レッドブル・ホンダ密着:「スパで雨が降るとタイヤの熱入れが重要」路面状況が変動するなか温度管理に尽力
「ホンダとの50戦目のグランプリとなったベルギーGPの予選で、10年ぶりにスパでのポールポジションを獲得でき、良い1日となった」
予選後、レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表はそう言って、マックス・フェルスタッペンのポールポジション獲得を喜んだ。
フェルスタッペンのポールポジションは今シーズン6回目、通算9回目。今回の予選ではただひとり1分59秒台をマークした。しかし、フェルスタッペンは「路面コンディションが目まぐるしく変わるなか、ラップをまとめるのが大変だった。さらにウエットコンディションだったために、タイヤの温度管理が難しく、その調整に苦労した」と振り返った。
たとえば、Q3の赤旗後のアタックでは、フェルスタッペンは3周の計測ラップを行ったが、そのうちアタックしたのは1周目と3周目だった。その理由をフェルスタッペンはタイヤの温度管理だったと説明した。
3周連続で計測ラップを行う場合に、間にクールダウンラップを入れるケースはドライコンディションでもあるが、それは回生エネルギーをチャージするため。全開率が著しく落ちるウエットコンディションでは、いわゆるデプロイ切れは起こさないため、連続してアタックすることは可能だった。
実際、チームメイトのセルジオ・ペレスは3周連続でタイムアタックを行い、2分4秒013、2分2秒112と自己ベストを更新して3周目のアタックに入ったが、肝心の最後のアタックで自己ベストを更新できずに2分2秒399に終わった。
これに対して、フェルスタッペンは1周目に2分2秒525をマークした後、2周目に2分41秒446のクールダウンラップを入れて、タイヤの状態を整えてから最後のアタックに入った。そして、その最後のアタックでは1分59秒765を叩き出して、暫定ポールポジションの座をジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)からもぎとったのだった。
そのラッセルは1周目を2分39秒362で走り、2周目で2分8秒059にペースアップした後、3周目に2分0秒086を叩き出して、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を上回った。
「スパで雨が降るとタイヤの熱入れが重要で、このような長いコースではラップタイムに2〜3秒の影響が出るんだ」と語ったフェルスタッペン。新しいスパ・マイスターが誕生した瞬間だった。
「ホンダ」をもっと詳しく
「ホンダ」のニュース
-
ホンダ「ヴェゼル」の新モデル「HuNT」は大谷選手とバモスがヒント?5月7日11時30分
-
【GT500 KEY POINT/ニッサン編】継続から一転、若手を加えた大シャッフルを実行5月6日10時55分
-
【富士最高速チェック:GT500】ドライでは形勢逆転。ホンダ・シビックが上位5台を占める/スーパーGT第2戦5月3日22時17分
-
JLOC新加入の伊与木エンジニアが語る新パーツの狙いと、ホンダ時代の知見が活きた“ちょんまげ”の相乗効果5月3日21時59分
-
なぜトヨタやホンダの新車は「アイドリングストップ不採用」なのか…メーカーが燃費より重視すること【2023編集部セレクション】5月3日16時15分
-
バイク名車列伝 第9回 ホンダのレーサーレプリカ「VFR400」に今から乗るなら? バイク王に聞く5月2日11時30分
-
ヤマハ「大きく変更したシャシーをテスト」。ホンダ「進むべき方向性がわかった」/MotoGPヘレス公式テスト5月2日5時0分
-
【バイク天国】インドネシアで人気のバイクを調査した結果 / ヤマハXSR155、R15、ホンダCBR150R、CBR250RR、スズキGSX150、カワサキZX-25など5月1日18時0分
-
バイク名車列伝 第8回 ホンダ「NSR250R」は今でも大人気! 最終モデルが価格高騰中?5月1日11時30分
-
ホンダとの再タッグ控える42歳アロンソの魅力と2年後の懸念。中国で高まるF1機運【中野信治のF1分析/第5戦】4月30日14時50分