ルヴァン杯を掲げるのは湘南か、横浜FMか…ファイナルで注目すべき選手たち
サッカーキング2018年10月25日(木)18時0分
湘南と横浜FMが激突する [写真]=J.LEAGUE
“神奈川ダービー”となった2018JリーグYBCルヴァンカップファイナル、大一番で注目すべき選手たちを紹介する。
文=土屋雅史
湘南ベルマーレ
秋元陽太
生年月日:1987年7月11日(31歳)
身長・体重:182cm・84kg
出身地:東京都
ポジション:GK
背番号:1
利き足:右
経歴:CYD FC→横浜F・マリノスJrユース菅田→横浜F・マリノスユース→横浜F・マリノス→愛媛FC→湘南ベルマーレ→FC東京→湘南ベルマーレ
今季の明治安田生命J1リーグのGKで三本指に入るパフォーマンスを発揮しているのが、このベルマーレの“湘陽不落”(ガーディアン)。驚異的な反応で絶体絶命のピンチを救い続けても、常に反省の弁が口を衝くのは「心配性だから」。完璧を目指し続けるメンタリティを持つ守護神はチームを力強くけん引している。ルヴァンカップ準決勝第2戦のPK戦では、柏レイソルの6人目の選手がペナルティスポットに向かうタイミングで、スタジアム中が秋元のチャントを絶唱し、結果的にキックは枠の外へ。「皆さんと一緒に外させたので良かったです」と本人も語るように、凄まじい一体感が生み出されたのは、サポーターの絶対的な信頼を勝ち得ていることの証明でもある。ファイナルの対戦相手である横浜FMは、ジュニアユース時代から12年間を過ごした思い入れのあるクラブ。所属当時はなかなか雄姿を披露できなかったが、かつての古巣に成長した姿を見せ付ける覚悟は出来ている。
山根視来
生年月日:1993年12月22日(24歳)
身長・体重:178cm・72kg
出身地:神奈川県
ポジション:DF
背番号:13
利き足:右
経歴:あざみ野F.C.→東京ヴェルディ1969ジュニア→東京ヴェルディJrユース→ウィザス高校→桐蔭横浜大学→湘南ベルマーレ
今やサイドを主戦場とするキレキレのドリブラーという印象はすっかり薄くなった。昨季の開幕前に行われたスペインキャンプ、そこで曺貴裁監督から新たなポジションへのトライを打診されると、「試合に出られるなら」と受け入れたことが大きな転機に。すると、開幕から主に3バックの右を託され、新境地でリーグ戦37試合に出場。J1復帰の重要なピースを担った。指導者次第で選手の可能性が引き出される典型のような存在とも言える。それでも、かつてのスタイルが顔を覗かせることも。J1第29節のサガン鳥栖戦で繰り出した、中央へ割って入りながら持ち運ぶドリブルは、まさにサッカー小僧のそれ。プロでのゴールはJ1第6節の鹿島アントラーズ戦でマークした1得点のみだが、ファイナルでは決定的なシーンに絡みそうな意外性をはらむ“超攻撃的ディフェンダー”だ。
山﨑凌吾
生年月日:1992年9月20日(26歳)
身長・体重:187cm・80kg
出身地:岡山県
ポジション:FW
背番号:38
利き足:左
経歴:ヒーロ備前Jrユース→玉野光南高→福岡大→サガン鳥栖→徳島ヴォルティス→湘南ベルマーレ
187cmの長身、レフティ、イケメン(※ただし既婚者。一児のパパ)。三拍子揃ったハイスペックストライカーは、この7月にJ2の徳島ヴォルティスから完全移籍で加入すると、なかなか定まらなかった湘南の1トップにすっぽりと収まり、リーグ戦ですでに4得点を記録。J1のステージでも結果を出しつつある。最前線からの果敢なチェイスやプレスバック、ラフなボールでも体格を生かして収めるプレーを含め、献身的で泥臭いプレーも厭わないスタイルは、まさに湘南向き。第19節の柏レイソル戦、第20節のサンフレッチェ広島戦では加入直後にも関わらず、迷いなく自らPKを蹴りに行き沈めてしまうメンタルも非常に頼もしい。福岡大学2年時のインカレでは国立競技場でのファイナルを経験。優勝は逃したが、後半から45分間ピッチに立っている。
横浜F・マリノス
飯倉大樹
生年月日:1986年6月1日(32歳)
身長・体重:181cm・75kg
出身地:青森県
ポジション:GK
背番号:21
利き足:右
経歴:FCイーグルス→横浜F・マリノスプライマリー追浜→横浜F・マリノスJrユース追浜→横浜F・マリノスユース→横浜F・マリノス→ロッソ熊本→横浜F・マリノス
おそらく全JクラブのGKの中で、今季最もプレースタイルの変化を求められた選手ではないだろうか。もともと足元の技術には定評があったが、アンジェ・ポステコグルー監督が標榜するハイラインに伴い、その背後のスペースケアをも任され、1試合の平均走行距離が7キロを超えるゲームも。そのアグレッシブさが時に仇となり、何度も頭上を越されるロングシュートで失点を重ねたこともあったが、チームのラインコントロールの精査に伴い、適正なポジショニングに落ち着きつつある。ドゥシャンやチアゴ・マルチンス、畠中槙之輔といった途中加入の選手揃いとなったセンターバックを最後尾から支えている。なお、湘南のGK秋元陽太はユース時代の1年後輩。トップ昇格後はなかなか出場機会を得られず、苦しい時期をともに過ごした間柄だけに、より負けられない想いを抱えていることは想像に難くない。
山中亮輔
生年月日:1993年4月20日(25歳)
身長・体重:171cm・65kg
出身地:千葉県
ポジション:DF
背番号:24
利き足:左
経歴:柏レイソルU-12→柏レイソルU-15→柏レイソルU-18→柏レイソル→ジェフユナイテッド千葉→柏レイソル→横浜F・マリノス
縦に突破して鋭いクロスを上げるという従来のプレースタイルから、今季はボランチの脇へ絞って中央にポジションを取り、インナーラップを多用するといった新たな役割を担う。中でも一気にその才能が開花しつつあるのが強烈なミドルシュート。今季リーグ戦で決めた4得点は、いずれもペナルティエリア外からによるもの。“悪魔の左足”から思い切り良く振り抜かれるミドルは、相手GKにとって脅威でしかない。第30節のガンバ大阪戦で失点に直結したようなイージーミスを減らせば、A代表も間違いなく視界に入ってくるはず。セットプレーのキッカーという意味でも、一発勝負で重要な役割を担ってくることは間違いない。なお、柏レイソルU-18の2年時にはクラブユース選手権ファイナルに出場し、優勝は逃したもののアシストを記録している。
仲川輝人
生年月日:1992年7月27日(26歳)
身長・体重:161cm・57kg
出身地:神奈川県
ポジション:FW
背番号:19
利き足:右
経歴:川崎フロンターレU-15→川崎フロンターレU-18→専修大→横浜F・マリノス→FC町田ゼルビア→横浜F・マリノス→アビスパ福岡→横浜F・マリノス
プロ4年目での“覚醒”は、持てるポテンシャルを考えてもむしろ遅いくらい。ここ2季連続で夏場に他クラブへの期限付き移籍を経験したものの、今季はその夏場からマリノスで真価を発揮。リーグ戦では9得点と二桁まであとわずかだ。高いアジリティと抜群のスピードを生かした縦へのドリブル、裏への抜け出しも特長だが、ルヴァンカップ準決勝第2戦の鹿島アントラーズ戦や第30節のガンバ大阪戦で見せたワンタッチでゴールを決められる得点感覚も大きな魅力。また大学のタイトルを総ナメにした専修大学時代と同じ4-3-3の右ウイングというポジションを任されていることは、彼の持ち味を生かす上で見逃せない要素かもしれない。ちなみに大学1年時に進出したインカレのファイナルでは、国立競技場でゴールを挙げ、同校初の日本一に貢献した。
文=土屋雅史
湘南ベルマーレ
秋元陽太
生年月日:1987年7月11日(31歳)
身長・体重:182cm・84kg
出身地:東京都
ポジション:GK
背番号:1
利き足:右
経歴:CYD FC→横浜F・マリノスJrユース菅田→横浜F・マリノスユース→横浜F・マリノス→愛媛FC→湘南ベルマーレ→FC東京→湘南ベルマーレ
今季の明治安田生命J1リーグのGKで三本指に入るパフォーマンスを発揮しているのが、このベルマーレの“湘陽不落”(ガーディアン)。驚異的な反応で絶体絶命のピンチを救い続けても、常に反省の弁が口を衝くのは「心配性だから」。完璧を目指し続けるメンタリティを持つ守護神はチームを力強くけん引している。ルヴァンカップ準決勝第2戦のPK戦では、柏レイソルの6人目の選手がペナルティスポットに向かうタイミングで、スタジアム中が秋元のチャントを絶唱し、結果的にキックは枠の外へ。「皆さんと一緒に外させたので良かったです」と本人も語るように、凄まじい一体感が生み出されたのは、サポーターの絶対的な信頼を勝ち得ていることの証明でもある。ファイナルの対戦相手である横浜FMは、ジュニアユース時代から12年間を過ごした思い入れのあるクラブ。所属当時はなかなか雄姿を披露できなかったが、かつての古巣に成長した姿を見せ付ける覚悟は出来ている。
山根視来
生年月日:1993年12月22日(24歳)
身長・体重:178cm・72kg
出身地:神奈川県
ポジション:DF
背番号:13
利き足:右
経歴:あざみ野F.C.→東京ヴェルディ1969ジュニア→東京ヴェルディJrユース→ウィザス高校→桐蔭横浜大学→湘南ベルマーレ
今やサイドを主戦場とするキレキレのドリブラーという印象はすっかり薄くなった。昨季の開幕前に行われたスペインキャンプ、そこで曺貴裁監督から新たなポジションへのトライを打診されると、「試合に出られるなら」と受け入れたことが大きな転機に。すると、開幕から主に3バックの右を託され、新境地でリーグ戦37試合に出場。J1復帰の重要なピースを担った。指導者次第で選手の可能性が引き出される典型のような存在とも言える。それでも、かつてのスタイルが顔を覗かせることも。J1第29節のサガン鳥栖戦で繰り出した、中央へ割って入りながら持ち運ぶドリブルは、まさにサッカー小僧のそれ。プロでのゴールはJ1第6節の鹿島アントラーズ戦でマークした1得点のみだが、ファイナルでは決定的なシーンに絡みそうな意外性をはらむ“超攻撃的ディフェンダー”だ。
山﨑凌吾
生年月日:1992年9月20日(26歳)
身長・体重:187cm・80kg
出身地:岡山県
ポジション:FW
背番号:38
利き足:左
経歴:ヒーロ備前Jrユース→玉野光南高→福岡大→サガン鳥栖→徳島ヴォルティス→湘南ベルマーレ
187cmの長身、レフティ、イケメン(※ただし既婚者。一児のパパ)。三拍子揃ったハイスペックストライカーは、この7月にJ2の徳島ヴォルティスから完全移籍で加入すると、なかなか定まらなかった湘南の1トップにすっぽりと収まり、リーグ戦ですでに4得点を記録。J1のステージでも結果を出しつつある。最前線からの果敢なチェイスやプレスバック、ラフなボールでも体格を生かして収めるプレーを含め、献身的で泥臭いプレーも厭わないスタイルは、まさに湘南向き。第19節の柏レイソル戦、第20節のサンフレッチェ広島戦では加入直後にも関わらず、迷いなく自らPKを蹴りに行き沈めてしまうメンタルも非常に頼もしい。福岡大学2年時のインカレでは国立競技場でのファイナルを経験。優勝は逃したが、後半から45分間ピッチに立っている。
横浜F・マリノス
飯倉大樹
生年月日:1986年6月1日(32歳)
身長・体重:181cm・75kg
出身地:青森県
ポジション:GK
背番号:21
利き足:右
経歴:FCイーグルス→横浜F・マリノスプライマリー追浜→横浜F・マリノスJrユース追浜→横浜F・マリノスユース→横浜F・マリノス→ロッソ熊本→横浜F・マリノス
おそらく全JクラブのGKの中で、今季最もプレースタイルの変化を求められた選手ではないだろうか。もともと足元の技術には定評があったが、アンジェ・ポステコグルー監督が標榜するハイラインに伴い、その背後のスペースケアをも任され、1試合の平均走行距離が7キロを超えるゲームも。そのアグレッシブさが時に仇となり、何度も頭上を越されるロングシュートで失点を重ねたこともあったが、チームのラインコントロールの精査に伴い、適正なポジショニングに落ち着きつつある。ドゥシャンやチアゴ・マルチンス、畠中槙之輔といった途中加入の選手揃いとなったセンターバックを最後尾から支えている。なお、湘南のGK秋元陽太はユース時代の1年後輩。トップ昇格後はなかなか出場機会を得られず、苦しい時期をともに過ごした間柄だけに、より負けられない想いを抱えていることは想像に難くない。
山中亮輔
生年月日:1993年4月20日(25歳)
身長・体重:171cm・65kg
出身地:千葉県
ポジション:DF
背番号:24
利き足:左
経歴:柏レイソルU-12→柏レイソルU-15→柏レイソルU-18→柏レイソル→ジェフユナイテッド千葉→柏レイソル→横浜F・マリノス
縦に突破して鋭いクロスを上げるという従来のプレースタイルから、今季はボランチの脇へ絞って中央にポジションを取り、インナーラップを多用するといった新たな役割を担う。中でも一気にその才能が開花しつつあるのが強烈なミドルシュート。今季リーグ戦で決めた4得点は、いずれもペナルティエリア外からによるもの。“悪魔の左足”から思い切り良く振り抜かれるミドルは、相手GKにとって脅威でしかない。第30節のガンバ大阪戦で失点に直結したようなイージーミスを減らせば、A代表も間違いなく視界に入ってくるはず。セットプレーのキッカーという意味でも、一発勝負で重要な役割を担ってくることは間違いない。なお、柏レイソルU-18の2年時にはクラブユース選手権ファイナルに出場し、優勝は逃したもののアシストを記録している。
仲川輝人
生年月日:1992年7月27日(26歳)
身長・体重:161cm・57kg
出身地:神奈川県
ポジション:FW
背番号:19
利き足:右
経歴:川崎フロンターレU-15→川崎フロンターレU-18→専修大→横浜F・マリノス→FC町田ゼルビア→横浜F・マリノス→アビスパ福岡→横浜F・マリノス
プロ4年目での“覚醒”は、持てるポテンシャルを考えてもむしろ遅いくらい。ここ2季連続で夏場に他クラブへの期限付き移籍を経験したものの、今季はその夏場からマリノスで真価を発揮。リーグ戦では9得点と二桁まであとわずかだ。高いアジリティと抜群のスピードを生かした縦へのドリブル、裏への抜け出しも特長だが、ルヴァンカップ準決勝第2戦の鹿島アントラーズ戦や第30節のガンバ大阪戦で見せたワンタッチでゴールを決められる得点感覚も大きな魅力。また大学のタイトルを総ナメにした専修大学時代と同じ4-3-3の右ウイングというポジションを任されていることは、彼の持ち味を生かす上で見逃せない要素かもしれない。ちなみに大学1年時に進出したインカレのファイナルでは、国立競技場でゴールを挙げ、同校初の日本一に貢献した。
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