ドラフト会議に「異変」 6球団も事前公表する異常事態のワケ
「運命の日」、ドラフト会議がいよいよ10月20日の午後5時から始まります。
今年のドラフトは例年に比べて、現時点でのトップレベルの選手が少ないとされています。
NPBスカウトの中には、「ドラフト1位が12球団揃わず、例年なら2位、3位クラスの選手が1位指名されることも十分にあり得る」という人もいるのです。
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そんな中、すでに6球団がドラフト1位指名を「公表」する事態になっています。その6球団とは下記の通りです。
●読売巨人 高松商・浅野翔吾外野手
●北海道日本ハム 日体大・矢澤宏太投手
●広島東洋 苫小牧中央高・斉藤優汰投手
●福岡ソフトバンク 誉高・イヒネ・イツア内野手
●オリックス 白鴎大・曽谷龍平投手
●埼玉西武 蛭間拓哉外野手
そこで一つの疑問が湧き上がります。あえて公表することのメリットはどこにあるのでしょうか。
それについて、プロ野球界では、大きく2つに分かれると言われています。
・他球団への「牽制球」
抽選には外れるリスクがあります。今年のように有望選手が限られた年だと、一度外れてしまうと、外れで指名できる選手のレベルが一気に落ちてしまう危険性があります。
そのためにも、事前に表明することで、他球団に対して「その選手を指名するとなれば、競合は避けられませんよ。それならば他の逸材を間違いなく確保した方がいいんじゃないですか」というメッセージを放つことになります。いわゆる一つの牽制球です。
それでも当該選手が「どうしてもほしい」レベルであれば、抽選は避けられません。事前公表の6球団にとっては「頼むから来ないでくれ」と祈る思いでしょう。競合は2球団か、3球団か、はたまた4球団になるのか。このあたりの駆け引きは、当日の午後まで水面下で繰り広げられそうです。
・指名候補への「誠意」
どんな有望選手であろうと、ドラフト会議当日のその瞬間まで「本当に1位で指名してくれるのだろうか」という不安は消えないものだと言います。
そしていち早く「1位でいきたい」と表明してくれたチームへの恩義は、やはり尊いもの。抽選はいわば「神頼み」となる以上、球団の編成担当からすれば「人事を尽くして天命を待つ」…すなわち、逸材への「誠意」を表すことも、運を呼び起こすためには大切な方策と見られています。
さあ、泣いても笑っても運命の瞬間は10月20日、午後5時にやってきます。
今年はどんなドラマが生まれるのでしょうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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