【え?】予想と違った…! 豊洲の「千客万来」で目撃した『インバウン丼』の真実
ロケットニュース242024年2月23日(金)13時0分
あなたは話題の『インバウン丼』なる新ワードをご存じだろうか? インバウン丼──。その詳細は後述するとして、いま日本に大勢のインバウンド客が押し寄せていることだけは確かである。
さて、そのインバウン丼を求めて東京豊洲の商業施設「千客万来」に足を運んだところ、大勢のインバウンド客がインバウン丼を食べて……いなかったことを、ありのままにお伝えしたい。
・インバウン丼とは
そもそも『インバウン丼』とは何なのか? あくまで造語かつ新語なので明確な定義は無いが「インバウンド客くらいしか食べないような強気な価格設定の丼(食事)」と考えればいいだろう。
ご承知の通り、すさまじい勢いで円安が進む昨今。裏を返せば外国人にとって日本は超リーズナブルな観光地となっており、都心ではかつてないほどインバウンド客を目にする。
そのインバウンド客にお金を落としてもらおうと誕生した『インバウン丼』は、考えようによっては ひがみや妬みも含んだちょっぴり寂しいワードなのかもしれない。ところが……。
・行ってみた
「どうせインバウンド客しかインバウン丼を食べてないんでしょ」なんて思いつつ豊洲の「千客万来」に向かったところ、実際にはそういうワケでも無かった。順を追って説明しよう。
まず平日の日中、しかも雨が降っていたにもかかわらず「千客万来」は大勢の人でごった返していた。しかもおよそ7割は日本人で、インバウンド客はせいぜい3割ほどである。
考えてみれば「千客万来」はオープンからまだ1カ月も経っていない商業施設。むしろ3割もインバウンド客がいることを驚くべきであろう。
また当然のように食べ歩きグルメやフードコートにいたのも7割は日本人であった。もちろんインバウンド客もいるにはいたが、想像よりは遥かに日本人の方が多い印象だ。
・1万8000円の海鮮丼も
さて、およそ30分かけて「千客万来」を歩き回ってみたところ、ところどころで『インバウン丼』を発見。価格は4000円くらいが平均的で、中には1万8000円の海鮮丼もあった。
さらに食べ放題店の最低価格が6578円だったので、こちらもお得感があるとは言いづらい。やはり価格設定自体はインバウンド客が対象になっているのだろうか?
で、最も利用しやすいフードコートで発見した海鮮丼の最高価格は6980円。これがネットを中心に話題になっている『インバウン丼』の正体で、こちらのお店は全体的に価格設定が強気な印象だ。
・え?
……が、実際に同店を利用しているお客さんのほとんどは日本人である。観光地に来て財布のひもが緩んだのか、それとも正真正銘のお金持ちなのか? 正直、そこまではわからない。
しかし、その店は閑古鳥が鳴いている様子は無く、お客さんが引っ切りなしに食券を購入しているではないか。少なくとも私が目にしたのは「インバウン丼を食べてる日本人が結構多い」という事実である。
また最もリーズナブルな海鮮丼は他の店で発見した2000円のもの。こちらは長蛇の列が出来ており、客層は明らかに日本人の方が多かった。やはり価格にシビアなのは日本人なのだろう。
・ポジティブに評価されていい
以上のことを総合すると、個人的に『インバウン丼』は全然アリだと感じた次第だ。どれだけ強気な価格設定であろうと、その価値があると思えば食べればいいし、逆なら食べなければいい。
つまりインバウン丼は「上の価格帯の選択肢を増やした」という意味で、むしろポジティブに評価されてもいいのではないだろうか? 日本人にだって、いい物にお金を使いたい方はそれなりにいるハズだ。
“1000円の壁” と称されるよう、飲食業界は値上げが非常に難しいことで知られている。インバウン丼をインバウン丼と思わなくなったとき、日本は再び経済的な豊かさを手に入れているのかもしれない。
参考リンク:千客万来
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.
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さて、そのインバウン丼を求めて東京豊洲の商業施設「千客万来」に足を運んだところ、大勢のインバウンド客がインバウン丼を食べて……いなかったことを、ありのままにお伝えしたい。
・インバウン丼とは
そもそも『インバウン丼』とは何なのか? あくまで造語かつ新語なので明確な定義は無いが「インバウンド客くらいしか食べないような強気な価格設定の丼(食事)」と考えればいいだろう。
ご承知の通り、すさまじい勢いで円安が進む昨今。裏を返せば外国人にとって日本は超リーズナブルな観光地となっており、都心ではかつてないほどインバウンド客を目にする。
そのインバウンド客にお金を落としてもらおうと誕生した『インバウン丼』は、考えようによっては ひがみや妬みも含んだちょっぴり寂しいワードなのかもしれない。ところが……。
・行ってみた
「どうせインバウンド客しかインバウン丼を食べてないんでしょ」なんて思いつつ豊洲の「千客万来」に向かったところ、実際にはそういうワケでも無かった。順を追って説明しよう。
まず平日の日中、しかも雨が降っていたにもかかわらず「千客万来」は大勢の人でごった返していた。しかもおよそ7割は日本人で、インバウンド客はせいぜい3割ほどである。
考えてみれば「千客万来」はオープンからまだ1カ月も経っていない商業施設。むしろ3割もインバウンド客がいることを驚くべきであろう。
また当然のように食べ歩きグルメやフードコートにいたのも7割は日本人であった。もちろんインバウンド客もいるにはいたが、想像よりは遥かに日本人の方が多い印象だ。
・1万8000円の海鮮丼も
さて、およそ30分かけて「千客万来」を歩き回ってみたところ、ところどころで『インバウン丼』を発見。価格は4000円くらいが平均的で、中には1万8000円の海鮮丼もあった。
さらに食べ放題店の最低価格が6578円だったので、こちらもお得感があるとは言いづらい。やはり価格設定自体はインバウンド客が対象になっているのだろうか?
で、最も利用しやすいフードコートで発見した海鮮丼の最高価格は6980円。これがネットを中心に話題になっている『インバウン丼』の正体で、こちらのお店は全体的に価格設定が強気な印象だ。
・え?
……が、実際に同店を利用しているお客さんのほとんどは日本人である。観光地に来て財布のひもが緩んだのか、それとも正真正銘のお金持ちなのか? 正直、そこまではわからない。
しかし、その店は閑古鳥が鳴いている様子は無く、お客さんが引っ切りなしに食券を購入しているではないか。少なくとも私が目にしたのは「インバウン丼を食べてる日本人が結構多い」という事実である。
また最もリーズナブルな海鮮丼は他の店で発見した2000円のもの。こちらは長蛇の列が出来ており、客層は明らかに日本人の方が多かった。やはり価格にシビアなのは日本人なのだろう。
・ポジティブに評価されていい
以上のことを総合すると、個人的に『インバウン丼』は全然アリだと感じた次第だ。どれだけ強気な価格設定であろうと、その価値があると思えば食べればいいし、逆なら食べなければいい。
つまりインバウン丼は「上の価格帯の選択肢を増やした」という意味で、むしろポジティブに評価されてもいいのではないだろうか? 日本人にだって、いい物にお金を使いたい方はそれなりにいるハズだ。
“1000円の壁” と称されるよう、飲食業界は値上げが非常に難しいことで知られている。インバウン丼をインバウン丼と思わなくなったとき、日本は再び経済的な豊かさを手に入れているのかもしれない。
参考リンク:千客万来
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.
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