ベッテルとアロンソが“ハロ”反対派に異論「命を救うシステムを外観で却下するとしたらあまりに愚か」
FIAが2018年にコクピット保護デバイスとしてF1に“ハロ”システムを導入することを決め、これに対して何人かのドライバーや関係者、ファンらが不満を示している。しかしセバスチャン・ベッテルとフェルナンド・アロンソは、安全性向上に効果があるものは導入すべきであると主張した。
2016年にハロを全チームがテストした後、FIAは今年“シールド”を採用するという方向性を示した。しかしベッテルがテストを行い、視界に違和感を訴えた後、FIAは来年ハロデバイスを導入するとの発表を行った。
ハロを装着したマシンは見た目が美しくないとして、不満を訴える声も多いが、ベッテルとアロンソは、安全性を向上する手段があるなら、それを導入するべきであると考えている。
「シールドは、主に視界に影響があるという点で、あまり好きではなかった」とベッテルはハンガリーGP木曜記者会見の席で語った。
「ハロは慣れる必要はあるけれど、少なくとも視界への影響はなかった。そこが一番の違いだと思う」
「もちろん、F1マシンの見た目という点を考えれば、これはF1マシンにふさわしくないという意見も理解できる。でも時代は変わっていく。僕らを守る効果を強化する力を持ったシステムなのであれば、たとえば(インディカーの)ジャスティン・ウイルソンにそういうシステムが提供されていたとしたら彼は喜んで受け入れただろうし、僕らも彼の命が救えるならこれを喜んで受け入れるだろう」
「時間を戻すことはできないけれど、何らかの状況で僕らを助けることができるものが存在すると分かっているなら、それを無視するのは無知で愚かな行動だ」
アロンソも、外観よりも安全性を第一に考えるべきだとの意見を示した。
「セバスチャンの言ったことに同感だ。何よりも安全が大事だ。この10年から15年に起きた死亡事故の多くにおいてこのデバイスが効果を発揮するとFIAは証明している。そうであれば、僕らは喜んでこのデバイスの導入を受け入れる。時間を遡って(事故に遭った)仲間たちの命を助けられるものなら、喜んでそうするだろう。僕らが話し合うべきことはこの点のみだ。これが重要なんだ」
「美観については、僕は正直言って、あまり気にしない。F1はこれまで大きく変化してきた。僕がデビューした2001年から現在までだけを考えても、マシンの見た目はかなり違うものになっている。僕は頭部保護システムが来季導入されることを喜んで受け入れる。FIAがハロを研究し開発した結果、ドライバーの頭部を保護する方法としてこれが一番効果的なシステムであるというなら、僕としては大歓迎だ」
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