NASCAR第36戦:フォードのロガーノが優勝して自身初のチャンピオンに。トヨタは連覇ならず
モンスターエナジーNASCARカップは11月18日、2018年シーズン最終戦となる第36戦がフロリダ州ホームステッドで行われ、チャンピオン獲得権を持つジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)が優勝。自身初のカップシリーズチャンピオンに輝き、トヨタの連覇を阻止した。
2月の第1戦デイトナから9カ月の戦いを経て迎えた最終戦ホームステッド。チャンピオン獲得権を持つロガーノとマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)、ケビン・ハービック(フォード・フュージョン)のうち、もっとも最上位でチェッカーを受けたドライバーがチャンピオンとなる。
18日(日)の決勝レースは全長1.5マイル(約2.4キロ)のオーバルコースを80周、80周、107周の3ステージ合計267周で争われ、シーズン4度目のポールポジションを獲得したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)を先頭にスタートした。
グリーンフラッグ下で進んだステージ1は中盤までハムリンがリードする展開だったが、44周目にハービックがオーバーテイクに成功してトップに浮上。そのまま1秒近いリードでステージ1を制した。
チャンピオンを争うほかのドライバーは、カイル・ブッシュが3位、ロガーノが4位、トゥルーエクスJr.が5位でステージ1を終えている。
ハービックは続くステージ2もラップリーダーとして快走するが、ステージ終了間際に2番手のカイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)が接近すると、ファイナルラップのターン4でラーソンがアウトからハービックを攻略。そのままトップチェッカーを受けた。
ステージ2ではロガーノが3位、トゥルーエクスJr.が4位、カイル・ブッシュはハンドリングに苦しみ6位でフィニッシュしている。
迎えた最終ステージ3は、ステージ2からのインターバル中に行ったピットで順位変動があり、チャンピオンを争う4名がトップを占める形でスタートすることに。
ロガーノをラップリーダーに迎えたレース残り49周、2番手だったトゥルーエクスJr.がイン側からオーバーテイクに成功してトップに浮上。このレース初めてラップリーダーになる。
レースは残り40周を切ると、各車ともピットタイミングを迎え、まずは残り38周のタイミングでハービックがピットイン。その翌周にはトゥルーエクスJr.とロガーノが同時ピット。ここでトゥルーエクスJr.のピットにミスがあり、ロガーノがポジションを取り返している。
そしてレース残り19周となった248周目、後方を走っていたダニエル・スアレツが他車との接触からタイヤをパンクさせてしまい、イエローコーションが導入され、各車ともスプリントバトルに向けて最後のピットに向かう。
レースは残り15周で、1列目にカイル・ブッシュとトゥルーエクスJr.、2列目にハービックとロガーノがつく形で再開。このリスタートでイン側につけていたトゥルーエクスJr.がトップに浮上する。
しかし、その後方からはショートランに強いフォード勢が接近。そしてチェッカーまで残り13周となった254周目にターン2立ち上がりでロガーノがトップに浮上していく。
トップのロガーノはそのまま逃げ切り、トップチェッカー。シーズン3勝目を挙げると同時に、自身初のNASCARカップシリーズチャンピオンに輝いた。また、フォードにとっては2004年以来のチャンピオン獲得、2019年はマスタングにレース車としてのポジションを譲るフュージョンにとって有終の美となった。
レース後、ロガーノは「チャンピオンになれたなんて信じられない!」と喜びを爆発させた。
「(オーナーの)ロジャー・ペンスキーや(クルーチーフの)トッド・ゴードン、ピットクルー、チーム全体に感謝したい」
「彼らは僕が任務をこなすために最高のクルマを用意してくれたし、いつも最高のポジションでレースをさせてくれた。これ以上ないくらい、チームを誇りに思っているよ」
トゥルーエクスJr.は2位に終わり、シリーズ連覇はならず。ハービックは3位、カイル・ブッシュは4位でチェッカーを受け、チャンピオンを争った4名がトップ4を占める形となった。
この第36戦ホームステッドをもって、2018年シーズンのモンスターエナジーNASCARカップは全戦が終了。2019年シーズンは2月17日にフロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われる伝統のデイトナ500で開幕する。
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