名門復活の“序章”!? 若手躍動のバレンシア、9カ月間で総市場価値が約54億円も上昇

2024年3月22日(金)16時38分 サッカーキング

スカッド全体の総市場価値が9カ月間で約54億円上昇したバレンシア [写真]=Getty Images

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 クラブ・選手情報サイト『transfermarkt』の市場価値が更新され、バレンシアのスカッド全体の総市場価値が大幅に上昇している。

 2000年代初頭にスペイン第3のクラブとして栄華を極めたバレンシアが今、ルベン・バラハ監督を旗手に“名門復活”へと着実に近づいている。「リム・ゴー・ホーム」。本拠地『メスタージャ』での、ピーター・リム氏の退任を切実に願う光景は相変わらずだ。クラブ経営が傾いた2014年にオーナーに就いたシンガポール人実業家だが、独占的な振る舞いは、凋落を早めるだけのものに。ついに昨シーズン、降格圏との勝ち点差がわずか「2」の16位にまで沈み、37年ぶりのセグンダ降格の危機に晒されていた。

 そんなチームを救ったのが、ルベン・バラハ監督だ。クラブの黄金時代を生きたレジェンドは、昨年2月に途中就任すると、MFハビ・ゲラやFWディエゴ・ロペスといったカンテラーノを積極的に起用して残留に成功。さらに、今シーズンは第29節終了時点で、欧州大会出場圏内の6位と6ポイント差の8位にまでジャンプアップ。加えて、財政難から補強もままならない中で、DFクリスティアン・モスケラの台頭、MFウーゴ・ギジャモンの復活、FWウーゴ・ドゥロの覚醒と、限れられた戦力の最大値を引き出している。

 今月に更新された『transfermarkt』の市場価値が、その傍証となる。スペイン紙『マルカ』は、昨年6月の時点で1億4000万ユーロ(約299億9000万円)だったスカッド全体の総市場価値が、最新版では2億1500万ユーロ(約353億1000万円)と見積られており、9カ月間で54億円ほど上昇していると指摘。とりわけ、ブレイクを果たした19歳のモスケラが、100万ユーロ(約1億6000万円)から1500万ユーロ(約25億円)にまで跳ね上がった。また、キャリアハイの12得点を記録しているウーゴ・ドゥロが400万ユーロ(約6億6000万円)から1600万ユーロ(約26億円)に、MFペペルやD・ロペスも数万ユーロから数倍高騰。ハビ・ゲラに至っては、200万ユーロ(約3億3000万円)から2000万ユーロ(約33億円)と10倍となっている。

 スカッド平均年齢が24.0歳と、ラ・リーガで最も若いチームとなった新生バレンシア。ただ今夏、チームトップの市場価値を記録するGKギオルギ・ママルダシュヴィリ(3500万ユーロ:約57億円)の売却をピーター・リム氏が画策していると噂されるなど、またしても悪政に苦しめられる予感も漂っている。どうか、この躍進が、名門復活への“始まり”となることを願うばかりだ。

サッカーキング

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