JR茅ヶ崎駅の「しりとりポスター」に反響 コロナで空いたスペース活用...駅員のユーモアにほっこり
新型コロナウイルスの影響で様々な場所に出現するようになった妖怪「アマビエ」が、JR茅ヶ崎駅(神奈川県茅ヶ崎市)にも現れた。
こちらは、ツイッターユーザーのさすらいの経理課長(@MiyagiSuper)さんの2020年5月14日の投稿。平時なら旅行を呼びかける広告などが掲出されているフレームに入っているのは、手作り感溢れるポスターたち。
その先頭に映っているのが「アマビエ」だ。なぜか頭には王冠をかぶってはいるが、長い髪の毛(?)と、体を覆う鱗、そして3本の足というアマビエの特徴を捉えたイラストだ。
通路を進んでいくと「エキ」「キップ」「プラットホーム」「ムジンエキ」「キシャ」としりとりの形でポスターが並び、7枚目の「シャイン」で終わるまで続いている。
Jタウンネット編集部が15日、さすらいの経理課長さんに取材したところ、これらのポスターはJR茅ヶ崎駅の改札からホームの階段に通じる長い連絡通路の途中に掲出されていたという。
「本来であれば旅行のキャンペーンのポスター掲示をするところ、このところの新型コロナの影響でそれが無くなり空白になるはずの所が、駅員のアイディアで面白いことをやってくれたな、と思いました。日頃から駅員手作りのポスターが掲示される事が多いのでこれからも攻めてもらいたいと感じたところです」
と、さすらいの経理課長さん。思わずクスッと笑ってしまいそうな手づくりポスターで元気付けられた利用者もいることだろう。
ツイッターで写真を見た人からは、
「色んな駅の掲示板がガランとしてる中、、コレは微笑ましい!!」
「真っ白よりユーモアで溢れていて素敵だわ」
「駅員さん達のこういう気遣いって素敵です」
などの反応が寄せられており、駅員の工夫にほっこりした人も少なくないようだ。
イラストはパワポで描画
Jタウンネット編集部は19日、JR東日本横浜支社広報室を通じて、茅ヶ崎駅にしりとりポスターの詳細を聞いた。
広報室の担当者によると、現在、同社では旅行に関するポスター広告の掲出を控えている。
「旅行に行ってください、という状況ではありませんので」
というのが理由で、貼られるものがないままスペースが空白になっている駅もあるそうだ。
茅ヶ崎駅ではその空白を埋めるために、駅に努める社員の発案で手作りポスターが作られ、13日から連絡通路に掲出されている。「疫病退散がうまくいくようにと願いを込めて」アマビエをしりとりの最初の単語にしたそうだ。
「外出自粛の中、駅より地域を元気にできないかと思い立ち、企画をスタートさせました。
しりとりについては、疫病退散のアマビエ様をスタートにして社員の『ン』で終了させました。
シャインについては、英語の『Shine(輝く)』という意味もこめ、皆さんの未来が輝くように言葉を選びました」(担当者)
ちなみに、ポスターはパワーポイントで作ったものだそう。ソフト内で使える図形を組み合わせて描画したという。
パワポでこれだけのイラストを描くには大きな苦労があったに違いないが、だからこそこんなにも心が温まるのかもしれない。
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