トップ3バトルを制したキャシディが今季初優勝。セッテ・カマラはクラッシュで苦いデビューレースに【SF第3戦決勝】
2020年の全日本スーパーフォー ミュラ選手権第3戦決勝レース(53周)が行われ、予選4番手からスタートしたニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)が逆転勝利を飾った。2位は平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、3位には山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が入った。デビューレースでポールポジションを獲得し期待を集めたセルジオ・セッテ・カマラ(Buzz Racing with B-Max)はタイヤ交換後のアウトラップでクラッシュ、リタイヤで戦列を離れることになった。
スタート進行前のウォームアップ走行で関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がコースオフし赤旗中断。関口のマシンに大きなダメージはなく、スターティンググリッドには問題なく着いたが、その後のスタート進行は11分遅れで進み、午後2時51分にフォーメーションラップが開始した。
迎えたスタートは、フロントロースタートの平川が抜群のスタートを切ってセッテ・カマラをパス。その後方では加速の鈍ったサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)を山本、野尻智紀(TEAM MUGEN)がかわしていく。
その直後、6番手スタートの中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が1コーナーのブレーキングでタイヤスモークを上げて止まりきれずにフェネストラズに接触。フェネストラズは押し出される形でマシンにダメージを受けながら、なんとかオープニングラップは回ったもののそのままピットへと戻り、ここでレースを終えることになってしまった。中嶋もフロントウイングにダメージを受け、ピットイン。さらに中嶋はフェネストラズとの接触でドライビングスルーペナルティを受けることになった。
オープニングラップは平川、セッテ・カマラ、キャシディ、山本の順で通過。山本はこのオープニングラップで7つと大きく順位を上げた。さらに山本は3周目の1コーナーでインからキャシディをかわし3番手に浮上し、セッテ・カマラにも迫っていく。ただ接近はできてもとらえるまでに至らず、上位陣はしばらく膠着状態が続いた。
その間、コース上で豪快なオーバーテイクを見せポジションを上げていったのは小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)。18番手スタートながらオープニングラップではなんと11番手まで上がり、さらにオーバーテイクシステムも使ってチームメイトの国本雄資(carrozzeria Team KCMG)、石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)、山下健太(KONDO RACING)らをかわして7番手まで上がっていく。大幅ポジションアップに成功した小林は10周目といち早くタイヤ交換を行い、後半スティントに入った。
上位陣に動きが見えたのは17周目。セッテ・カマラに迫っていた山本が1コーナーで今度はアウトから豪快なオーバーテイクを見せた。これで3番手に下がったセッテ・カマラは、その後方にいた野尻にも詰め寄られてしまう。ペースも下がってきたか、そのままピットロードへと舵を切りタイヤ交換に向かった。
右リヤタイヤの交換に手間取ってしまったセッテ・カマラは、さらにコース復帰後の4コーナーで大きなスモークを上げてコースアウト。曲がり切れずに一直線にタイヤバリアにヒットしてしまった。予選では衝撃的な速さを見せたセッテ・カマラだったが、決勝レースでのアウトラップのコールドタイヤには国内トップフォーミュラの難しさを痛感する結果となった。
セッテ・カマラのクラッシュにより、レースは20周目にセーフティカー(SC)が導入される。このタイミングで上位陣は全車がピット作業へとなだれ込み、平川、山本、キャシディ、野尻、国本、山下の上位6台は順位キープに成功。
また、12番グリッドからスタートしていた牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)は中団のマシンが先にタイヤ交換に入った関係で順位を上げつつ、SC導入に合わせてのピットインで7番手まで上がっている。
逆に、このSCが不利に働いたのが小林。いち早いタイヤ交換でクリーンスペースを得て、単独走行でプッシュする作戦が裏目に出てしまい、14番手まで下がることになってしまった。
レース再開は28周目。キャシディはうまくリスタートを決めて山本に迫ると、最終コーナーで並びかけ2位に浮上した。さらに1分6秒台の速いタイムを並べて平川にも迫り、31周目についにトップに立った。
オーバーテイクを許してしまった平川は、その周は1分8秒台までタイムを落とし一時山本にも詰め寄られたが、数周でペースを戻し、キャシディを追いかけていく。ただキャシディは37周目から3周連続でファステストラップを更新するなど驚異のペースで平川を突き放していった。
結局、終盤までキャシディのペースは衰えることなく、平川との差を4秒ほどまで広げてトップチェッカー。自身3勝目、今シーズン初優勝を手にした。2位の平川はポイントランキングで2位との差を大きく広げることに。3位の山本は今季初表彰台となった。
「レース」をもっと詳しく
「レース」のニュース
-
【日本ダービー】ビザンチンドリーム 使って上積み、坂口師「長い直線で決め手を生かせれば」5月23日5時18分
-
【安田記念1週前追い】ソウルラッシュ 驚速CWラスト10秒9!池江師「キレッキレだったね」5月23日5時4分
-
「次世代フォーミュラ」の開発に日本自動車レース工業会(JMIA)は挑戦します5月22日17時46分
-
スバル、“集大成”のBRZ CNF Conceptで富士24時間に参戦。各種最適化や新アイテム投入5月22日17時32分
-
【小田原競輪F1 初日】中井俊亮 志田の捲りに乗って初日特選を制した5月22日17時16分
-
宮田莉朋、イモラで試した新しいアプローチ。間一髪の接触回避で飛び出した自己考察/FIA F2第4戦レビュー5月22日16時50分
-
JMIAが2025年を目指し『NEXT-FORMULA-PROJECT』をスタート。コンセプトカー開発に着手5月22日16時39分
-
【auto sport web/auto sport キャリア採用】一緒に仕事をしたい方、募集します5月22日16時37分
-
【鳴門ボート第5R】日高逸子 史上44人目の2500勝達成 1985年デビューの実力者が金字塔5月22日14時4分
-
佐藤琢磨が3度目の制覇に挑むインディ500をNHK BSで完全放送。琢磨優勝の2020年大会を振り返る特集も5月22日12時25分
スポーツニュースランキング
-
1批判殺到!どこ投げてんだよ…! 大谷翔平、まさかの盗塁で“異変”が起きた…!? 相手捕手のリアクションがヤバすぎる 「古田さんも思わず苦笑」「さすがに無謀w」 ABEMA TIMES
-
2大谷翔平、ロサンゼルスの高級住宅地に12億円超の豪邸購入…地元紙報道 本拠地から約20分 スポーツ報知
-
3パドレス 松井がレッズ戦に登板して1回を無安打無失点 22試合登板はチーム最多タイ 防御率3・54 スポーツニッポン
-
4ロコ・ソラーレ 20年から所属・石崎琴美の離脱を発表 チームは再び藤沢ら4人に スポーツニッポン
-
5マジかよ!ニゴロ打ってくれよ… 大谷翔平が投手の心を打ち砕いた瞬間 わかっちゃいるけど直球「投げられない」古田敦也氏が解説“絶望タイムリー”に反響 ABEMA TIMES