トロロッソ・ホンダF1密着:トップ10入りに厚い壁、土曜日から搭載するスペック3に期待
F1第18戦アメリカGPでは2台そろって、第19戦メキシコGPではピエール・ガスリーが新しいパワーユニットに載せ替えたため、レースでは最後尾からスタートした。日本GP以降、引きずっていた問題も解決し、今回はすでに使用した最新スペック(スペック3)を使用する。
「予定通り、ブラジルGPではこれまでのグランプリで使用してきた最新スペック(スペック3)を2台そろって投入することになっています。したがって、今回はグリッドペナルティを受けずにレースを戦えると思っています」(田辺豊治F1テクニカルディレクター)
ブラジルGPの舞台であるインテルラゴスもほかのサーキットに比べて標高が高いが、最新スペックのセッティング面には不安はないのか。
「ほかのサーキットに比べれば高いですが、メキシコシティほどではないため、通常のセッティング調整の範囲内で対応できると思っています。またメキシコGPでのデータもありますから、それを元に最新スペックでの調整をうまく行いたいと思っています」
こうして始まったブラジルGP金曜日のフリー走行。ガスリーとブレンドン・ハートレーのふたりはトラブルなく、順調に周回を重ねていた。しかし、フリー走行1回目はガスリーが15番手でハートレーが18番手。2回目はガスリーが12番手でハートレーは19番手に終わった。
この結果に、田辺TDの表情も厳しい。
「予定していたプログラムをこなせたという意味では順調でしたが、パフォーマンス的にはちょっと。トップ3チームの次には、ここ数戦の予選とレースで速かったチームが順番に並んでいます。ここからどのようにレースに向けてクルマのパッケージをどう挽回していくかが、いまの我々の課題です」
ブラジルGPの舞台であるインテルラゴスは、セクター1とセクター3が高速区間で、セクター2が低速区間となっているため、空力を含めたセッティングが難しい。この日は、両ドライバーともコーナーによるマシンのバランス変化に戸惑っていた。
ここ数戦、フェラーリのカスタマーチームであるハースとザウバーが調子が良く、この日のフリー走行でも、ハースの2台とザウバーのシャルル・ルクレールがトップ10に入った。
「夏場以降、フェラーリの伸びが大きかったことがいま結果として出ているのでは」と田辺TDは言うが、今日はエンジンの使用制約を受けない金曜日。土曜日以降に登場してくるスペック3に期待したい。
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