豪州SC:第2戦シドニー。待望の再開戦は王者マクラフラン2勝、伏兵パーカットも初勝利
VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカー第2戦として、実に118日ぶりで開催されたシドニー・モータースポーツパークでの1戦は、現在VASCシリーズ連覇中のディフェンディングチャンピオン、スコット・マクラフラン(フォード・マスタング/DJR Team Penske)が貫禄を見せ週末2勝をマーク。伏兵ニック・パーカット(ホールデン・コモドアZB/Brad Jones Racing)がレース2で今季勝利を飾っている。
2月末に行われた開幕戦アデレード500を経て、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症予防対策として、F1開幕戦併催イベントのアルバートパークでシリーズが中断して以来、待ち望まれたチャンピオンシップ再開の日を迎えたVASCシリーズ。
スーパースプリントのフォーマットを採用したシドニー戦で仕切り直しとなった6月26〜28日の週末は、ルーキーセッションから公式練習1、2のすべてでホールデン勢がトップタイムを記録するなど、ブレイク期間中の戦力構図に変化があったかと期待が高まった。
しかし、予選では2019年を席巻してシリーズ連覇を達成したマクラフランとShell V-Powerカラーのマスタングが躍動し、定位置となるポールポジションを奪取。開催延期期間中のeスポーツ・シリーズ『Supercars All Stars Eseries』で宿敵となった“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(ホールデン・コモドアZB/Triple Eight Race Engineering)や、シリーズ7冠のジェイミー・ウインカップ(ホールデン・コモドアZB/Triple Eight Race Engineering)らを従え、レース1のターン1に向けても順当にホールショットを決めていった。
レース距離130kmのスプリント勝負は中盤のピットストップが勝敗の鍵を握ると予想され、序盤から各車ともタイヤ摩耗のケアをしながら周回を重ねると、先頭を行くマクラフランのレースペースが鈍り始め、後続のレッドブル・レーシング・オーストラリア勢2台と、チャズ・モスタート(ホールデン・コモドアZB/Walkinshaw Andretti United)らのギャップが詰まり始める。
中盤15周目で先に動きを見せたのは、3番手を走行していた“セブンタイムス・チャンピオン”ことウインカップで、COVID-19の影響により週末20セット、チーム当たり13名のスタッフしか登録が許されない(うちピット作業は4名)状況で戦略判断が分かれるなか、4本ともにニュータイヤに交換してピットアウト。
ときを同じくして、2番手SVGにテール・トゥ・ノーズへと迫られていた首位マクラフランも翌周にピットへと向かい、同じく4本交換でトラックへと復帰すると間一髪のタイミングでフォード陣営のキャメロン・ウォーターズ(フォード・マスタング/Tickford Racing)に先行され、蓋をされている間に暫定首位SVGが逆転に向けスパートをかける。
■0.1876秒差の大接戦!
そして3周後の18周目にようやくピットレーンに飛び込んだSVGは、定石通りにライバル同様の4本交換を選択。しかし左フロントの交換に手間取り大きくタイムを失い、マクラフラン、ウォーターズ、ウインカップ、そしてリー・ホールズワース(フォード・マスタング/Tickford Racing)の背後5番手でのコース復帰となってしまう。
ライバル勢より数周分フレッシュなタイヤセットで猛追を開始したSVGは、すぐさまホールズワースを仕留めると、ウインカップが道を譲ってSVGを送り出し、残り10周のところで首位マクラフランと3秒差まで詰め寄ってくる。
そして残り数周のところでマスタングのリヤウイング下にコモドアの鼻先を擦り付けるところまで迫ったSVGは、ファイナルラップに向け再三のプレッシャーを掛けていく。
仮想空間でもバトルを繰り広げたニュージーランド出身“Kiwi”同士の勝負は、32周目の最終コーナーまで続いたものの、王者マクラフランが貫禄のドライブで退け、わずか0.1876秒差で開幕戦以来の今季2勝目をマーク。SVG、ウインカップの表彰台にモスタート、パーカットが続くトップ5となった。
続く日曜の2ヒートに向けた予選ではウインカップがポールを確保したものの、レース2で主役を演じたのは伏兵BJRのパーカットで、6番グリッド発進の序盤から2番手に進出すると、制限の掛かる新フォーマットの影響で各陣営により片側2本交換か4本交換かの判断が分かれるなか、4本交換を決断したパーカットがピットアウト直後のウインカップを逆転し、2016年以来のVASC勝利を獲得した。
同じくレース3でも週末の間に戦略判断が次々と更新され、早々に4本交換を判断したホールズワースとのマスタング対決を制したマクラフランが週末2勝目、シーズン5戦で3度目のウイナーとなり、右側2本交換を選択したレッドブル・レーシング・オーストラリア勢は判断が裏目に出て、ウインカップ3位、SVGが6位に終わっている。
続く2020年VASCシリーズ第3戦は、ふたたびスーパースプリント・フォーマットを採用するウイントンでのレースが7月18〜19日の週末に争われる。
「豪州」をもっと詳しく
「豪州」のニュース
-
豪州1部アデレード退団。指宿洋史の移籍先決定!日本人選手2名と同僚に5月22日12時3分
-
「超高純度のシリコン」の量子ビットを搭載した強力な量子コンピュータ 英国と豪州の研究者らが発表5月22日8時5分
-
豪州メルボルン近郊において新たに2つの宅地分譲プロジェクトを推進5月21日15時46分
-
中国、4月の豪州産石炭輸入が約4年ぶり高水準5月20日15時52分
-
元清水・指宿洋史が日本へ!豪州1部アデレード退団でフリーに5月19日9時58分
-
豪州からの刺客が続々。キャメロン・ウォーターズにRSC首位ウィル・ブラウンがNASCARカップ参戦へ5月17日17時20分
-
厚切りステーキを焼くパパはステキ?!父の日は、パパと焼くのがオージー・ビーフ!5月17日17時16分
-
元清水・指宿洋史が豪州1部アデレード退団!Jリーグ復帰の可能性は?5月17日5時35分
-
過去に浦和移籍報道も。元豪州代表DFにJクラブ関心?渡辺剛の元同僚5月12日11時0分
-
世界大学ランキングトップ20を誇る豪州ニューサウスウェールズ大学が日本での戦略的イニシアチブを開始5月11日10時16分
スポーツニュースランキング
-
1大谷翔平が“史上5人目の快挙”へ! 第1打席に左前打で4試合連続安打 打率「.350」維持なら歴史的記録を達成 ココカラネクスト
-
2球場騒然! 大谷翔平、まさかの走塁で“異変”が起きた…!? 相手野手のリアクションが話題に 「笑うしかない」「本当に実在するのか?w」 ABEMA TIMES
-
3清水ルーカス・ブラガが今夏移籍?サントスから3億円超で完全獲得の可能性も FOOTBALL TRIBE
-
4大谷翔平 パワーピッチャーでの二刀流復活「諦めない」 肘への負担は「ある程度割り切って」 スポーツ報知
-
5ドジャース・大谷翔平 ダブルヘッダー2戦目はベンチ待機予定 完全休養案も ロバーツ監督明かす スポーツニッポン