初日転倒の中上貴晶「ソフトタイヤで柔らかいと感じるなかでプッシュしすぎた」/第20戦バレンシアGP
11月24日、2023年MotoGP第20戦バレンシアGP MotoGPクラス初日のプラクティスがリカルド・トルモ・サーキットで行われ、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は16番手となり、予選Q1からのアタックとなる。
中上は前戦のカタールGPでの決勝で、終盤にフィーリングが改善したことで一歩前進した面があったと語っていた。そんななかで迎えた今大会は、2023年シーズン締めくくりの一戦となるが、抱えている課題を少しでも改善させるためにセットアップに励んでいた。
午前のFP1ではフロントにソフトタイヤ、リヤにミディアムタイヤを履き、1セットのみで終始アタック。序盤から順調に自己ベストを更新し、5周目には1分31秒443をマークして13番手につけ、その後も1分31秒台で周回を重ねていた。しかし、終盤まで自己ベスト更新に至らなかった中上は、残り5分ほどに再びアタックを再開。しかし、8コーナーで転倒を喫してしまい、そのままタイム短縮とはならず、18番手となった。
午後のプラクティスではフロントは3本、リヤは4本の計7本の新品タイヤを使用。開始早々から一気に自己ベストを更新すると、1分30秒726で5番手に食い込む姿も見受けられた。中盤頃まではトップ10圏内を維持していたが、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)の転倒により赤旗中断となると、再開後には他のライダーのタイム更新が相次いだ。
中上も最終的には1分30秒002まで自己ベストを縮めたが、順位を上げることができずに16番手で終えている。苦戦が続いているなかでも、序盤は上位に食い高む走りも見せたが、わずかにトップ10には及ばなかった。土曜日には1分29秒台に突入させ、予選で少しでも上の順位を獲得してスプリントと決勝レースに挑むことができるだろうか。
■LCRホンダ・イデミツ
中上貴晶(プラクティス:16番手)
「全面改修が施された路面はグリップもよく、ギャップもなく好印象でした。一方で、新しい路面のためレコードラインを外れると滑りやく注意が必要です。しかし、午前中の転倒の原因はデータを調べても分かりませんでした」
「おそらく、フロントにソフトタイヤを装着したのですが、『ちょっと柔らかいかな』と感じるなかでプッシュしすぎたせいかも知れません。午後はワンランクハードにしてよくなりました。明日はQ2進出を目指し、頑張りたいです」
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