ラッセル、FIA F3におけるコース上の過密状況を懸念「一度に30台のマシンをコースに出すべきではない」
GP3とFIA F2でチャンピオンになった経歴を持つジョージ・ラッセル(メルセデス)は、最近スパ・フランコルシャンで起きた死亡事故による安全上の懸念を理由に、ジュニアカテゴリーでは常にコース上のマシンが多すぎることに警告を発した。
ラッセルが特に懸念していたのは、2019年にヨーロピアンF3選手権とGP3シリーズが合併して創設されたFIA F3のことだ。F3には10チームが参戦しており、各チーム3台のマシンを走らせている。モンツァやレッドブルリンクなどの高速サーキットでの予選では、コース上のマシンが多すぎることが問題になっていた。
しかし過密状態における安全性への懸念が高まっているのは、スパで開催されたフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権でディラーノ・ファン・ト・ホフが事故死したからだ。ベルギーGPの数週間前、ファン・ト・ホフのマシンはウエットコンディションで視界が悪いなか、ケメルストレートを高速で走行中に衝突した。
この事故は、2019年にスパで事故死したF2ドライバーのアントワーヌ・ユベールのつらい思い出をよみがえらせた。彼は視界がきかないなか、ラディオンでクラッシュした車両に衝突したところを、さらにファン-マヌエル・コレアに衝突されたのだ。
FIAは水しぶきの問題に取り組むために措置を講じているが、ラッセルは解決策がすぐに出るとは思えず、その間にも対策は取らなければならないと考えている。
「僕たちはみんな、決断と回答を求めているが、視界の改善についての解決策はおそらく今後何年も見つからないというのが事実だろう」とラッセルはスパで語った。
「難しいことだ。簡単ではない」
「今僕は、ジュニアカテゴリーに少々懸念を抱いている。F3は、どんなときでも一度に30台のマシンをコースに出すべきではないと心から思う。たとえドライコンディションであろうとだ。(F3でも)大きな事故が起きるのは時間の問題だと思う」
ラッセルはFIAがドライバーの懸念に耳を傾けるだろうと感じており、FIAのシングルシーター担当のニコラス・トンバジスと、レースマネジメントを担当する新スポーティングディレクターのスティーブ・ニールセンについて好意的に語っている。
「FIAが現在物事に対処するやり方は、以前よりもよくなっている。ニコラスが統率することでより組織化されたようだし、スティーブ・ニールセンがFIAに加わったのは素晴らしいことだ」
ラッセルはまた、F1の新レースディレクターであるニールス・ヴィティヒが与えた前向きな影響についても称賛した。
「僕たちの間では開かれた対話が行われており、コミュニケーションはかつてないほどによくなっている」
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