WRC:トヨタ、週末を通じて滑りやすい路面に苦戦も「改善の方法が理解できた」とマキネン
WRC世界ラリー選手権は10月29日、第12戦イギリスのSS17〜21が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTはヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合5位、僚友のエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合9位で完走した。なお、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)は前日のクラッシュの影響により出走していない。
ウェールズ北部を中心に展開されたラリーGBの競技最終日となるデイ4は、SS17〜21の計5SS、41.17kmで争われた。前日のデイ3を4番手で終えたラトバラは今週末序盤、泥で滑りやすいグラベル(未舗装路)路面に苦戦を強いられたが、マシンセッティングを重ねるごとに徐々に本来のスピードを取り戻してきた。
迎えたデイ4では、前夜のサービスで行なったセッティング変更の効果が表れ、総合5番手で臨んだSS19でステージトップタイムをマーク。
さらにステージタイムトップ5のドライバーに5〜1ポイントのボーナスポイントが与えられるパワーステージの最終SS21では、走行直後に「あれ以上は無理というほど攻めた」と振り返る果敢なアタックを披露し、3番手タイムを記録している。
また、総合9番手でラリーを終えたラッピは、4日間を通して持ち味のスピードを発揮することができなかったものの、タフな週末を辛抱強く耐え抜き、貴重な選手権ポイントも持ち帰ることに成功した。
苦戦を強いられたラリーGBを終えてトミ・マキネン代表は「今回の自分たちのパフォーマンスに満足しているわけではないが、ポジティブな面もあった」と週末のラリーを振り返った。
「何が正しくなくて、どのように改善すべきかを理解できた。我々のクルマは第9戦フィンランドのようなハイグリップなコンディションでは速く、大きな進化を確認できた。ところが、第11戦スペインで少し変更を施したところ、正しくない方向に進んでしまったんだ」
「そして今回、ラリー前のテストで使った路面は、実際にラリーで走ったSSよりもグリップ力が高く、それが問題だった。今回の経験を活かし、次回は少し異なるセッティングで臨みたいと考えているよ」
また、マキネンはトヨタでのラストランを無念のリタイアで終えることとなったハンニネンについて、次のように語っている。
「ドライバーは良い仕事をしたと思うが、特に今回が今年最後のラリーとなったユホ(・ハンニネン)について述べたいと思う。非常に小さなミスが良くない結果につながり、彼の戦いは昨日終わってしまった」
「それまで良いタイムを記録していたので、とても残念に思うよ。しかし、これがモータースポーツなんだ。ユホは、我々の開発およびテストで重要な役割を果たしてくれた。今シーズン、我々がここまで来ることができたのは彼のおかげだ。チーム全員、ユホにとても感謝している」
「また、最後に年間タイトルを決めたセバスチャン・オジエと、Mスポーツに祝意を表したいと思う」
WRC次戦、第13戦オーストラリアは11月16〜19日、オーストラリア東部のコフスハーバーを中心に開催される。SSの総数は21本、全SSの合計走行距離は318.33kmだ。なお、TOYOTA GAZOO Racing WRTはシーズン最終戦となるラリー・オーストラリアに、ラトバラとラッピの2台体制で臨む。
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