IMSA:燃費が勝負を分けた第10戦。乱戦のなか3号車コルベットが逆転優勝
IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)は8月27日、バージニア・インターナショナル・レースウェイで第10戦が行われ、コルベット・レーシングの3号車コルベットC7.R(アントニオ・ガルシア/ヤン・マグヌッセン組)が総合優勝。2017年シーズン3勝目を挙げた。
GTLMとGTDクラス、2つのGTクラスのみで争われた第10戦。前日の予選で2戦連続ポールポジションを獲得したフォード・チップ・ガナッシレーシングの66号車フォードGTはスタート直後、BMWチームRLLの25号車BMW M6 GTLMに交わされ2番手にドロップ。その後は徐々にリードを拡げられてしまう。
早々に首位に浮上した25号車BMWはその後、好ペースを維持しながら周回を重ねレース終盤までトップで快走を続ける。
一方、2番手以下はレース中盤以降、接近戦が展開される。1回目のピットイン後、6番手から2番手に浮上したリシ・コンペティツオーネの62号車フェラーリ488 GTE、66号車フォードGT、3号車コルベットが約1秒間隔で連なり、その後方にはコルベットとフォードそれぞれの僚友、4号車コルベット、67号車フォードGTが続いた。
スタートから1時間50分。3台による2位争いが約1時間に渡って展開されるなか、燃費走行によって第2スティントをライバルたちより伸ばした3号車コルベットが、オーバーカットを成功させ66号車フォードを攻略。3番手に浮上する。また、レース残り時間30分となったところで2番手を走る62号車フェラーリがコースオフ。これにより労せず2番手となった。
トップの25号車BMWはこの間も悠々と快走を続けていたがレース終盤、燃料が足りなくなりレース残り15分のタイミングで3回目のピットイン。スプラッシュ・アンド・ゴーでコースに復帰したもののポジションは4番手となってしまう。
レース最終盤に首位に浮上した3号車コルベットはそのまま今季3回目のトップチェッカー。2位には67号車フォードGT(ライアン・ブリスコー/リチャード・ウェストブルック)が入り、62号車フェラーリ(ジャンカルロ・フィジケラ/トニ・バイランダー)が3位につけた。
なお、チェッカーの16分前まで3番手を争っていた66号車フォードと4号車コルベットは、サイド・バイ・サイドのバトルの末に接触。両車ともコースアウトしポジションダウン。66号車フォードが5位、4号車コルベットが6位でフィニッシュしている。
GT3マシンで争われるGTDクラスは、ポールポジションを獲得したチェンジ・レーシングの16号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(イェルン・ムル/コリー・ルイス)がレース序盤から独走。しかし、中盤以降はクラス2番手に浮上してきたターナー・モータースポーツの96号車BMW M6 GT3(イェンス・クリングマン/ジェシー・クローン)に迫られる展開に。
レース終盤にはその差が1秒以内と接近し、最少差は0.2秒にまで詰まったが、最終的に16号車ランボルギーニが1.035秒差で96号車BMWを下しポール・トゥ・ウインを達成した。クラス3位には4番手グリッドからスタートしたライリー・モータースポーツ-チームAMG、33号車メルセデスAMG GT3が入っている。
2台揃って3列目からのスタートとなった3GTレーシングは、14号車レクサスRC F GT3がクラス7位完走。レース中盤にクラス4番手争いを繰り広げた15号車レクサスRC F GT3はバトル中に姿勢を乱してタイヤバリアに衝突。このアクシデントが原因でリタイアとなった。
86号車と93号車、2台のアキュラNSX GT3を走らせるマイケル・シャンク・レーシングはこの週末、波に乗ることができず予選では86号車NSXが12番手、93号車NSXが9番手と中段に沈んだ。迎えた決勝では2台ともに他車と接触するアクシデントによってマシンを損傷。スタートから1時間30分までに両車がリタイアを喫している。
WSCCの次戦第11戦は9月23〜24日、カリフォルニア州のラグナセカで行われる。レースフォーマットは全4クラスが参戦する2時間40分のセミ耐久だ。
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