F1委員会、タイヤブランケット廃止の延期で合意。ルノーのためPU性能差調整について検討へ
F1ベルギーGPの金曜日、F1コミッションの今年3回目の会合が開催され、ドライタイヤのタイヤブランケットの廃止、パワーユニット(PU)のパフォーマンス均等化などについて協議がなされた。その結果、タイヤブランケット廃止は延期され、2024年には実施されないことで合意した。
環境とコストを配慮し、F1では2024年から走行前にタイヤを温めるタイヤブランケットを廃止することを検討、F1タイヤサプライヤーであるピレリは、ブランケットなしでのタイヤテストを行ってきた。「このテストの結果、2024年に向けて要求された目標仕様に対して変更を実施することが可能であることが示されている」とのことだが、2024年のドライタイヤに関するタイヤブランケット禁止の導入は延期し、これに関する協議とテストを2025年に向けて行っていくことが決定された。
ブランケット禁止については、ドライバーたちが安全面においての強い懸念を表明していた。
パワーユニット性能の均等化に関しては、ルノー製パワーユニットの性能が、他のマニュファクチャラーのものより大幅に不足しているとみなされ、パフォーマンス差の調整を行う手段等の検討が行われることになった。
現世代のパワーユニットレギュレーションがスタートする際に、パワーユニット・マニュファクチャラーは、大幅な性能差が長期間固定されることを避けるため、2023年から、PUパフォーマンスの調整を行う可能性があるという点において合意した。FIAは2023年前半においてPUパフォーマンスの分析を行ってきた結果、「競技者間にひとつの顕著な性能差があると結論付けた」という。これを受けて、F1コミッション会合ではこのパフォーマンス差を修正するための方法について議論を行った。
会合に出席したパワーユニット・マニュファクチャラーは、このテーマについて検討し、提案を委員会に提出する権限を、パワーユニット諮問委員会に与えることに合意した。
今回の会合では、技術レギュレーション、競技レギュレーション、財務レギュレーションについての協議も行われ、2026年に導入されるF1カーの仕様に向けて取り組んでいるFIAは、最新の状況について説明した。
また、2024年プレシーズンテストを2月21日〜23日にバーレーンで実施することが承認された。
今回の決定事項は、世界モータースポーツ評議会の承認を経て、正式に決定する。
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