野尻智紀「真後ろの選手をマークして作戦を取ると決めていた」。関口雄飛「野尻選手が速すぎた」【第5戦もてぎ決勝トップ3会見】
8月29日にツインリンクもてぎで開催された2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦。決勝レースをポール・トゥ・ウインで制し、今季3勝目を飾った野尻智紀(TEAM MUGEN)、2位の関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、3位の松下信治(B-MAX RACING TEAM)、そしてTEAM MUGENの田中洋克監督が決勝後の会見でレースを振り返った。
野尻智紀(TEAM MUGEN)
決勝:優勝
「率直にすごく嬉しいです。今回はチームメンバーの入れ替わりがあったため、連携する上でも難しい部分があったと思いますが、いつもと変わりのないクルマでしたし、他の部分でもしっかりと連携を取れていたので、改めてTEAM MUGENの強さを感じた週末だったと思います」
「レースは当然スタートが大事だと思っていました。今回はスタートのやり方も少し変えたので、スタート練習を入念に行うなど、データの合わせ込みをしました。そういった部分がすごくいい方向に出てくれて、スタートもうまく決まりましたね。後続の選手もオープニングラップだけが勝負だろうと考えていたと思いますが、なんとかスタートでポジションを守りきれました。そのあとは自分のペースをしっかりと守る、ということを心がけて走りました」
「(関口の翌周にピットに入ったが、やはり関口をマークしていたのか、という問いに対し)そうですね。真後ろにいたのが関口選手だったので、ここでタイヤを変えられて、すごくいいペースで走られると……というのがありました。僕らはここ最近、ピットを引っ張る作戦で少し失敗した部分もあったので、今回は純粋に後ろにいる選手をマークして作戦を取るということを事前に決めていました。今回はピットタイミングでのセーフティカーなどもなかったので、そういう部分にも足元をすくわれずに、自分たちのレースを貫くことができたと思います」
「(予選後の会見では『なぜ調子がいいのか解析する必要がある』と話していたが、という問いに対し)正直、そこまで見つからなかったです。ただ、このまま決勝に対しても行けるのではないかというのは、昨日のうちに決めることができていました。なので、昨日は大きな悩みもなく、今日のレースに向けて集中することができたかなと思います」
「次戦に向けては、『攻めの手を緩めることなく』と田中監督も話していた通りで、僕自身もそう思っています。監督自身がそういうふうに思ってくれているというのは、僕にとって一番心強いことだと思いますので、チームのみなさんと協力しながら、第6戦も優勝できるように準備していきたいなと思います」
TEAM MUGEN 田中洋克監督
「もてぎでは、本当に長い間戦える状態ではないというのがずっと続いていましたので、今年は戦えるかな? という思いで来ましたが、実際に野尻選手が走ってみるとフリー走行から予選と、すべて抜群の速さで、決勝でもトップの座を譲ることなく勝つことができ、本当に嬉しく思います。夏のもてぎを制するというのは我々の課題でもあったので、格別に嬉しいですね。次も当然勝つつもりで臨みます」
「(予選後の会見で野尻が『クルマの調子がいいけど、なぜ調子がいいのかをデータを解析してみないとわからない』とコメントしていたが、それは確認できたのか、という問いに対し)今回だけというわけではなく、当然去年Q1で敗退した際のデータや、一昨年のデータがあります。あとは富士で戦えるようになったクルマ、というのがベースにあり、その辺をエンジニアがよく分析をし、新しい計測器でもいろいろと計測しながらこのもてぎに準備をしてきたから勝てたというのがあるのですが。基本は野尻選手が本当に速いドライバーで、それに対応してメカニックが正確なクルマを作って、エンジニアが本当によくデータを分析し、クルマを作ったということが今回の勝利につながったと思っています」
「シリーズタイトルが目の前に見えてきましたが、ここで守りに入るのではなく、残りの2戦を2連勝するつもりで挑んでいきますので、引き続き応援していただければ嬉しいです」
■関口「スタートで前に出れなくとも、と思っていたが野尻選手が速すぎた」
関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)
決勝:2位
「スタートと1周目で狙っていましたが、それがうまくいかなくて。そこからコース上でオーバーテイクというのは難しいとはわかっていたのですけど、予想通りの結果となりました」
「(野尻に追いつける可能性はほぼなかったという感じだったのか、という問いに対し)日曜フリー走行と8分間のウォームアップではすごくいいタイムが出てました。それは燃料も満タンで中古タイヤという状況でのタイムだったので、もしスタートで前に出れなくても、作戦でアンダーカットやオーバーカットで、と思っていました。しかし、決勝を走ってみたら野尻選手が速すぎて……。速すぎて無理でしたね」
「10周目のピットインは作戦通りだったのか、という問いに対し)そうですね。あらかじめ10周くらいで入るというのは決めていました。そこでアンダーカットしたかったのですけどね」
「(レース終了直後は機嫌が良さそうに見えたが、2位という結果には満足か、という問いに対し)そうですね。出し切った結果なので。次戦も引き続きもてぎで開催されるので、野尻選手に追いつけるようにしっかりと準備して、第6戦での優勝を目指して頑張ります」
松下信治(B-MAX RACING TEAM)
決勝:3位
「スタートしかないなと思ってチャンスを狙っていましたが、あまりスタートがうまくいきませんでした。普段僕はスタートを得意としているので、関口選手、野尻選手と絡めるかなと思って狙っていたのですが、スタートがうまくいかなかった時点で、あとは着いていくだけのレースになりました。ピットでもTEAM MUGENとcarenex TEAM IMPULはミスもしないし、そういう部分でも隙がなかったなと思います」
「レースペース自体も(上位勢は)同じような感じだったと思いますけど、野尻選手が少し頭ひとつ抜けていたのかなという印象です。後半carenex TEAM IMPULの平川亮選手がストラテジーの違いで状態のいいタイヤで僕の後ろに来ましたが、『ここは絶対に行かせない』という思いで、なんとかポジションを守れたのでよかったです」
「(ピットインのタイミングは作戦通りだったのか、という問いに対し)アンダーカット、オーバーカットのこともあるので周りと合わせないといけないので事前に作戦は決まっていませんでした。まず関口選手が入って、そのあとに野尻選手が入って。僕はコース上でひとり飛ばしたのですけど、ペースが彼らと比べてもよくはなかったので『じゃぁ、入っちゃおう』と。少しメリハリのない作戦となってしまったので、そこを次の課題として頑張りたいなと思います」
「(終盤の平川とのバトルについて)ここで抜かれたらダサいなと思っていましたし、僕はブレーキをすごく奥まで行くので『僕より奥に行ったら止まれないよ』っていう感じで入っていったのですけど、案の定『止まれなかったね』という感じでした。でも、観ていた方にとっては面白いバトルだったのではないでしょうか。3位でゴールできてよかったです」
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