ロス・ブラウン、フェラーリの持つ『拒否権』廃止の考えを明かす。規則変更に必要な全会一致の承認にも言及
F1のスポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、個々のチームが規則変更に関して拒否権を持つことをやめさせるために新しいアプローチを探しているという。
現在、シーズン中に行われるすべてのレギュレーション変更においては、全10チームによる満場一致の承認が必要となっている。これにより、F1では起こった問題に対して迅速な反応をすることが難しくなっている。
しかしブラウンは、2021年にF1に導入される新しいレギュレーションとともに状況は変わり、ひとつのチームが一方的にレギュレーションの変更を止めるべきではないと語った。
『Sky Sports F1』のマーティン・ブランドルのインタビューに応じたブラウンは、「その分野では興味深い考え方の変化があった」と述べた。
「これまで、シーズン中に規則を変更するためには全会一致(の承認)が求められた。それはつまり、もし規則の抜け穴を見つけたら、(全会一致の承認がなされない限りは)その年はアドバンテージをキープできるということだ」
「しかし、それはF1にとって良いことだっただろうか? 我々はF1のために何が良いのかということを気にかけている」
「将来的には、シーズン中に規則を変更するのに全会一致の承認が必要とされなくなるだろう」
ブラウンによれば、2021年からは規則を変更するのに10チーム中8チーム、つまり80%の承認で十分だということだ。
また彼は、フェラーリの持つ拒否権を廃止することを考えていると認めたが、この問題については何も決まっていることはないという。将来的にフェラーリは拒否権を持ったままなのかとブランドルに問われたブラウンは、「100%確実ではない」と答えた。
「我々はフェラーリを尊重したいし、彼らはF1において長い歴史を持っている。しかし拒否権は難しい問題だ」
最後にブラウンは、これまで提案してきたすべての案における優先事項は、F1を“可能な限り素晴らしい”スポーツにすることだと主張した。
「我々にそれ以外の目的はない。だから我々の目的は、純粋にそれなのだ。将来起こる変化に関して言えば、その原理を常に念頭に置いている」
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