GAZOO Racingの7号車と8号車が、終始安定した走りでトップ2を守り続けている2019年ル・マン24時間。日没後に迎えたスタート8時間時点では、ブエミ駆る8号車が僚友7号車を先行していたが、直後に迎えた13回目のルーティンピットワークを終えると、コンウェイの7号車がふたたびリードを奪っていく。
2台のトヨタTS050ハイブリッドが約5秒差でトップを争うなか、スタートから9時間23分後にLM-GTE Proの95号車アストンマーティンが、インディアナポリスでクラッシュした影響でセーフティカー(SC)が導入された。このSCのうちの1台が首位を走る7号車と2番手につける8号車の間に入ったことで、2台のギャップは拡大。SC明けのピットイン後、両車の差は1分12秒まで広がった。
しかし、それから約40分後の10時間20分過ぎに、総合3番手を走るSMPレーシングの17号車BRエンジニアリングBR1・AERがクラッシュ。コースにふたたびSCが入っていく。
レース開始以後、最大のリードを築いていた7号車は、このタイミングでルーティン・タイミングを迎えピットイン。だが、ピット出口のシグナルはレッドが点灯している。コースインできない7号車の横を、SC導入前にピットインを終えていた8号車が無情にも通り過ぎていった。
このリーダーチェンジと同時に、LMP1クラスでは序盤にクラッシュを喫した3号車レベリオンR13・ギブソンが、17号車BR1に代わって総合3番手に浮上している。
ふたたび接近戦となったトヨタの2台はレース折り返しを前に、ピットタイミングによって三度順位を入れ替えると以後、コンウェイからドライバーチェンジした7号車の可夢偉がレースの主導権を奪っていく。
その一方で、ブエミからアロンソに交代した8号車はペースを上げられず。ピットインの度に前後のカウルやドア交換を行いながらラップタイムの改善を試みるも、スタートから14時間時点でその差は1分10秒以上となった。
その後、7号車は可夢偉からロペスに。8号車はアロンソから一貴にドライバー交代を行っているが、依然として7号車が8号車を1分15秒ほどリードしている状況だ。
■カーガイ・レーシングがじわじわと順位を上げ、一時はクラス6番手に
LMP2クラスはGドライブ・レーシングの26号車オレカ07が、スタート後8時間時点から変わらずクラス首位を堅持。また、昨年の優勝チームであるシグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470もクラス2番手に留まり、トップを走るロシアンチームにプレッシャーを与え続けている。2台のギャップは1分30秒ほどだ。
クラス3番手はジャッキー・チェン・DCレーシングの38号車オレカ07。4番手にはドラゴンスピードの31号車オレカがつけていたが、16時間経過後にパストール・マルドナドがクラッシュを喫したため、この順位を失っている。
スタートから大接戦が続くLM-GTE Proクラスでは、ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSRが快走を続けていた。しかし、レース折り返し後の12時間46分、エキゾーストトラブルによりピットガレージに収まってしまった。
これに代わってトップに立ったのはAFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evoだったが、16時間経過時点では91号車ポルシェ911 RSRがクラス首位に浮上。トップと6.5秒差の2番手にコルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.Rが続き、3番手には93号車ポルシェ、51号車フェラーリは4番手となっている。
GTE-Amクラスは、スタートから4時間すぎにトップに立ったキーティング・モータースポーツの85号車フォードGTが快走中だ。チーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSRがクラス2番手につけ、3番手にはJMWモータースポーツの84号車フェラーリ488 GTEが続く。
同クラスに参戦中の日本勢は、木村武史/ケイ・コッツォリーノが乗り込むカーガイ・レーシングの57号車フェラーリ488 GT3が力走を続け、一時はクラス6番手に浮上した。現在はクラス8番手を走行中だ。同じくフェラーリ488を駆る石川資章のMRレーシングはクラス10番手を走行。なお、レース序盤に他車と接触、クラッシュを喫した星野敏駆るデンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSRは、車両の修理が叶わず夜明け前にリタイアとなっている。
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