マクラーレン「ドライバーたちの強い団結と完璧な戦略で戦ったが一歩及ばず」/F1ベルギーGP予選
2017年F1ベルギーGPの土曜予選で、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは11位、ストフェル・バンドーンは15位だった。
土曜朝の時点でバンドーンはパワーユニットおよびギヤボックス交換によって65グリッド降格され、最後尾スタートになることが決まっていたため、予選に関してはチームはフェルナンド・アロンソにできるだけ上位を確保させることに集中、ドライバーふたりがトウを利用し合いながら走る戦略を立てた。ふたりはすべてのランで近くを走ってトウを活用、Q1はバンドーン10位、アロンソ14位で通過した。
Q2の2回のランのほとんどをアロンソはバンドーンのすぐ後ろを走り、トウを利用してタイムを稼ごうとしたが、最後のラップの最終セクターでデプロイメントを失ったため、タイム更新ならず、11位となり、Q3進出は果たせなかった。バンドーンはQ2ではタイムを出さずに15位で終えた。
バンドーンのパワーユニットは今週末初めにアップデート版に交換されたが、FP2の後、ICEのデータにトラブルの兆候が見えたため、予防的措置でICE、ターボチャージャー、MGU-K MGU-Hを交換。そのためにチームはカーフュー(労働禁止時間の規則)を破って作業を行った(ペナルティはなし)。
■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
レーシングディレクター エリック・ブーリエ
難しい状況で始まった一日だったが、チームは途方もない強さと気力を見せつけた。ガレージの全員が絶えず協力し合って作業にあたり、明日の決勝に向けてポテンシャルを最大限に発揮するための完璧な戦略を実行してくれた。皆の努力が誇らしいし、うれしく思う。
昨夜、ストフェルのパワーユニットにいくつか問題を発見したため、再度PU交換を行った。それに伴い、彼はホームグランプリでさらなるグリッド降格のペナルティを受けることになった。彼のクルーはFP3にマシンを間に合わせるために休みなく働いた。そのハードワークを称え、感謝の言葉を送りたい。
また、ストフェルとフェルナンドは、予選を通して完璧なチームメイトとして立派に振る舞った。Q1ではフェルナンドとストフェルは互いのトウを利用し合い、1周のなかでそれをやってのけた場面もあった。見事な功績であり、これによって2台そろってQ2に進んだ。
Q2ではストフェルは決勝のグリッド位置を知った上で、自分のパフォーマンスを犠牲にして、フェルナンドにわずかな後押しをするという、称賛に値する仕事をした。見事だ、ストフェル。この行為はいつか報いられるだろう。
一日を困難な形でスタートし、カーフューを破り、ハードワークに取り組み、素晴らしいチームワークを発揮したにもかかわらず、フェルナンドがQ3に進めなかったのは残念だ。最後のフライングラップではQ3進出にきわめて近い状況だったのに、最後の最後にデプロイメントのセッティングの問題によって、ラップタイムを更新できずに終わった。本当にあと一歩だっただけに耐えがたいほどの思いだ。
しかし11番グリッドというのは悪い位置ではない。決勝の戦略において選択の幅が広がる。このレースが困難なものになることは歴史が証明しているが、ハードワークに取り組み、運と変わりやすい天候が味方につけば、明日はベルギーのファンに素晴らしいショーを見せることができると考えている。
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