人間ドックで「下剤」を飲んだ日に、銀座にいたことを幸いに思った
ロケットニュース242024年5月1日(水)13時0分
来た! 身体の内側から突き上げるような便意。下剤を服用しているがゆえに、猛烈な便意が訪れることはわかっていた。だが、それがいつどのタイミングで来るかはわからない。
1発目の突き上げをとりあえずやり過ごしたは良いが、次はいつ来る? 1分後か? それとも10分後か? いやもしかして、1時間経っても第2波が来ないことだってある。とりあえず、今は凌げた。このまませめて5分は大人しくしてくれていると良いのだが……。
また来た! もう来やがった!! ここが銀座でなければ、私(佐藤)はおそらく……。
・他人事ではない
私が前回の人間ドックを受診したのは2021年のことだった。「早く行かないと」と思いつつコロナ禍だったため、病院の利用をためらっている間に自分がコロナに感染(20232年)し、そこから1年をやり過ごしてしまっていた。
同世代の著名人の訃報を耳にする度に「他人事ではない」と自分に言い聞かせて、2023年4月末日、ようやく健診するに至ったのだ。胃のバリウム検査は、健診に欠くことのできない必須項目のひとつ。その日もげっぷをガマンしつつ検査台の上を転がり、健診後に下剤を2錠服用していた。
・第1波襲来!
銀だこと銀座三越がコラボしているとの情報を得ていたので、健診を終えた後に、銀座に向かわなければならなかった。健診先の東新宿駅から都営大江戸線に乗り込み、上野御徒町で銀座線に乗り換えて、銀座駅で降りた。
最初の腹痛のタイミングはいつ来る? さっき服用したばかりだから、移動中はまだ大丈夫なはず。基本的に私は薬の効きが良い方だ。風邪をひいた時などは、処方された薬を服用した日にすぐに解熱したりする。
したがって、下剤の効果もそう遠くない未来に得られるはず。とはいえ、電車内だけは勘弁してくれ。来るなら駅が近い方がいい。わかったか、大人しくしてるんだ。よ~し、いい子だ。
駅を出て通りに出ると、高級ブランド店はどこも外国人観光客で行列ができている。シャネル・ヴィトン・ブルガリなど、どこも繁盛しているな。歴史的な円安の影響だろう。行列を後目に、私は三越へと入った。
……滞りなく取材を終えて、立ち上がろうとしたその瞬間、来た!
来たか、遅かったじゃねえか……。待ちかねて、昼寝でもしちまうところだったぞ。やれやれ、戦の始まりか? だが、ちょっと待て。今はマズい。とりあえずこの場を離れるだけの猶予をくれ。5分だ、5分あれば荷物をまとめてこの場を離れることができる。5分でいい、頼む!
なんとかこの場は凌げそうだ。荷物をまとめてリュックを背負った瞬間! 再びお腹を内側からえぐるような感覚が!! 5分経ってないだろ! 待たんかい!!
くっ……、このまま堰き止め続けるのは難しそうだ。軽く屁でもしようものなら……、いや考えたくない。考えるべきではない。ここは高級百貨店だ。50歳にして事故ることはなんとしてでも避けなければ。
入館する際にあらかじめフロアマップを確認しておいた。上階にトイレがある。そこまで行こう。今日は平日だし、雨も降っていないから、上階のトイレは空いているに違いない。
無事にトイレにたどり着くとやはりガラ空き。悠々とした気持ちで第1波を撃破した。ふ~、1戦済ませてしまえば、8割方終わったようなものだ。少し肩の荷が降りた気分。とはいえ油断はできない……。
・続けざまに第2波!
一旦外に出て、三越から松屋銀座の方へ。空模様はイマイチはっきりしない。降りそうではないけど、青空は見えていない。まとわりつくような湿気が、すでに梅雨のそれであった。
銀座には青空が似合うのにな~、なんて思ってたら、下腹部のうねりが来た! 今かよ!! さっきしたじゃねえか! 予想外のスピードで第2波襲来! さっきよりもデカいぞ!
額に脂汗がにじんでいるのがわかる。チキショー、しぶといヤツめ。いや、それでこそ戦いがあるというものだ、ふふふ……。とにかく行かねば、急いで行かねば!
松屋に速足で入り、4階に目標確認。私はまるで平均台の上でも歩くように、間違いのない足取りで歩を進め、取り得る最短距離でトイレの個室に滑り込んだ。
ここも有難いことにガラ空き。悠々とした気持ちで第2波を撃破。1波で終わらないことはわかっていたが、思いのほか2波の到来が早くて油断してしまった。おそらくこれで9割は片付けたはず。あとはオマケ程度だろう。しかし、引き続き緊張感をもって事に臨みたい。
さすがに手ぶらで出るのは申し訳ないので、地下の食品売り場で販売していた、「イズミル・ボヨズ」というトルコのパンを4つほど購入。ボヨズはトルコの朝食として親しまれており、ここのお店では原材料も全部トルコから取り寄せているそうである。
このお店は催事出店で、この日が最終日。またいつか購入したいと思う。今度はもう少し落ち着いた気持ちで……。
・ダメ押しの第3波!
よし帰ろう。数寄屋橋交差点まで来たところで、まさかの第3波! しつこいヤツめ、次で最後だ! とどめを刺してやる!! 最終決戦は東急プラザ銀座だ、行くぞ!
正面のエスカレーターから3階に上がり、フロアマップを確認すると、1つ上の4階にトイレがあった。だが、ここはパスだ。最寄のトイレはたとえ男子でも混み合う。あえてさらに上を目指すのが、プロのやり方。
7階まで上がって、最奥のトイレに直行。予想通り、ここもガラ空き。悠々とした気持ちで第3波を撃破! お腹の具合から察するに、今回の便意を根絶したと見て間違いなさそうだ。完全勝利の瞬間である。
さすがに手ぶらで出るのも悪いので、地下1階の久世福商店で「なかなか減らないやみつき ミックス7」というおかきを購入した。夕方のおやつタイムにせんべいを食べるのが私の常である。これがあれば、当分おやつに困ることはなさそうだ。
・下剤を飲んだ日は銀座へ
さて今回の戦いは、かなりリスキーな一戦となってしまった。とくに、第2波のスピードとパワーは予想外。危うく判断を誤るところだった。
今回の勝利の要因は、ここが銀座だったことが大きい。大型の商業施設がいくつもあり、それらが割と近い位置にあるので、いざとなれば駆けこめる。しかもどこも清潔で、施設内のトイレの数も多い。
これがもし、上野だったら……、浅草だったら……、渋谷だったら……。それらの場所も商業施設は多いが、銀座ほど区画がハッキリしていないし、施設ごとの距離も遠く、平日でも混み合っていただろう。
ということで、健康診断や人間ドックで下剤を飲んだ日は、銀座に来ることをおすすめする。安心して買い物をできるはずだ。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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1発目の突き上げをとりあえずやり過ごしたは良いが、次はいつ来る? 1分後か? それとも10分後か? いやもしかして、1時間経っても第2波が来ないことだってある。とりあえず、今は凌げた。このまませめて5分は大人しくしてくれていると良いのだが……。
また来た! もう来やがった!! ここが銀座でなければ、私(佐藤)はおそらく……。
・他人事ではない
私が前回の人間ドックを受診したのは2021年のことだった。「早く行かないと」と思いつつコロナ禍だったため、病院の利用をためらっている間に自分がコロナに感染(20232年)し、そこから1年をやり過ごしてしまっていた。
同世代の著名人の訃報を耳にする度に「他人事ではない」と自分に言い聞かせて、2023年4月末日、ようやく健診するに至ったのだ。胃のバリウム検査は、健診に欠くことのできない必須項目のひとつ。その日もげっぷをガマンしつつ検査台の上を転がり、健診後に下剤を2錠服用していた。
・第1波襲来!
銀だこと銀座三越がコラボしているとの情報を得ていたので、健診を終えた後に、銀座に向かわなければならなかった。健診先の東新宿駅から都営大江戸線に乗り込み、上野御徒町で銀座線に乗り換えて、銀座駅で降りた。
最初の腹痛のタイミングはいつ来る? さっき服用したばかりだから、移動中はまだ大丈夫なはず。基本的に私は薬の効きが良い方だ。風邪をひいた時などは、処方された薬を服用した日にすぐに解熱したりする。
したがって、下剤の効果もそう遠くない未来に得られるはず。とはいえ、電車内だけは勘弁してくれ。来るなら駅が近い方がいい。わかったか、大人しくしてるんだ。よ~し、いい子だ。
駅を出て通りに出ると、高級ブランド店はどこも外国人観光客で行列ができている。シャネル・ヴィトン・ブルガリなど、どこも繁盛しているな。歴史的な円安の影響だろう。行列を後目に、私は三越へと入った。
……滞りなく取材を終えて、立ち上がろうとしたその瞬間、来た!
来たか、遅かったじゃねえか……。待ちかねて、昼寝でもしちまうところだったぞ。やれやれ、戦の始まりか? だが、ちょっと待て。今はマズい。とりあえずこの場を離れるだけの猶予をくれ。5分だ、5分あれば荷物をまとめてこの場を離れることができる。5分でいい、頼む!
なんとかこの場は凌げそうだ。荷物をまとめてリュックを背負った瞬間! 再びお腹を内側からえぐるような感覚が!! 5分経ってないだろ! 待たんかい!!
くっ……、このまま堰き止め続けるのは難しそうだ。軽く屁でもしようものなら……、いや考えたくない。考えるべきではない。ここは高級百貨店だ。50歳にして事故ることはなんとしてでも避けなければ。
入館する際にあらかじめフロアマップを確認しておいた。上階にトイレがある。そこまで行こう。今日は平日だし、雨も降っていないから、上階のトイレは空いているに違いない。
無事にトイレにたどり着くとやはりガラ空き。悠々とした気持ちで第1波を撃破した。ふ~、1戦済ませてしまえば、8割方終わったようなものだ。少し肩の荷が降りた気分。とはいえ油断はできない……。
・続けざまに第2波!
一旦外に出て、三越から松屋銀座の方へ。空模様はイマイチはっきりしない。降りそうではないけど、青空は見えていない。まとわりつくような湿気が、すでに梅雨のそれであった。
銀座には青空が似合うのにな~、なんて思ってたら、下腹部のうねりが来た! 今かよ!! さっきしたじゃねえか! 予想外のスピードで第2波襲来! さっきよりもデカいぞ!
額に脂汗がにじんでいるのがわかる。チキショー、しぶといヤツめ。いや、それでこそ戦いがあるというものだ、ふふふ……。とにかく行かねば、急いで行かねば!
松屋に速足で入り、4階に目標確認。私はまるで平均台の上でも歩くように、間違いのない足取りで歩を進め、取り得る最短距離でトイレの個室に滑り込んだ。
ここも有難いことにガラ空き。悠々とした気持ちで第2波を撃破。1波で終わらないことはわかっていたが、思いのほか2波の到来が早くて油断してしまった。おそらくこれで9割は片付けたはず。あとはオマケ程度だろう。しかし、引き続き緊張感をもって事に臨みたい。
さすがに手ぶらで出るのは申し訳ないので、地下の食品売り場で販売していた、「イズミル・ボヨズ」というトルコのパンを4つほど購入。ボヨズはトルコの朝食として親しまれており、ここのお店では原材料も全部トルコから取り寄せているそうである。
このお店は催事出店で、この日が最終日。またいつか購入したいと思う。今度はもう少し落ち着いた気持ちで……。
・ダメ押しの第3波!
よし帰ろう。数寄屋橋交差点まで来たところで、まさかの第3波! しつこいヤツめ、次で最後だ! とどめを刺してやる!! 最終決戦は東急プラザ銀座だ、行くぞ!
正面のエスカレーターから3階に上がり、フロアマップを確認すると、1つ上の4階にトイレがあった。だが、ここはパスだ。最寄のトイレはたとえ男子でも混み合う。あえてさらに上を目指すのが、プロのやり方。
7階まで上がって、最奥のトイレに直行。予想通り、ここもガラ空き。悠々とした気持ちで第3波を撃破! お腹の具合から察するに、今回の便意を根絶したと見て間違いなさそうだ。完全勝利の瞬間である。
さすがに手ぶらで出るのも悪いので、地下1階の久世福商店で「なかなか減らないやみつき ミックス7」というおかきを購入した。夕方のおやつタイムにせんべいを食べるのが私の常である。これがあれば、当分おやつに困ることはなさそうだ。
・下剤を飲んだ日は銀座へ
さて今回の戦いは、かなりリスキーな一戦となってしまった。とくに、第2波のスピードとパワーは予想外。危うく判断を誤るところだった。
今回の勝利の要因は、ここが銀座だったことが大きい。大型の商業施設がいくつもあり、それらが割と近い位置にあるので、いざとなれば駆けこめる。しかもどこも清潔で、施設内のトイレの数も多い。
これがもし、上野だったら……、浅草だったら……、渋谷だったら……。それらの場所も商業施設は多いが、銀座ほど区画がハッキリしていないし、施設ごとの距離も遠く、平日でも混み合っていただろう。
ということで、健康診断や人間ドックで下剤を飲んだ日は、銀座に来ることをおすすめする。安心して買い物をできるはずだ。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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