ランボルギーニが目指す未来のスーパースポーツEV『テルツォ・ミッレニオ』発表
ランボルギーニは11月7日、アメリカ・マサチューセッツ工科大学の2つの研究室と共同で、将来のエレクトリック・スーパースポーツ・コンセプト『ランボルギーニ・テルツォ・ミッレニオ(Lamborghini Terzo Millennio)』を発表した。
常に革新的なデザイン、パフォーマンスを追及し、さまざまなスーパースポーツを世に送り出してきたランボルギーニ。今回発表されたテルツォ・ミッレニオはそんな同社が、将来欧州を中心に訪れると考えられているモータリゼーションの電動化を見据えたアプローチの一環としてプランニングした一台だ。
テルツォ・ミッレニオの開発はエネルギー、革新素材、パワートレイン&車両アーキテクチャ、サウンド&エモーションという4つの柱を軸にして行われ、第1の柱である“エネルギー”では運動エネルギーの回生、大容量電力の供給をより効率的に行うエレクトリック・システムが必要であると考えられている。
ランボルギーニはクルマの電動化によって得られるメリットを最大限に活用するためには、現在のバッテリー技術では十分ではないとしており、高い電力密度を維持しながらより多くの電気エネルギーの出し入れが可能なスーパーキャパシタの開発を目指すという。
ふたつめの柱である“革新技術”はクルマの軽量化とあわせて構造体そのものを蓄電複合材として活用し、利用可能な電気エネルギーを増加させることを目指すもの。
具体的にはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)をベースとするパネルに、ナノ電荷を拡散させる技術を目標としている。また、これと同時CFRPの損傷を監視し、亀裂などの発見ならびに事故後に発生する可能性のある損傷を自動検出する自己ヘルス・モニタリングシステムの開発も進められる予定だ。
3つめの“パワートレイン&車両アーキテクチャ”では、空力性能のニーズに応じた自由なデザインを設計可能にするインホイールモーターの採用時に発生するバネ下重量の増大と、従来の4WDスーパースポーツカーに匹敵するレベルの電力密度を供給する技術の開発に要点が置かれる。
最後の柱となる“サウンド&エモーション”は現在のフラッグシップモデルに搭載されるV型12気筒エンジンのエキゾーストノートに替わるサウンドの決定、および新サウンドによって得られる新たな可能性の追及だ。
今回発表されたコンセプトモデルに採用された未来志向のデザインは、まったく新しいエアロダイナミクスとアーキテクチャが体現されてもので、フロントからリヤにかけてのすべてのディテールは完璧な気流を作り出すための設計がなされている。
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