西鉄が「ウェブ動画」に力を入れるワケ
Jタウンネット2018年4月5日(木)6時0分
電車内で空気イス対決をする女子高生を描く「空気イス女子高生」、ドライブレコーダーから見える日常を追う「Drive Recorder's EYES」、バスの「とまりますボタン」の顔面の人間が出演する「とまりますボタンさん」。この3本の動画は、決して動画制作会社のおふざけなどではなく、福岡県を中心にバスや鉄道を運行する西日本鉄道の、れっきとしたPR動画だ。
西日本鉄道はそれらの動画に続き、2018年3月29日より新たに、動画「Dreamy town」を公開した。今回の動画はどんな作風になっているのだろうか......?!
「『創造的で自由な発想を大切にする』といった質問への評価が今ひとつだった」
今回の「Dreamy town」は、西日本鉄道の企業メッセージである「まちに、夢を描こう。」という言葉を動画にし、街の活性化をめざしたもの。
従来の作品に比べると平和的で穏やかな印象があるのが正直なところだ。ただ、撮影場所はすべて西日本鉄道沿線の全10か所でありながら、バスがキッチンを走ったり、じゃがいもの上を宇宙飛行士が飛んでいたり、月面にテーマパーク「かしいかえんシルバニアガーデン」(福岡市東区)があったりと超現実的な場面も多く、日常の中が夢に包まれているような映像が目を引く。
西日本鉄道がここまで動画の制作に力を入れるのはなぜなのだろうか。西日本鉄道の総務広報部広報課担当者は、2018年4月3日のJタウンネット編集部の取材に対し、
「弊社のイメージに関する調査を実施した際、『時代の流れに敏感である』『創造的で自由な発想を大切にする』といった質問への評価が今ひとつだったことを受け、西鉄グループのおもしろい面や、やわらかい面を訴求するためにweb動画の制作をはじめました」
と経緯を説明してくれた。「Dreamy Town」の制作に際しては、
「本動画は西鉄沿線全10 箇所で撮影しました。動画の中で電車と自転車が併走するシーンがありますが、実際に運行している電車のタイミングで自転車が走り、カメラも合わせて移動するという撮影が大変困難でした。また、西鉄柳川駅の撮影は早朝からの撮影にもかかわらず総勢50 名のエキストラの方に協力をいただき、撮影できました。イルカがジャンプしたしぶきが雨のように降り注ぐシーンは、実際に大量の水をかけて撮影し、何度もとりなおすことで、リアルさにこだわりました」
と、その苦労を語った。今後も動画の制作は行っていく予定だという。
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