リカルドのシート喪失を悲しむドライバーたち「マクラーレンは彼の才能を引き出せなかった」とベッテル
マクラーレンがダニエル・リカルドとの契約を1年早く終了し、リカルドが2022年末でチームを出るというニュースについて、元チームメイトであるセバスチャン・ベッテルは、「とても悲しい」という言葉を繰り返した。リカルドは才能あるドライバーであり、マクラーレンがその能力をうまく引き出すことができなかったのだろうと、ベッテルは言う。
リカルドはここまで優勝8回、表彰台32回を達成、レッドブル時代の2014年と2016年にはドライバーズランキング3位を獲得した。ベッテルとは2014年にチームメイト同士であり、リカルドの方が71ポイント多く獲得している。
しかしリカルドは2021年にマクラーレンに加入して以来、本来の力を発揮できずにいるようにみえる。低迷が続いたことで、チームは彼との契約を1年早く打ち切ることを決め、協議の末にリカルドがそれを受け入れ、ベルギーGP前の8月24日に正式な発表が行われた。
ベルギーを訪れたドライバーたちの何人かが、リカルドのマクラーレン離脱について聞かれ、コメントしている。
元チームメイトのマックス・フェルスタッペンは、マクラーレンでの環境がリカルドに合っていなかったのではないかと考えている。
「(マクラーレンでは)彼に合った環境ではなかったのだろう。マシンの感触が良くなっていくという、真の改善が見られなかった。そうなると、いずれは、互いに『それぞれ別の方向性を追求する方がいいかもしれない』と言うようになるんじゃないかな。そういうことは時にはある」とフェルスタッペンは語った。
「彼はF1のなかで素晴らしい存在だ。何よりもまず、人間として素晴らしい。僕は彼とはとてもうまくやっている。彼がシートを見つけられることを願っている。もちろんそれも彼次第だけどね。彼がどこに行きたいのか、どこにシートがあるのか、僕は知らないけれど」
ルイス・ハミルトンは「ダニエルのことは本当に残念だ」と語った。
「彼はF1にふさわしいと僕は思っている。彼にとって素晴らしい場所があることを心から願うよ。これからたくさんのことを達成すべきドライバーなのだから」
ベッテルは、木曜記者会見において、リカルドが本来の才能を発揮できないままシートを失うのは非常に悲しいことだと述べ、チームがうまく彼のポテンシャルを引き出すことができなかったとの見方を示した。ベッテルは、リカルドはこの難局を乗り越えることができると信じているとも述べている。
「僕はF1ドライバーの方に共感しすぎているかもしれないけれど、ダニエルに何が起こるかを聞いてとても悲しくなった。ものすごく難しい状況だ。彼は今もベストドライバーのひとりだと僕は思っている。彼とレースをした経験がある。彼を相手にレースをすることは楽しかったし、一方では数年前、彼に負けたというあまり楽しくない出来事もあった。彼はまだまだこれから多くのことを証明できるドライバーだと思うんだ」
「詳しいことは僕は知らないけれど、マクラーレンは彼が持つポテンシャルを引き出すことができなかったのだろう。彼が困難な状況に置かれているのを見るのは悲しいことだ。もちろん彼の幸運を祈っている。最終的には、彼の持つ才能や資質が輝くと、僕は確信している」
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