F1“引退”宣言のアロンソ「今のF1は僕が思い描くものと違う」。復帰の道残した理由も明かす
8月14日にマクラーレンF1を通じて声明を発表し、2019年のF1へ参戦しないと明かしたフェルナンド・アロンソが、2018/19年のWEC世界耐久選手権“スーパーシーズン”第3戦シルバーストンの現場に登場。取材に応じた。
マクラーレンとともにF1を戦う傍ら、今シーズンはTOYOTA GAZOO RacingからWECにも参戦しているアロンソ。現在F1はサマーブレイク中のため、18〜19日に行われるWECシルバーストンが発表後初の公の場となった。
世界9カ国から集まったメディアの取材に応じたアロンソは「(2019年のF1参戦を)辞める理由は(SNSにアップした)ビデオでもコメントしたけど、F1よりも大きなチャレンジについてオファーを受けていることが大きい」とコメントした。
「これまでのF1キャリアを楽しんできたし、ドライバー人生をスタートさせたときに夢見てきた以上のものを成し遂げることができた。ただ、今(F1の)コース上における戦いは僕がF1に思い描いていたものとは違ってきている」
「F1デビューを果たしてから、勝つために戦ってきたけど、最近はそういったレースができていない。僕の考えでは今のF1におけるコース上の戦いはつまらないものになっている」
「政治的なことや無線の使い方といった、レースに関係ないことが議論になることも多い。これもひとつのサインだったよ。いまの段階では、別のことに挑戦したことがより楽しめるし幸福感を得られると思っている」
「過去にもF1で1勝もできなかった年があるけど、あのときは予測不可能なレースも残っていた。今は予想どおりの展開にしかならない。ウインターテストでの立ち位置が最終戦のアブダビまで変わらないんだ」
「さっき述べたように、僕はこれまでのF1キャリアで夢見た以上の成果を手にしているけど、ほかのドライバーや野心あふれる若手ドライバーにはタフなレースになっている」
「若いドライバーたちは『来年は自分のチームが信じられないほど大きな進歩を果たすはず』と期待するか、一握りの強豪チームから声がかかるのを待つしかない。F1に大きな変化が起きないと、こういった野心を持つドライバーには厳しいもののままだ」
またアロンソは、完全な引退ではなく復帰の道筋を残すコメントをしていることについても説明。「復帰の道を残したのは、自分が今、キャリアのなかで絶頂期にあると感じているから」とした。
「将来なにが起こるか分からない。だからドアを開けておきたいんだ。まだレースを戦っていける年齢で、今年は(合計で)27レースを戦うことになるけど、それでも問題は感じていないからね」
「今は一度立ち止まるべきだと思って(2019年の)F1に参戦しないことにしたけど、この先どうなるかは僕も予想できない」
なお、2019年の活動プランについてはインディカーへの興味を示しながらも「考えを深めているところだ。発表するには数カ月はかかるだろうから早くて10月以降になるだろうね」としたほか、まずはWEC“スーパーシーズン”でシリーズチャンピオンを獲得することに集中すると語っている。
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