WRC:トヨタ、ターマックでWRC復帰後初のラリーリーダー。マキネン「ハードワークの産物」
8月17日に行われたWRC世界ラリー選手権第9戦ドイチェランドの競技2日目。3台のトヨタ・ヤリスWRCで挑んでいるTOYOTA GAZOO Racing WRTは、オット・タナクがこの日行われた6SS中5SSを制する快走で総合首位の座を守った。
フルターマック(舗装路)イベントとして行われているラリー・ドイチェランド。競技2日目はモーゼル河畔に広がるぶどう畑のなかを抜けるステージを舞台に争われた。
前日のSS1をトップで終えたタナクはオープニングのSS2でステージ3位となり首位の座を奪われたものの、その後はペースアップ。SS2〜7までの5ステージでトップタイムを記録して総合首位に返り咲いた。
チームメイトのヤリ-マティ・ラトバラはエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)と僅差の総合4位争いを繰り広げて総合5番手、エサペッカ・ラッピは2SSでステージ2位を獲得する走りで総合7番手につけた。
なお、2017年にトヨタがWRCに復帰してから、ターマックイベントでヤリスWRCが総合首位に立って走行を終えたのはこれが初めて。トヨタは「ターマックでのクルマの進化を確認できた1日」だったとしている。
「昨日から今日にかけての7本のSSで6本のベストタイムを記録し、このような順位でデイ2の夜を迎えられ、本当に素晴らしい気分だ」と語るのはチーム代表のトミ・マキネン。
「オット(タナク)はクルマに全幅の信頼を寄せていて、とてもイージーに走っているように見える。ターマックにおけるこのクルマのパフォーマンスは、去年のシーズン始めからチーム全員が続けてきたハードワークの産物だ」
「明日のパンツァープラッテのSSは一部の道がかなり荒れているが、非常にハイスピードなコースだから全開で走らなければならない。いかなる事も起こりうるステージだと言えるよ」
■首位快走のタナク「ほぼ完璧な1日」
2連勝に向けて好スタートをきったタナクは「ほぼ完璧な1日だった」と走行をふり返っている。
「最初のステージから良いリズムが感じられ、1日を通して思いきり攻めることができた。 明日は挑戦し甲斐があるバウムホールダー演習場内のステージを走るなど大変な1日となるだろうが、自分のアプローチは今日と変わらない。まだまだ先は長いから、集中力を最後まで保ち続ける必要があるよ」
競技3日目となる18日(土)は全8SSで構成。このうちSS8とSS12、SS9と13はサービスパーク近くのバウムホルダー軍事演習場内を走行するラリー・ドイチェランドを代表するステージだ。
この軍事演習場のステージはアスファルト舗装とコンクリート舗装が入り混じるトリッキーな路面コンディションとなっているほか、SS9/13は全長38.57kmのロングステージでタイヤマネジメント能力も試される。
8SS合計の走行距離は150.12km、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は453.94kmとなっている。
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