日本を代表する守護神へ…広島GK大迫敬介がドイツ戦で得た“自信と課題”
サッカーキング2023年9月20日(水)14時58分
サンフレッチェ広島の大迫敬介 [写真]=J.LEAGUE
GK大迫敬介がバックパスを受けると、そこに詰めてきたのはFW大迫勇也。突然の“大迫対決”で、広島の守護神はボールを蹴ろうとした瞬間、ひらりと切り返して相手をかわす。ミスが失点に直結する状況で見せた鮮やかなキックフェイントにスタジアムが響めいた。
サンフレッチェ広島は16日、明治安田生命J1リーグ第27節で首位のヴィッセル神戸をホームに迎えて2-0で完勝した。3試合連続のクリーンシートを達成した大迫は、「試合に出る以上、完封は自分の最低限の仕事だと思う。それがいま続いているのは、自分としてはいいイメージで試合ができていて、チームとしても勢いに乗っていけている要因だと思う」と胸を張った。
ただ、神戸戦の被シュート数は4本のみ。DF荒木隼人やDF佐々木翔らが激しいバトルでJリーグ屈指の攻撃陣を封じ込め、広島が誇る鉄壁DF陣の圧倒的なパフォーマンスが光った。
フル出場した大迫は、「僕はあんまり仕事をしていないっていうのが率直な感想。自分の前のフィールドの選手たちがハードワークしてくれた」と振り返り、「相手は空中戦が強いけど、自分たちのバックの選手も空中戦は強いので、そこでまずしっかりとバトルして、セカンドボールを拾えていたのが今日の結果につながった」と頼りあるディフェンスラインを称えた。
この試合、大迫はセービングの見せ場が少なかったものの、ビルドアップでチャレンジする姿を見せた。特にキックフェイントから前線の味方につなげたシーンは、直前の日本代表活動でつかんだ自信を感じさせるものだった。
神戸戦の7日前、日本代表は国際親善試合でドイツ代表と対戦し、敵地で4-1の快勝。昨年のワールドカップに続いて強豪ドイツを倒して連勝を飾った。この歴史的な試合に大迫はフル出場し、チームメイトの堅い守備に助けられつつ、積極的にビルドアップにも関わって勝利に貢献した。「チャンスをもらった中で課題も多くあったけど、その中でも結果を残せたのは自分にとってすごく自信になった」と神戸戦の前日練習後にドイツ戦を振り返った。
ドイツ戦のスタメン入りを知ったのは試合の2日前。緊張していたというが、大迫にはJリーグで戦ってきた経験と自信があった。「もちろん相手は強豪国だけど、GKとしてはゴールを守るっていうところに変わりはないし、いつも通りの準備をして臨みました」
ドイツ代表はFWセルジュ・ニャブリやFWレロイ・サネなど強力な攻撃陣がそろい、守備でも精力的にハイプレスを仕掛ける。さらに、相手陣内にロングボールを蹴ったとしても後方にはDFアントニオ・リュディガーやDFニクラス・ズーレなど屈強な守備陣が待ち構えた。
「(ドイツの攻撃陣は)やっぱりスピードもあるし、守備の強度も高い。それに後ろにもリュディガー選手のような能力の高い選手がいるので、(ロングボールを)蹴っても弾かれるっていうのは想定していた。そこをどうやって掻いくぐっていくかっていうのはチームとしても、自分としてもトライした部分だった」
序盤にキックミスでピンチを招いたものの、仲間のカバーにも助けられながら、試合の中で切り替えることができた。世界レベルの圧力にも屈せず、チャレンジを続けたからこそ得たものがある。
「ドイツのような強い相手に対して、ロングボールで逃げるのは簡単だけど、(ビルドアップのところで)トライできた。もちろんミスもあったけど、試合の中で修正できたことが自分にとって価値があるので、トライして良かったと思う」
大きな収穫を得て広島に戻ってきた。代表帰り直後の神戸戦では最後尾から攻撃の起点になるなど、さっそく課題に取り組む姿勢を見せた。その中でも落ち着いてキックフェイントで相手をかわし、高精度のロングパスでカウンターを発動したプレーは、大迫の新たな自信を表しているようだった。
「あのプレーがいいか、悪いかはわからないけど、局面でしっかりと落ち着いた対応をすることを心がけていた。ああいうシーンになる前にもっと味方と連携する必要もあったと思う」と振り返り、「日本代表でビルドアップが自分の新しい課題として出たので、そこはチーム(広島)に帰ってトライしていきたいと思っていた。そういう意味では、今日は蹴るところとつなぐところの判断がしっかりできた」と手応えを口にした。
ドイツでさらなる成長のきっかけをつかんだ大迫は、強い向上心を持って広島でチャレンジを続けていく。「ドイツ戦でまずは(勝利という)結果を出せたのは、自分が広島で積み上げてきた感覚が間違っていなかったということ。でも、新しい課題の方が多く見つかったので、まだまだレベルアップできると思う」
広島では幾度となくチームのピンチを救い、絶対的な守護神として成長を遂げた。さらなる成長のきっかけをつかみ、向かう先は日本を代表するGKへ。大迫敬介は挑戦を止めない。
取材・文=湊昂大
サンフレッチェ広島は16日、明治安田生命J1リーグ第27節で首位のヴィッセル神戸をホームに迎えて2-0で完勝した。3試合連続のクリーンシートを達成した大迫は、「試合に出る以上、完封は自分の最低限の仕事だと思う。それがいま続いているのは、自分としてはいいイメージで試合ができていて、チームとしても勢いに乗っていけている要因だと思う」と胸を張った。
ただ、神戸戦の被シュート数は4本のみ。DF荒木隼人やDF佐々木翔らが激しいバトルでJリーグ屈指の攻撃陣を封じ込め、広島が誇る鉄壁DF陣の圧倒的なパフォーマンスが光った。
フル出場した大迫は、「僕はあんまり仕事をしていないっていうのが率直な感想。自分の前のフィールドの選手たちがハードワークしてくれた」と振り返り、「相手は空中戦が強いけど、自分たちのバックの選手も空中戦は強いので、そこでまずしっかりとバトルして、セカンドボールを拾えていたのが今日の結果につながった」と頼りあるディフェンスラインを称えた。
この試合、大迫はセービングの見せ場が少なかったものの、ビルドアップでチャレンジする姿を見せた。特にキックフェイントから前線の味方につなげたシーンは、直前の日本代表活動でつかんだ自信を感じさせるものだった。
神戸戦の7日前、日本代表は国際親善試合でドイツ代表と対戦し、敵地で4-1の快勝。昨年のワールドカップに続いて強豪ドイツを倒して連勝を飾った。この歴史的な試合に大迫はフル出場し、チームメイトの堅い守備に助けられつつ、積極的にビルドアップにも関わって勝利に貢献した。「チャンスをもらった中で課題も多くあったけど、その中でも結果を残せたのは自分にとってすごく自信になった」と神戸戦の前日練習後にドイツ戦を振り返った。
ドイツ戦のスタメン入りを知ったのは試合の2日前。緊張していたというが、大迫にはJリーグで戦ってきた経験と自信があった。「もちろん相手は強豪国だけど、GKとしてはゴールを守るっていうところに変わりはないし、いつも通りの準備をして臨みました」
ドイツ代表はFWセルジュ・ニャブリやFWレロイ・サネなど強力な攻撃陣がそろい、守備でも精力的にハイプレスを仕掛ける。さらに、相手陣内にロングボールを蹴ったとしても後方にはDFアントニオ・リュディガーやDFニクラス・ズーレなど屈強な守備陣が待ち構えた。
「(ドイツの攻撃陣は)やっぱりスピードもあるし、守備の強度も高い。それに後ろにもリュディガー選手のような能力の高い選手がいるので、(ロングボールを)蹴っても弾かれるっていうのは想定していた。そこをどうやって掻いくぐっていくかっていうのはチームとしても、自分としてもトライした部分だった」
序盤にキックミスでピンチを招いたものの、仲間のカバーにも助けられながら、試合の中で切り替えることができた。世界レベルの圧力にも屈せず、チャレンジを続けたからこそ得たものがある。
「ドイツのような強い相手に対して、ロングボールで逃げるのは簡単だけど、(ビルドアップのところで)トライできた。もちろんミスもあったけど、試合の中で修正できたことが自分にとって価値があるので、トライして良かったと思う」
大きな収穫を得て広島に戻ってきた。代表帰り直後の神戸戦では最後尾から攻撃の起点になるなど、さっそく課題に取り組む姿勢を見せた。その中でも落ち着いてキックフェイントで相手をかわし、高精度のロングパスでカウンターを発動したプレーは、大迫の新たな自信を表しているようだった。
「あのプレーがいいか、悪いかはわからないけど、局面でしっかりと落ち着いた対応をすることを心がけていた。ああいうシーンになる前にもっと味方と連携する必要もあったと思う」と振り返り、「日本代表でビルドアップが自分の新しい課題として出たので、そこはチーム(広島)に帰ってトライしていきたいと思っていた。そういう意味では、今日は蹴るところとつなぐところの判断がしっかりできた」と手応えを口にした。
ドイツでさらなる成長のきっかけをつかんだ大迫は、強い向上心を持って広島でチャレンジを続けていく。「ドイツ戦でまずは(勝利という)結果を出せたのは、自分が広島で積み上げてきた感覚が間違っていなかったということ。でも、新しい課題の方が多く見つかったので、まだまだレベルアップできると思う」
広島では幾度となくチームのピンチを救い、絶対的な守護神として成長を遂げた。さらなる成長のきっかけをつかみ、向かう先は日本を代表するGKへ。大迫敬介は挑戦を止めない。
取材・文=湊昂大
(C) SOCCERKING All rights reserved.
「守護神」をもっと詳しく
BIGLOBE旅行 都道府県民限定プランのご紹介♪
「守護神」のニュース
-
【中日】守護神のライデル・マルティネスが9回無死二塁から登板 火消し成功にガッツポーズ5月15日20時31分
-
広島・栗林 史上2人目の新人から4年連続2桁セーブ 「9回の場所を守れているのがうれしい」5月15日5時45分
-
広島 守護神・栗林が4年連続の2桁10セーブ 1点差の9回を10球で3者凡退に抑える5月14日23時9分
-
ドジャースを絶望させた…! “元阪神の守護神”のボールがヤバすぎると話題に ストレートだけで完全にねじ伏せる… ファン騒然「これは猛虎魂」「NPBで覚醒嬉しい」5月14日21時44分
-
ロッテ・吉井監督 9回1死も取れなかった守護神・益田を責めず「まあ、選んだのは私なんで」5月12日18時55分
-
【ロッテ】守護神・益田が1死も取れず救援失敗 吉井監督「しっかり調整して」…悪夢のサヨナラ負けでエスコン6戦全敗5月12日18時46分
-
元ロッテ守護神・小林雅英氏の「記憶がポンと消えた」衝撃の救援失敗は?5月12日18時42分
-
初の月間MVP受賞! 竜の守護神ライデル・マルティネス、鍵を握る「第3の球種」とは?5月12日17時11分
-
PSG、アヤックス守護神に興味でスカウト派遣?移籍金は約42億円5月11日20時50分
-
ハマの守護神が復活の兆し! DeNA・山崎康晃が4イニング連続無失点5月11日17時6分
スポーツニュースランキング
-
1「阿部ノート」何を書いてる? 衝撃の内容に高橋由伸氏も大笑い 「試合中にストレス消化」 スポーツニッポン
-
2大谷翔平の“衝撃”逆方向HRに相手投手“虚無ってる” またか…通算5被弾「お得意様でしたね」絶望リアクションが話題に ABEMA TIMES
-
3大谷翔平“驚愕アーチ”でブルペンまでお祭り騒ぎ! 「仲間たちが見えないところで喜んでるの熱い」狂喜乱舞の瞬間が話題に ABEMA TIMES
-
4水原被告に続き、フレッチャーも…相次ぐ大谷翔平“同僚”のスキャンダルに米記者が見解「世間は眉をひそめるかもしれない」 ココカラネクスト
-
5【体操】杉原愛子「めっちゃ悔しい」パリ届かず号泣も「引退は考えていない」 スポーツニッポン