【津川哲夫の私的F1メカ】フォース・インディアに見える個性。空気流を想像してみないか?
空気の流れを目で追うのは難しい。特に複雑な形をしているF1マシン、そのエアロダイナミクスは当然、そう簡単に理解出来るものじゃない。
写真はフォース・インディアのマシン、VJM10を真正面から、フロントノーズを外してバルクヘッドを露わにした状態で見たものだ。フロントウイングは外されているが、そこを抜けた跡に正面から空気流がマシンのどの部分に流れ込んでいるのか、空気のその後の通り道を想像することができる。
正面の空気流はそれぞれ、アンダーコクピット、ステップフロア、バージボード、ブレーキダクト、サイドポッド、ボーダーウイング、ミラー、ミラーステー、コクピットカナード、ロールフープ、インダクションボックスインテイク、ヘッドプロテクター、Tウイング、リヤウイング・・・へと流れていく。
地上から定規などで水平線を作り、F1マシンをゆっくり持ち上げていくと、水平になった高さの空気流がどこに当たるのかがよくわかる。もちろん、実際にはノーズやフロントウイング、あるいは各部パーツなどで空気流が干渉されるので車体にそのまま沿って空気が流れるわけではないのだが、それでも想像力を働かせてみると、何か空気の流れが見えて来る気がしないだろうか?
空気は曲がること、そして速度の違いで気圧に変化が起きる。速ければ気圧は低くなり、曲がれば力が生じる。各パーツの切れ目や、エッジでは渦が発生し、この渦の作り方と制御がエアロダイナミクスの決め手になる。
今シーズン、フロアフロント部がエアロ的に開放されて自由な開発が可能になったことで、各チームごとに個性的な処理が施されることになった。それでも、さすがにシーズン終盤にはある種のトレンドが生まれて、そこに収束しきつつあるように見える。
その中にあって、これまでフォース・インディアはトレンドに流されず独自の個性を放ってきた。そして事実上、プライベーターのトップ、コンストラクター4位の座を確実なものにしている。
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