U-17W杯で4ゴールの日章学園FW高岡伶颯 選手権は現在地を確認する大会に
サッカーキング2023年12月26日(火)19時28分
日章学園FW高岡 [写真]=吉田太郎
1年前はまだまだ無名の存在。それからの1年で自身も、周囲も驚くほどの成長を遂げ、2年生ながら複数のJ1クラブが獲得を目指す存在になった。日章学園FW高岡伶颯は悔しい経験を糧にしながら階段を上ってきている。
昨年度の全国高校サッカー選手権大会は、初戦でインターハイ優勝校だった前橋育英に逆転負け。高岡はフル出場したが、経験値の差を感じたという。だが、2023年2月の九州高校新人大会で見せた非常に出力の高いプレーによって注目度が向上。3月にU-17日本代表のアルジェリア遠征メンバーに抜擢された。
そこで特長を発揮し、チャンスを掴んだ一方で高岡は試練も経験する。6月のインターハイ予選で日章学園は絶対的な優勝候補に挙げられていたものの、決勝で宮崎日大に惜敗。高岡は「自分の目標はA代表なので、これくらいで挫けていたらいけない」と切り替えて、直後のAFC U-17アジアカップに臨んだ。U-17日本代表はアジア連覇を達成。高岡はスピードを活かした攻守など特長を発揮し、FIFA U-17ワールドカップの出場権を懸けた準々決勝オーストラリア戦で貴重な初ゴールを決めた。
だが、同じ宮崎県出身で旧知のMF名和田我空(神村学園)が5得点で、得点王とMVPの2冠を獲得したのに対し、高岡は1得点のみで大会を終えた。課題となったのが決定力。シュートまで持ち込むものの、決められないシーンが目立った。それでも、「『あの時に苦しい思いをしておいて良かったな』と思えるような夏にしたい」とインターハイが開催されている裏側で努力することを誓っていた高岡は今秋、その成果を発揮する。
10月の選手権予選決勝で3得点を挙げ、宮崎日大に6-1でリベンジ。県決勝でのハットトリックは交代出場で3得点を挙げた前年に続いて2年連続の快挙だった。そして、11月のU-17ワールドカップでは、ポーランドとの初戦で決勝点。左足のスーパーゴールでヒーローとなった高岡は続くアルゼンチン戦で1得点、セネガル戦で2得点とチームの全4得点を叩き出す活躍で日本を決勝トーナメントへ導いた。
だが、スペイン戦で敗れてベスト16敗退。大事な試合で結果を出すことができなかった高岡は、また悔しさをバネに成長する意気込みだ。「もっとチームを勝たせられる選手になるように」。U-17ワールドカップでアルゼンチン代表の「10番」MFクラウディオ・エチェベリ(リーベル・プレート)など世界にはまだまだ凄い選手がいることを確認。帰国後はアジリティ強化など、より上に行くための努力を始めている。
選手権はまた現在地を確認する大会に。強力アタッカー陣を擁する日章学園は初の4強以上を目標にしているが、その中で高岡は謙虚に自分らしく、前線での泥臭い守備から徹底してゴールを目指す。
取材・文=吉田太郎
昨年度の全国高校サッカー選手権大会は、初戦でインターハイ優勝校だった前橋育英に逆転負け。高岡はフル出場したが、経験値の差を感じたという。だが、2023年2月の九州高校新人大会で見せた非常に出力の高いプレーによって注目度が向上。3月にU-17日本代表のアルジェリア遠征メンバーに抜擢された。
そこで特長を発揮し、チャンスを掴んだ一方で高岡は試練も経験する。6月のインターハイ予選で日章学園は絶対的な優勝候補に挙げられていたものの、決勝で宮崎日大に惜敗。高岡は「自分の目標はA代表なので、これくらいで挫けていたらいけない」と切り替えて、直後のAFC U-17アジアカップに臨んだ。U-17日本代表はアジア連覇を達成。高岡はスピードを活かした攻守など特長を発揮し、FIFA U-17ワールドカップの出場権を懸けた準々決勝オーストラリア戦で貴重な初ゴールを決めた。
だが、同じ宮崎県出身で旧知のMF名和田我空(神村学園)が5得点で、得点王とMVPの2冠を獲得したのに対し、高岡は1得点のみで大会を終えた。課題となったのが決定力。シュートまで持ち込むものの、決められないシーンが目立った。それでも、「『あの時に苦しい思いをしておいて良かったな』と思えるような夏にしたい」とインターハイが開催されている裏側で努力することを誓っていた高岡は今秋、その成果を発揮する。
10月の選手権予選決勝で3得点を挙げ、宮崎日大に6-1でリベンジ。県決勝でのハットトリックは交代出場で3得点を挙げた前年に続いて2年連続の快挙だった。そして、11月のU-17ワールドカップでは、ポーランドとの初戦で決勝点。左足のスーパーゴールでヒーローとなった高岡は続くアルゼンチン戦で1得点、セネガル戦で2得点とチームの全4得点を叩き出す活躍で日本を決勝トーナメントへ導いた。
だが、スペイン戦で敗れてベスト16敗退。大事な試合で結果を出すことができなかった高岡は、また悔しさをバネに成長する意気込みだ。「もっとチームを勝たせられる選手になるように」。U-17ワールドカップでアルゼンチン代表の「10番」MFクラウディオ・エチェベリ(リーベル・プレート)など世界にはまだまだ凄い選手がいることを確認。帰国後はアジリティ強化など、より上に行くための努力を始めている。
選手権はまた現在地を確認する大会に。強力アタッカー陣を擁する日章学園は初の4強以上を目標にしているが、その中で高岡は謙虚に自分らしく、前線での泥臭い守備から徹底してゴールを目指す。
取材・文=吉田太郎
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