ベッテルの走行を妨害したハース勢はお咎めなし。スチュワードはコース上の渋滞を考慮/F1第13戦
2021年F1第13戦オランダGPの予選Q1でセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)がハースの2台に走行を妨害された件ついて、予選後に審議が行われた結果、ハースのふたりに対してペナルティなどは科されないことが決まった。
Q1終盤、最後のアタックに向かっていたベッテルがターン13に進入した際、彼の目の前でハースのニキータ・マゼピンとミック・シューマッハーがポジションを争っていた。
これがベッテルの走行を妨害することになり、アタックを行うことができなかったベッテルは予選を17番手で終えた。予選後、マゼピンとシューマッハーは「ターン13で不必要に速度を落として走行し、カーナンバー5(ベッテル)を妨げた」として審議が行われた。
スチュワードはベッテル、マゼピン、シューマッハー、そして各チームのチーム代表らにヒアリングを行い、映像やマゼピンとシューマッハーに対するチームの無線を見直した。その結果、これ以上の審議は行われずペナルティなども科されないということだ。
声明によると、ベッテルのアタックラップが妨害されたことは間違いないが、ベッテルの「一箇所にあまりにも多くのマシンがいた」というコメントに留意しているという。当時はアタックに向けて最低でも6台のマシンが列をなしており、全車が速度を落としていて、そのうち数台のマシンは時速50km以下だった。その一方で、ベッテルは時速240kmで走行していた。
スチュワードは、ベッテルが妨害されたことは事実であるものの、あのような状況下では競技規則第31条5にあたる“不必要な妨害”には当たらないとし、ドライバーやチーム代表もそれに同意した。
アタックポジションを巡るハースの2台の争いについては、マゼピンは自分よりも後からコースに出たシューマッハーに追い抜かれてトラフィックに出くわしたとして、予選後のインタビューで怒りをあらわにしていた。一方シューマッハーは間違ったことはしていないと主張しており、またベッテルのアタックを妨害したことについて「アストンマーティンに対しても申し訳なく思っている」と述べている。
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