WRC第12戦ラリーGB:トヨタのタナクが2019年シーズン6勝目。チャンピオン獲得へリード広げる
2019年のWRC世界ラリー選手権第12戦ラリーGBは10月6日、SS18〜22が行われる競技最終日を迎え、TOYOTA GAZOO Racing WRTのオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が2019年シーズン6勝目を飾った。
イギリス・ウェールズ地方を舞台に争われるラリーGB。森林地帯や丘陵地帯を抜けるグラベル(未舗装路)イベントだが、秋を迎えたウェールズは天候が不安定で路面は泥状にぬかるむことが多い。
今年はハリケーンの影響もあり、より一層路面コンディションを読み解くのが難しい状況となったが、ドライバーズランキングトップで挑んだタナクは危なげない走りを披露した。
競技2日目の4日(金)、チームメイトのクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)をSS10で交わしてトップに浮上したタナクは、競技3日目の5日(土)も安定したパフォーマンスを発揮し、リードを11秒まで拡大して最終日に臨む。
この最終日も雨が降ってラリーGBらしいコンディションとなったが、タナクは安定した走りを続け、総合2番手のティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)に対し、9.5秒リードを持って最終ステージのSS22へと臨んだ。
全長6.43kmのSS22、タナクはところどころでマシンのサイドをコース脇の土手にぶつける全開アタックで3分58秒6を記録。ステージ1位を獲得し、後続に対するギャップを10.9秒として、2019年のラリーGBで勝利を掴んだ。
総合2位はティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が獲得、総合3位はセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)と、シリーズチャンピオンを争う3人が表彰台を分け合う形となった。
ポイントランキングでは、優勝+パワーステージ1位のタナクが240ポイントまで持ち点を拡大。ランキング2位はオジエが212ポイントで再浮上、ランキング3位にはヌービルが199ポイントで続いている。
マニュファクチャラーズランキングではヒュンダイが340ポイントで首位を維持。2位のTOYOTA GAZOO Racing WRTは332ポイントで、その差は8点となっている。
2019年のWRCも残り2戦。次戦第13戦は10月25〜27日にスペインを舞台に争われるラリー・スペイン(ラリー・カタルーニャ)だ。この大会はWRC唯一のミックスラリーで、大会期間中にグラベルとターマック(舗装路)の両路面を走ることになる。
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