巨人・長野復帰の裏に「指導者手形」 避けたかった「内海パターン」とは
(C)Getty Images
広島から無償トレードで5年ぶりに古巣復帰となった巨人・長野久義外野手(37)への期待が高まっている。
ルーキー時代から長野を知る巨人・原監督は「他の球団の飯を食った人ならいろいろな意味で、いろいろな形でいいものを出してくれるとね」とチームへの相乗効果を期待する。
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在籍時代は最多安打のタイトルを分け合うなど「サカチョー」の愛称で知られた坂本も「また一緒にできるので一緒に頑張りたい」と腕をぶした。
今回のトレードは広島側の「親心」もあったという。交渉にあたった広島の鈴木球団本部長は「いつかユニホームを脱ぐことがあるとすれば、やはり巨人で脱ぐべきではないか」と現役生活の最終ステージを迎えようとしている長野の原点である、巨人への移籍を後押しした。
そして巨人に移籍したことによって、水面下で注目を集めているポイントもある。
かつて横浜、日本ハムでプレーし、日本代表のコーチも務めた高木豊氏は自身のYouTubeチャンネルで今回の長野の電撃移籍について触れた。
その中で長野は勝負強くまだまだ戦力になるという見通しも示しながら、「指導者として(今回の移籍は)将来的にも見据えている。原監督の願い、球団側の思惑もあるのではないか」と語った。
今回の長野移籍の裏には「指導者手形」の意味合いも含まれるというのだ。また球団にとっても「内海の悲劇」は避けたいところだろう。
今季限りで現役を引退した西武・内海哲也投手(40)も今回の長野と同じく、巨人ファンにとっては思い入れの強い選手だ。長野と同じく18年オフに炭谷の人的補償として西武に移籍した際は衝撃が走った。
巨人では開幕投手、最多勝のタイトルを獲得するなど投手陣の柱としてチームを支えた。熱心に練習に取り組む姿も知られており、移籍先の西武・渡辺GMからも「野球に取り組む姿勢が素晴らしかった」と絶賛された。
去就が注目された引退後は、西武二軍コーチに就任、後進の育成に励んでいるが古巣の巨人も指導者として「復帰」を目指していたといわれる。
「西武も巨人がオファーを出すことを見越して、現役最後は兼任コーチとして扱うなど、水面下では争奪戦となっていたようだ」(放送関係者)
結果として内海は西武で指導者としてのキャリアをスタートさせた。2日に就任会見に臨んだ内海投手コーチは「自分がやってきたことを押し付けない。話し合いの中で1番いい選択ができるようにしたい」と寄り添う指導をモットーとした。
長野も仮にこのまま広島でキャリアが終了するようなら、そのまま指導者になる可能性も十分にあった。プロテクト漏れという形で移籍という形になったが、ジャイアンツ愛の深さは知られているとあって、今回の「復帰」により巨人で指導者としての道を歩むことが濃厚となっている。
まずは5年ぶりの復帰でチームにどんな「化学反応」もたらすのか。V奪回を目指すチームの大事なピースとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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